北欧人はペットを連れてブリテン島に移住したか。論文はどこを切り取るかでだいぶ印象が変わるよという話
超過勤務を人事に怒られて残業禁止になった中の人ですこんばんは。
そういえば有給消化も出来てねぇな! ( ゚∀゚)アハハ八ノヽノ \
という話はさておき、ブリテン島のヴァイキングの火葬墓の分析結果についての話をしたい。
発端はこちらの記事である。「ヴァイキングはペットを連れて移住してきていた」というタイトルがついているが、内容を見る限り、うーん…? という感じである。
Viking warriors sailed the seas with their pets, bone analysis finds
https://www.livescience.com/burial-reveals-vikings-brought-animals-to-uk

こちらが元論文。
このテの記事は、元論文のほう見たほうがニュートラルに判断出来るし、要約されてしまってる情報も入っているのでソースたどったほうがいい。
Sr analyses from only known Scandinavian cremation cemetery in Britain illuminate early Viking journey with horse and dog across the North Sea
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0280589

9世紀にイングランド東南部に押し寄せたヴァイキングたちの駐屯地、ダービーシャー州にあるバロウ墓地から出土している骨が分析対象。珍しく火葬されている墓で、遺骨は人間のものと動物のものがごっちゃになっているらしく、それを頑張って分析しました! という内容になっている。
一昔前だと火葬されてしまった骨からはほとんど何も情報を取り出せなかったので、ここから分析出来ているのはたしかにすごい。(ただし状態が悪くて分析出来なかった骨もある)
分析対象は3人の人間と、馬、犬、豚がそれぞれ一頭ずつ。
この時点で「ん…? ペットっていうか普通に家畜じゃね…?」ってなると思う。ウマは移動用。犬は猟犬か家畜番か。豚は食料。一般的な動物すぎて、別にそのくらい故郷から持ち込んでもおかしくないんじゃあ。という感じである。
動物は、成長している間にどこで暮らしていたかによって体内に取り込む成分が変わる。それがストロンチウム同位体の差異となって現れる。
今回は3人のうち1人と動物たちがブリテン島の出身ではなく、スカンジナビアから渡って来たようだとわかったことで、ブリテン島に押し寄せた、いわゆる「大異教軍」時代のヴァイキングたちが家畜も持ち込んでいたと言えるようになった。
ただ、それをペットと言ってしまうとだいぶニュアンスが違うし、大量に持ち込んでいたわけでもない(そもそもヴァイキングの船は貨物船や家畜運搬船ではない)。
要約するにしても、元論文のタイトルのまま、「北のヴァイキングが家畜を連れて海を渡っていた証拠が見つかった」くらいでいいと思う。
まあそれだと記事としては面白みがないのであんまり読まれないとは思うのだが…。
たぶんこの論文の一番の骨子は、火葬されてごっちゃになった骨をどう分析していくかの手法部分。
自分はそっちの専門家ではないのだが、骨屋の人は勉強になるんじゃないかな。つか、このカケラみたいなのから種族だけじゃなく出身地まで特定できるようになったっていうのは、技術の進歩すごいと思うんだ。

そういえば有給消化も出来てねぇな! ( ゚∀゚)アハハ八ノヽノ \
という話はさておき、ブリテン島のヴァイキングの火葬墓の分析結果についての話をしたい。
発端はこちらの記事である。「ヴァイキングはペットを連れて移住してきていた」というタイトルがついているが、内容を見る限り、うーん…? という感じである。
Viking warriors sailed the seas with their pets, bone analysis finds
https://www.livescience.com/burial-reveals-vikings-brought-animals-to-uk
こちらが元論文。
このテの記事は、元論文のほう見たほうがニュートラルに判断出来るし、要約されてしまってる情報も入っているのでソースたどったほうがいい。
Sr analyses from only known Scandinavian cremation cemetery in Britain illuminate early Viking journey with horse and dog across the North Sea
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0280589
9世紀にイングランド東南部に押し寄せたヴァイキングたちの駐屯地、ダービーシャー州にあるバロウ墓地から出土している骨が分析対象。珍しく火葬されている墓で、遺骨は人間のものと動物のものがごっちゃになっているらしく、それを頑張って分析しました! という内容になっている。
一昔前だと火葬されてしまった骨からはほとんど何も情報を取り出せなかったので、ここから分析出来ているのはたしかにすごい。(ただし状態が悪くて分析出来なかった骨もある)
分析対象は3人の人間と、馬、犬、豚がそれぞれ一頭ずつ。
この時点で「ん…? ペットっていうか普通に家畜じゃね…?」ってなると思う。ウマは移動用。犬は猟犬か家畜番か。豚は食料。一般的な動物すぎて、別にそのくらい故郷から持ち込んでもおかしくないんじゃあ。という感じである。
動物は、成長している間にどこで暮らしていたかによって体内に取り込む成分が変わる。それがストロンチウム同位体の差異となって現れる。
今回は3人のうち1人と動物たちがブリテン島の出身ではなく、スカンジナビアから渡って来たようだとわかったことで、ブリテン島に押し寄せた、いわゆる「大異教軍」時代のヴァイキングたちが家畜も持ち込んでいたと言えるようになった。
ただ、それをペットと言ってしまうとだいぶニュアンスが違うし、大量に持ち込んでいたわけでもない(そもそもヴァイキングの船は貨物船や家畜運搬船ではない)。
要約するにしても、元論文のタイトルのまま、「北のヴァイキングが家畜を連れて海を渡っていた証拠が見つかった」くらいでいいと思う。
まあそれだと記事としては面白みがないのであんまり読まれないとは思うのだが…。
たぶんこの論文の一番の骨子は、火葬されてごっちゃになった骨をどう分析していくかの手法部分。
自分はそっちの専門家ではないのだが、骨屋の人は勉強になるんじゃないかな。つか、このカケラみたいなのから種族だけじゃなく出身地まで特定できるようになったっていうのは、技術の進歩すごいと思うんだ。