レーザーで害虫を撃ち落とせ。マンガみたいな技術が実用化されようとしている件

ここ最近、農業従事者の人口減で手間の掛からない農業が求められるようになってきている。
そんな中で害虫駆除はけっこう大きな問題で、特に夜に出現するガは農薬でも駆除しづらくてなかなか厳しいという話を聞いていた。だがなんと、低出力のビームで撃ち落とせる技術が開発されているというのだ。

ビームで!
ガを撃ち落とす!

なんかあれですよ、カカシがビーム放つマンガとかあったけどそういう空想科学的なやつがマジで実現しようとしている…?!

青色半導体レーザーを用いた害虫の撃墜
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2023/20230119_1

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(研究成果) 害虫の飛行パターンをモデル化し3次元位置を予測
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nipp/144889.html

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研究しているのは大阪大学の研究室らしい。ハスモンヨトウというのは農薬がききづらく、農家の天敵として知られるガの一種。
ビーム照射までの0.0.3秒でガが移動してしまうので、飛行先を予測して照射するという、かなり高度なことをやっていて、未来技術っぽさがあってワクワクする。軍事技術にしか見えないけど、これもれっきとしたSDGs! そう! 食糧危機を未然に防ぐへいわりようってやつですよ? 安心ですね! (いや建前上手いなって正直思いましたけどね)

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詳しいインタビュー記事などはこちらにあった。
https://agri.mynavi.jp/2022_04_14_189696/

低出力で効率的に倒していくため、ビームの誤射で家事になるように事はないらしい。また10-30mくらいの射程になるようだ。
今のところ、風で草木が揺れている時など狙った昆虫以外に攻撃するとか、画像識別がまだ難しいようだが、そのへんはAIの得意分野なのでAIの画像認識と組み合わせればいけそうな気はする。

農薬をまきすぎると環境的な問題が発生するし、虫の側も耐性をつけてしまうので物理駆除が安心、とはいえこんな方法出してくるとはなあ。
これが実用化されて、高齢化の進む農家の負担が少しでも減るなら何より。将来はカラスとかの鳥や山から降りてくる害獣も自立攻撃できるようになるといいのでは。サイバー農業な未来が楽しみである。