スーダン内戦勃発、実はスーダンにもエジプトマニアの聖地があるんだが
古代エジプトの遺跡と遺物があるので、いつか行ってみたいなと思っていたスーダンで、内戦勃発。(※多くのメディアでは「まだ全面衝突ではないので内戦ではない」という書き方がされているが、実際はもう内線でいいんじゃないかと思ってる)
独裁政権を倒したら余計に悪くなった、という、「アラブの春」以降よく見るパターンの泥沼ですよ。ええー困るー…。
で、なんでスーダンに古代エジプト関連のものがあるかという話だが、古代には、スーダン北部(ヌビアと呼ばれる地域)がエジプト王国の一部だったから、なのだ。
植民地や属国という扱いで支配されていた時代が長く、強い影響を受けていたため、エジプト人入植者が築いた神殿跡や、現地人がエジプト風に作った遺跡も多い。

また、エジプトがアッシリアやペルシアに支配されて勢力が衰えていた時期には、逆にここからナイルを北上してエジプトに攻め入り、政権をとった(第25王朝)という時代もある。ちなみに第25王朝のヌビア人ファラオたちの遺物は、当然ながら本拠地であるスーダン北部で多く出土しており、現在スーダン首都の博物館に収蔵されているものもある。量は多くないが貴重なものである。
参考:スーダン国立博物館(Sudan National Museum)
トリップアドバイザーのページ
ちなみに、ニュースでたまに見かける「メロエ」という地名はメロエ文化の中心地であり、エジプト風のヌビア文化を見に行くには最高の土地となっている。アメン神の聖地とされたジェベル・バルカル、アメン神殿跡、ヌリのピラミッド群もこのあたりにある。
だがしかし、今回の内戦では初日にこのメロエが反政府側に攻撃されてしまった。「おああああニュースで知ってる地名が出てるんだが?!!」と、エジプトマニア的には胃がヒュッとなる感覚を味わったものであった。
まあここ、さんざん盗掘され尽くしてるんで、その点は心配ないんですけどね…。
さすがに近くが空爆されてるとちょっと心配。

あと、政情不安になると、当然ながら発掘調査は中止されてしまいます。
もともと、エジプトに比べてスーダンの遺跡はあまり注目されてきませんでした。辺境仕様なので地味、黄金などは片っ端から盗掘済み、といった事情もあり、調査が不十分な遺跡も多かった。
最近は、外国隊に頼らず自国で考古学者を育成して発掘をしよう、自分たちで自国の歴史を明らかにしよう、という、以下のような動きもあったんですが…。
Young Sudanese archaeologists dig up history as ‘west knows best’ era ends
https://www.theguardian.com/world/2022/dec/27/young-sudanese-archaeologists-dig-up-history-as-west-knows-best-era-ends
もし戦闘が長期化して、せっかく育てた優秀な若手が亡命などで国外流出してしまうなら、かなり大きな痛手になることは間違いない。この辺の動向も心配なところ。
というわけで、スーダン情勢、エジプトマニア的にも気が気ではないTopicです。
停戦や講話の落としどころも見えず、長期化するのではという見通しですが、希望は捨てずにいたい…。
独裁政権を倒したら余計に悪くなった、という、「アラブの春」以降よく見るパターンの泥沼ですよ。ええー困るー…。
で、なんでスーダンに古代エジプト関連のものがあるかという話だが、古代には、スーダン北部(ヌビアと呼ばれる地域)がエジプト王国の一部だったから、なのだ。
植民地や属国という扱いで支配されていた時代が長く、強い影響を受けていたため、エジプト人入植者が築いた神殿跡や、現地人がエジプト風に作った遺跡も多い。
また、エジプトがアッシリアやペルシアに支配されて勢力が衰えていた時期には、逆にここからナイルを北上してエジプトに攻め入り、政権をとった(第25王朝)という時代もある。ちなみに第25王朝のヌビア人ファラオたちの遺物は、当然ながら本拠地であるスーダン北部で多く出土しており、現在スーダン首都の博物館に収蔵されているものもある。量は多くないが貴重なものである。
参考:スーダン国立博物館(Sudan National Museum)
トリップアドバイザーのページ
ちなみに、ニュースでたまに見かける「メロエ」という地名はメロエ文化の中心地であり、エジプト風のヌビア文化を見に行くには最高の土地となっている。アメン神の聖地とされたジェベル・バルカル、アメン神殿跡、ヌリのピラミッド群もこのあたりにある。
だがしかし、今回の内戦では初日にこのメロエが反政府側に攻撃されてしまった。「おああああニュースで知ってる地名が出てるんだが?!!」と、エジプトマニア的には胃がヒュッとなる感覚を味わったものであった。
まあここ、さんざん盗掘され尽くしてるんで、その点は心配ないんですけどね…。
さすがに近くが空爆されてるとちょっと心配。
あと、政情不安になると、当然ながら発掘調査は中止されてしまいます。
もともと、エジプトに比べてスーダンの遺跡はあまり注目されてきませんでした。辺境仕様なので地味、黄金などは片っ端から盗掘済み、といった事情もあり、調査が不十分な遺跡も多かった。
最近は、外国隊に頼らず自国で考古学者を育成して発掘をしよう、自分たちで自国の歴史を明らかにしよう、という、以下のような動きもあったんですが…。
Young Sudanese archaeologists dig up history as ‘west knows best’ era ends
https://www.theguardian.com/world/2022/dec/27/young-sudanese-archaeologists-dig-up-history-as-west-knows-best-era-ends
もし戦闘が長期化して、せっかく育てた優秀な若手が亡命などで国外流出してしまうなら、かなり大きな痛手になることは間違いない。この辺の動向も心配なところ。
というわけで、スーダン情勢、エジプトマニア的にも気が気ではないTopicです。
停戦や講話の落としどころも見えず、長期化するのではという見通しですが、希望は捨てずにいたい…。