山で死なないために。登山中の体調不良と対処法
登山は知識と体力と経験が必要で、最後に運に頼る、というアウトドアスポーツだ。
どれかが足りないか、足りていても運が悪いと一生物のケガを負うか死ぬという、なかなかハードな趣味。地図や天気図の読図はもちろん、体調不良やケガの応急処置などの知識も必要になる。
死ぬまではいかなくても、高山病で頭痛に見舞われるとか、捻挫するとか、息苦しくて動けなくなるとかはわりとよくある。
また、持病がある場合に、どこまで身体に負荷をかければいいのかという問題もある。
そんな時の考え方を「理論」ではなく「実践」としてプロの医師がアドバイスしてくれている本を見つけた。

山岳ドクターがアドバイス 登山のダメージ&体のトラブル解決法 - 小林 哲士, 柴田 俊一, 千島 康稔, 杉田 礼典, 小阪 健一郎, 市川 智英, 木元 康晴
わりと「あーこれ昔習ったなー(登山部で)」という知識も多いが、忘れていた内容もあって興味深く読めた。
中高年の登山で高血圧もちの人や不整脈ありの人と一緒に登るならどのくらいまでいけるのか、とかの項目もあるので、ファミリー登山を検討している人も一読しておくといいかもしれない。
自分や同行者がトラブルに見舞われた時、どうすればいいか知っているか知らないかだけで生死が分岐することもある。それが登山。
あと驚いたのは、凍傷の治療が得意な医師が日本にはあまりいないらしいということだ。
でも確かに、あんまりなる人はいないだろう症状…。
凍傷になったら温めればいい、と思っていたのだが、実は一気に温めすぎるとかえって悪化するらしいというのは知らなかった。まずは0度まで上げて、あとはゆっくり体温まで温度を上昇させる。いきなり温泉につかって念入りに温めたりするとダメだそうだ。
冬山は滅多に行かないが、参考になる。
あと顔面が凍傷になりにくいのは血行が良い場所だからで、血が流れている場所は黒くなってしまってもだいたいすぐ治るんだそうだ。
(例外は鼻の先)
また、一度凍傷になった場所は血管が細くなって二度と戻らない、とかいうのも知らなかったので、真顔になってしまった。結構怖い現象である。


というか、この本に載ってる話のほとんどは、登山やる人はみんな知ってないといけない前提知識だと思う。
低体温症やカロリー不足でぶっ倒れるなんてショボいので、そうならないように。体力に自信があっても、知識は大切に。
******
あと、過去に読んだ役に立つ本
山に登る前に一度は勉強しよう! 登山に適用される法律。「他パーティーの滑落は見捨ててOK」
https://55096962.seesaa.net/article/201701article_16.html
昭和40-50年代の登山の状況と、今のお山/山で死なないために。
https://55096962.seesaa.net/article/201505article_28.html
どれかが足りないか、足りていても運が悪いと一生物のケガを負うか死ぬという、なかなかハードな趣味。地図や天気図の読図はもちろん、体調不良やケガの応急処置などの知識も必要になる。
死ぬまではいかなくても、高山病で頭痛に見舞われるとか、捻挫するとか、息苦しくて動けなくなるとかはわりとよくある。
また、持病がある場合に、どこまで身体に負荷をかければいいのかという問題もある。
そんな時の考え方を「理論」ではなく「実践」としてプロの医師がアドバイスしてくれている本を見つけた。

山岳ドクターがアドバイス 登山のダメージ&体のトラブル解決法 - 小林 哲士, 柴田 俊一, 千島 康稔, 杉田 礼典, 小阪 健一郎, 市川 智英, 木元 康晴
わりと「あーこれ昔習ったなー(登山部で)」という知識も多いが、忘れていた内容もあって興味深く読めた。
中高年の登山で高血圧もちの人や不整脈ありの人と一緒に登るならどのくらいまでいけるのか、とかの項目もあるので、ファミリー登山を検討している人も一読しておくといいかもしれない。
自分や同行者がトラブルに見舞われた時、どうすればいいか知っているか知らないかだけで生死が分岐することもある。それが登山。
あと驚いたのは、凍傷の治療が得意な医師が日本にはあまりいないらしいということだ。
でも確かに、あんまりなる人はいないだろう症状…。
凍傷になったら温めればいい、と思っていたのだが、実は一気に温めすぎるとかえって悪化するらしいというのは知らなかった。まずは0度まで上げて、あとはゆっくり体温まで温度を上昇させる。いきなり温泉につかって念入りに温めたりするとダメだそうだ。
冬山は滅多に行かないが、参考になる。
あと顔面が凍傷になりにくいのは血行が良い場所だからで、血が流れている場所は黒くなってしまってもだいたいすぐ治るんだそうだ。
(例外は鼻の先)
また、一度凍傷になった場所は血管が細くなって二度と戻らない、とかいうのも知らなかったので、真顔になってしまった。結構怖い現象である。


というか、この本に載ってる話のほとんどは、登山やる人はみんな知ってないといけない前提知識だと思う。
低体温症やカロリー不足でぶっ倒れるなんてショボいので、そうならないように。体力に自信があっても、知識は大切に。
******
あと、過去に読んだ役に立つ本
山に登る前に一度は勉強しよう! 登山に適用される法律。「他パーティーの滑落は見捨ててOK」
https://55096962.seesaa.net/article/201701article_16.html
昭和40-50年代の登山の状況と、今のお山/山で死なないために。
https://55096962.seesaa.net/article/201505article_28.html