人魚のミイラの調査、最終報告書。わりと手の込んだ造形物だったことが明らかに

昨年プレスリリースの出ていた、円珠院所蔵の「人魚のミイラ」の分析。
発表は遅れに遅れて2月、まる一年かかったことになるが、なかなか面白い結果が出てきていた。

[>前回の内容

円珠院所蔵の「人魚のミイラ」、科学分析の結果は9月ごろ発表。
https://55096962.seesaa.net/article/202203article_8.html

[>今回のプリスリリース
圓珠院所蔵「人魚のミイラ」研究最終報告
https://www.kusa.ac.jp/images/ningyorepofinal.pdf

面白いのは、「中の骨ない」って部分。ガワの皮を張り合わせて、中身は漆喰や綿などで固めているらしい。つまりはそれっぽい形を作ってるだけのハリボテミイラなのだ。
外見からして「上半身は猿、下半身は魚でつなぎ合わせている」と以前から言われていたが、実際はもっと複雑な製造過程を経ていたことになる。

23545502.png

また、フグの皮を利用しているというのも面白い発見だ。
もしかして、美味だけど食べると死んじゃうことも在るという「人魚の肉」、実はフグだったりするのでは…? 普段食べ慣れない味だろうし。
あとまかり間違って死んじゃっても「人魚の肉はあたることもあるからね!」で料理人は誤魔化せそうな。魚の特定は大変だったろうなと思う。

いやあしかし、これエジプトさんなら二ヶ月ごとに情報小出し小出しにして、最終報告会はたっかい入場料とってやるんだろうなぁ。日本の研究の仕方は良心的っすね。エジプトミイラなら興味持ってる欧米のお金持ちが一杯くるもんなぁ…。 ※内容とか発見の重要性によらず前段の話を盛って盛り上げるのがエジプトさんである