相変わらず論争は終わらない。「人類は3万7千年前には北米に到達していた」と主張する論文が出される
まぁなんかいつものやつだな…と思いつつ眺めていたこれ。
Human Occupation of the North American Colorado Plateau ∼37,000 Years Ago
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fevo.2022.903795/full
ざっくり言うと、ニューメキシコ州で発見された3万7000年前のマンモスの骨に、人間が解体した跡がある! 人類の北米大陸到達は定説より早いはず! っていう主張である。
これ系の話は今までも何度も蒸し返されているので、過去の履歴などはこちらから確認してほしい。
アメリカ大陸に人類が到達したのは3万年前、定説を覆す!→覆ってないです…。
https://55096962.seesaa.net/article/202007article_20.html
人類のアメリカ大陸到達に新説、氷河期の終わりにアラスカから移住したんじゃなかった→新説ではないデス
https://55096962.seesaa.net/article/201608article_17.html
まず、数十年前の教科書では、アメリカ大陸に渡った最初の人類は1万年来前、「最終氷期の終わり」に氷が溶けてから進出したのだとされて来た。
しかしその後、1万5千年前、すなわち氷期がまだ終わっていない頃には既に南米まで到達していたことが確実になり、2000年頃にはこの年代でだいたい定説化。
その後、2万年前までは確実とされる証拠も見つかり始めた。
アメリカ大陸に最初に到達した人々の痕跡、1万6千年前の石器がアイダホで発見される
https://55096962.seesaa.net/article/201909article_2.html
最大3万年くらい前まではいくのでは…というのが、ここ最近のトレンドだった。
ところが近年、想定されている年代を大幅に上回る証拠、と称するものが何度も提出されている。
で、そのたびに論争とかになって結論が出ないんである。なぜかというと、今回のものと同じく、確実に人間がそこにいた証拠とか言い難い、解釈次第でどうとでもなりそうな痕跡だから。
たとえば、マンモスの肋骨の傷を出して、「これはナイフで切ったあと」「ハンマーで砕こうとした跡」と言われても「…そう…か?」としか言いようがない。私はド素人なので判断も話半分レベルになるのだが、シベリアのマンモス骨塚の遺跡から出ている骨とは随分と傷の形状が異なる。ていうか、マンモスに斬りつけるなら「食べる」以外の選択肢はないわけで、効率よく解体して食べるのに、いきなり骨の真ん中に切りつけるっていうのは無いような気がする…。

マンモスの頭蓋骨部分なんかは、まさしくそうだ。
頭蓋骨っていうのは、大抵の生物で最も骨の固い部分の一つである。何しろ脳みそが中に入ってるので。
その固いとこを、わざわざハンマーで殴ってカチ割ろうとするハンターなんかいるわけない。労力の無駄。
なんかこう、最初から人間の痕跡だと決めつけて解釈している感が強い。これでは反論を食らうのも致し方ない。

さらに言えば、3万年前だとまだ北米大陸には大型の肉食獣、たとえばダイアーウルフが余裕で生き残ってる時代。
人間がナイフで傷つけなくても、肉食獣の牙が骨を噛砕いた可能性もある。
【悲報】巨大狼、逝く(※1万3前年前に絶滅はしている) ダイアーウルフ、実は狼では無かったらしい
https://55096962.seesaa.net/article/202101article_13.html
どうにも、この手の3万年以前の年代を出してくる論文は説得力に欠けるというのがこれまでの印象で、今回も論争にはなっているものの、定説として採用されることはないだろうなぁという雰囲気だ。たぶんこれ、誰が見てもぐうの音も出ない石器とか、人骨とかが出てこないと終わらんのだろうな、と思っている
それと、たぶん3万年以前だと北米に到達出来た人間がいたとして、かなり数は少ないだろうし、途中で絶滅した可能性も高い。その場合は、もし到達していたとして証拠が残っていない可能性もあるな…と、思っている。
Human Occupation of the North American Colorado Plateau ∼37,000 Years Ago
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fevo.2022.903795/full
ざっくり言うと、ニューメキシコ州で発見された3万7000年前のマンモスの骨に、人間が解体した跡がある! 人類の北米大陸到達は定説より早いはず! っていう主張である。
これ系の話は今までも何度も蒸し返されているので、過去の履歴などはこちらから確認してほしい。
アメリカ大陸に人類が到達したのは3万年前、定説を覆す!→覆ってないです…。
https://55096962.seesaa.net/article/202007article_20.html
人類のアメリカ大陸到達に新説、氷河期の終わりにアラスカから移住したんじゃなかった→新説ではないデス
https://55096962.seesaa.net/article/201608article_17.html
まず、数十年前の教科書では、アメリカ大陸に渡った最初の人類は1万年来前、「最終氷期の終わり」に氷が溶けてから進出したのだとされて来た。
しかしその後、1万5千年前、すなわち氷期がまだ終わっていない頃には既に南米まで到達していたことが確実になり、2000年頃にはこの年代でだいたい定説化。
その後、2万年前までは確実とされる証拠も見つかり始めた。
アメリカ大陸に最初に到達した人々の痕跡、1万6千年前の石器がアイダホで発見される
https://55096962.seesaa.net/article/201909article_2.html
最大3万年くらい前まではいくのでは…というのが、ここ最近のトレンドだった。
ところが近年、想定されている年代を大幅に上回る証拠、と称するものが何度も提出されている。
で、そのたびに論争とかになって結論が出ないんである。なぜかというと、今回のものと同じく、確実に人間がそこにいた証拠とか言い難い、解釈次第でどうとでもなりそうな痕跡だから。
たとえば、マンモスの肋骨の傷を出して、「これはナイフで切ったあと」「ハンマーで砕こうとした跡」と言われても「…そう…か?」としか言いようがない。私はド素人なので判断も話半分レベルになるのだが、シベリアのマンモス骨塚の遺跡から出ている骨とは随分と傷の形状が異なる。ていうか、マンモスに斬りつけるなら「食べる」以外の選択肢はないわけで、効率よく解体して食べるのに、いきなり骨の真ん中に切りつけるっていうのは無いような気がする…。
マンモスの頭蓋骨部分なんかは、まさしくそうだ。
頭蓋骨っていうのは、大抵の生物で最も骨の固い部分の一つである。何しろ脳みそが中に入ってるので。
その固いとこを、わざわざハンマーで殴ってカチ割ろうとするハンターなんかいるわけない。労力の無駄。
なんかこう、最初から人間の痕跡だと決めつけて解釈している感が強い。これでは反論を食らうのも致し方ない。
さらに言えば、3万年前だとまだ北米大陸には大型の肉食獣、たとえばダイアーウルフが余裕で生き残ってる時代。
人間がナイフで傷つけなくても、肉食獣の牙が骨を噛砕いた可能性もある。
【悲報】巨大狼、逝く(※1万3前年前に絶滅はしている) ダイアーウルフ、実は狼では無かったらしい
https://55096962.seesaa.net/article/202101article_13.html
どうにも、この手の3万年以前の年代を出してくる論文は説得力に欠けるというのがこれまでの印象で、今回も論争にはなっているものの、定説として採用されることはないだろうなぁという雰囲気だ。たぶんこれ、誰が見てもぐうの音も出ない石器とか、人骨とかが出てこないと終わらんのだろうな、と思っている
それと、たぶん3万年以前だと北米に到達出来た人間がいたとして、かなり数は少ないだろうし、途中で絶滅した可能性も高い。その場合は、もし到達していたとして証拠が残っていない可能性もあるな…と、思っている。