2022年夏、北半球の渇水まとめ。いろんな遺物が出てきましたよね

今年の夏は世界各地で渇水が発生、各地で「水没していた遺跡が出てきた」「川底の恐竜の足跡が出てきた」「川の中にあった昔の碑文や仏像が出てきた」のようなニュースがたくさん流れていた。

だが、結局どこが渇水だったのかのニュースを探していくと、なかなか面白い結果になっていた。
ほとんどの渇水地域は、普段より雨が降らなかった地域と、降った地域が隣接しているようなのだ。
これは、たとえば日本で言うと「九州は台風で豪雨被害、関東は雨が降らず渇水」のような状況である。

https://www.bbc.com/news/62751110

渇水の発生した主な地域
・ヨーロッパ全域
・東アフリカ
・中国の長江流域
・西アメリカ

まずヨーロッパを見てみると、あれだけ渇水で騒がれてたイギリスでもスコットランド北部は多雨。またノルウェーの山間部やスペインのピレネー山脈のあたりも雨多め。山ならいいのかと思ったらスイスは渇水。雨降ってる地域と降ってない地域が隣接している状況が起きている。

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続いて東アフリカだが、エチオピア中心部、ウガンダ、コンゴのあたりが渇水。
特にコンゴは広範囲に渇水が起きていて、飢饉が発生するのではと言われている。しかし隣接する南スーダンは豪雨の状態で、ちょうどナイル上流に当たる地域のため今年もナイルの洪水で大きな被害を受けていた。また南アフリカも全般的に多雨の傾向があるらしい。

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中国も、長江流域は1200年に一度レベルの渇水で川底が見えるくらいなのに、北部は豪雨で洪水被害が出ている。

またアメリカも同様で、西アメリカは例年の渇水と山火事、ただしデスバレーは大洪水。ミズーリ州、ケンタッキー州、イリノイ州、カリフォルニア州といった南西部は1000年に一度級の洪水被害。

要は単純な渇水や豪雨ではなくて、気候のランダム要素が増えていて、これまでより荒ぶりやすくなっている、というべきなのだろう。
しかも完全ランダムではなく、渇水になりやすい地域、豪雨になりやすい地域がだいたい決まっている。
地球の歴史を思うなら、これから少なくとも百年くらいはその傾向が続くのでは、くらいの覚悟をもって「適応」「対策」していくしかないんだろうな、と思う次第。



まぁなんだかんだ飲水に困らない日本は、かなり恵まれてると思いますよ…
今年のヨーロッパとか、コンゴの状況とか見てると…。
夏暑いのはアレがアレだけど…。