エジプト考古学会に激震走る。ルーブル美術館関係者が「盗品売買」で次々拘束

今月初め、ルーブル美術館の盗品売買に著名なエジプト考古学者も関わっていたというニュースが流れ、エジプト考古学会に動揺が走っていた。
ルーブル美術館の姉妹美術館としてドバイに開館された「ルーヴル・アブダビ(LOUVRE ABU DHABI)」に収蔵するためのコレクションを集めていた時、2011年以降に起きた「アラブの春」の混乱で流出した疑いの濃厚な美術品を購入したというのだ。

ルーヴル美術館が「盗品購入疑惑」で元館長ら拘束、アートビジネス界に激震
https://diamond.jp/articles/-/307490
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拘束されたというオリヴィエ・ペルドゥ(Olivier Perdu)氏の名前は、エジプト関連の資料を探しているとたまに見かけていたので、あー…うん、という感じ。一級遺物がいきなり市場に湧いて出ることはない。エジプト遺物の場合、国外への持ち出しが禁止されたのは100年も昔の話で、新たに持ち出したので無ければ在所や来歴はある程度、知られているものだ。
流石にわからないはずもないので、知ってて止めなかった疑いがかけられているのだ。


なお参考までに、過去にクリスティーズでツタンカーメンの遺物が盗掘品ではないかと疑われた時の話がこちら。

クリスティーズのオークションにツタンカーメン像の頭部出品、エジプトさんが物言い
https://55096962.seesaa.net/article/201906article_12.html

近年では、メトロポリタンも同じく2011年以降のエジプトの政変のさなかに違法に持ち出された遺物を購入していたことが発覚している。

メトロポリタン美術館、詐欺に遭う。
https://55096962.seesaa.net/article/201902article_23.html

また、少しレベルは劣るが、聖書博物館のやらかしもあった。

聖書博物館のやらかし、またも発覚する。エジプトとイラクから不正に持ちだされた盗掘品の返還
https://55096962.seesaa.net/article/202101article_25.html


こうした事例を見ていると、アート界というか、遺物取引や博物界のがいかに杜撰な仕事をしているかに頭が痛くなる。キュレーター何してんの…。政治家の黒い献金と同レベルか、むしろもっと悪いんですよ。

この資金、確実にテロ組織や過激派の活動資金になってますから。

ISの資金源はサウジアラビアでは? とか、湾岸諸国のどこかの国が支援してるのでは? とか言われてたけど、彼らが盗掘したものをフランスを通じて買わせることでイイ感じにマネロンして支援してた可能性も出てくるよねこれ。それに、e-Bayなどでかなりの数の盗掘品売買が確認されているので、所有欲に負けたアホなコレクターがホイホイ金出して盗掘援助してたってのはもう確定。

呆れて何も言えない。つか、明るみに出ただけこれまだマシなほうでしょ。バレてないやつまだ沢山あるでしょ。
これが世界最高峰の美術館の仕事だとしたらあまりにもお粗末すぎるし、他の美術館/博物館のキュレーターさんはコレクションを正当な方法で充実させる方向で動いていただきたい。

法律や倫理無視の盗掘者がはびこれば、その遺物に付随する情報は全て永遠に失われてしまうので…。