イースター島で火災発生、モアイ像もコンガリ→実はイースター島めっちゃ火事多い

太平洋のド真ん中に浮かぶイースター島。チリ本土からは飛行機で約5時間。しかも風が強いとなかなか離発着できないので飛行機遅れるのはザラ。
そんな秘境の島で大きな火災が起きたとニュースになっていた。
起きた場所がモアイ製造の地ラノ・ララクなので、一部のモアイ像も焼けてしまったらしい。

In pictures: Easter Island statues damaged by fire
https://www.bbc.com/news/world-latin-america-63167941

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が、実はイースター島、火災はザラなのである。
今回は大規模だったのと、モアイ像まで焼けてしまったのとでニュースになっているだけ。ボヤ騒ぎは意外に多い。

どうしてそうなるかというと、

・島民が島のあちこちで適当にキャンプして火を起こすから
・観光客に対する火気厳禁のルールがなく、あったとしても島で無人の部分が多くて管理できないから
・風が強く延焼しやすいから
・消防車があるのは島に一箇所ある村のみだから
・緑化のために燃えやすいユーカリを大量に植えているから(※本来の植生であるヤシの成長が遅いため代わりに植えたらしい)

つまり燃えやすい状況かつ消火設備が調っていない。
中の人がここに行った当時、島に一台だけある消防車は日本製の中古で、島の人は「けっこう出動するよ」と話していた。

[遠征]チリ本土(サンティアゴ・バルパライソ)&イースター島
https://55096962.seesaa.net/article/202201article_36.html

しかも今回は島の端っこ、村からはかなり離れたポイケ半島のラノ・ララク周辺での火災とのことなので、火災が発生してから現場に出動するまでかなり時間がかかったのではないかと思う。だとすると、燃え広がってしまったのも仕方がない。
ちなみに島で電話通じるのは村周辺と一部の場所のみである。イースター島はけっこう広いのだが、村じゃないところは全然人がいないので連絡のつけようが無かったりする。

今回も原因は「失火」とのことで、村人の誰かか、観光客が迂闊に焚き火とかやっちゃったんだろうなぁ…となんとなく察してしまうところ。
観光客の受け入れが再開されてすぐこれってことは、ちょっと浮かれすぎましたかね。

イースター島で植生が消えた理由として「ネズミによってヤシの実が被害を受けて次世代が育たなくなった」とか「人間が移住してきたことによって伐採が進みすぎた」とかが挙げられることが多いけれど、ぶっちゃけ、火を持ち込んだことによる「失火」も、結構大きなファクターじゃないかと思うのだ。