「最古級のルーン文字石碑」、ノルウェーで発見される。だいたい2000年くらい前

見つかっている中でも最古級とされるルーン文字の刻まれた石碑が見つかったという報道があった。
見つかったの自体は2021年秋らしいのだが、年代を含め分析をしていたらしい。

紀元前1年~遅くとも250年くらいまでの間のものだろうとされており、また、考古学的な発掘で見つかった古い石碑としては今回が初めて。ちなみに他の石碑だと「昔からそのへんに転がってた」とか「教会の裏にずっと昔から立ってた」とかで、使われているルーン文字の形状の古さなどからしかザックリした年代を出せていなかった。今回は他の遺物も一緒に見つかっているので年代を絞り込めた。

235562.png
https://news.livedoor.com/article/detail/23556573/

この石碑の拡大写真や、別の角度から見た形はオスロ大のサイトにある。

Found the world's oldest rune stone
https://www.khm.uio.no/english/news/found-the-world-s-oldest-rune-stone.html

cf55410_043_c64262_1-1000px.jpg

2023-01-06-23-32-31-1000px.jpg

見つかった場所が墓地なのでおそらく墓石だろうとされ、刻まれている文字idiberug はイディベーラ(Idibera)という女性名ではないか、ということだ。
もしくは、これが氏族名などの可能性もある。
現在までに見つかっている各時代のルーン石碑は、共通して故人を偲ぶ内容のものが多い。ルーン文字が使われ始めた初期の石碑から同じ塚田だったのだとしたら、特に不思議もなく受け入れられる。またルーン文字の形はともかく、石碑の雰囲気や、そもそもの刻まれている文字の少なさなどは他の時代のものとも共通している。

あまり長文を書くのに向いてないんだよね…。

今回の発見は、「最古の石碑」自体より、紀元前後から紀元後120年頃というかなり古い時代の墓が一緒に見つかっていることも興味が湧くところだ。古いルーン文字はあまり残っていないが、使用者の絶対数が少なかったからともされている。その数少ない誰かの身内がそこに眠っていることになるからだ。

またルーン文字は、エトルリア文字の影響を受けて発達したのでは、という説があり、北方のゲルマン人がローマ領内に出かけていって文化を学び、また戻ってきたのが使用の始まりの可能性がある。だとすれば、墓の主とローマの繋がりも気になるところである。

(ルーン文字関連の資料ちょっと書き換わりそうだなこれ…。)