メキシコ展へ行ってきた。一級品ばかりで固めた「無難な一般向けイベント」という感じ

上野で開催中のメキシコ展へ行ってきた。コロナの間は時間予約制だったが、そういう縛りも今はなく、混雑している時は混雑してるなーって感じになっている。ただオンラインチケットが買いやすくなったのは良かったかな。

公式サイト
https://mexico2023.exhibit.jp/

337823.png

今回はメキシコに栄えた古代文明全般。トルテカ・サポテカにマヤにアステカにと全部入り的なイベントになっていて、多分あまり基礎知識のない人は違いがよくわかってないと思う。(会場にいちおう、地図と年表はあったが)

とりあえず、おさらいがてら過去に作った違い一覧を置いておく。
http://www.moonover.jp/2goukan/ohter/maya/pre2.htm

マヤの中心地はグァテマラなどもう少し東のほう。ただパレンケなど大都市国家はメキシコにあったので、そこから遺物を持ってきていた。
ポスターにもある翡翠の仮面や鷲の戦士像など、世界的にも有名な一級品を持ってきているのは、奮発したなあという感じ。逆に言うと、そういう有名所の小綺麗な一級品ばかりで、あまり面白みが無いイベントだった。

一昔前のエジプト展と同じ感じである。その文明/文化がどういったものだったのか、といった背景にスポットを当てるとか、人々の生きた世界観がわかるとかいうテーマ性は薄く、単品で「うん、いい品だな」とか「この壺かわいいフォルムだな」とか「青い色きれいだな」の感想で終わってしまう感じ。
そして遺物は基本的に王や貴族を模したもの、王墓からの出土品など、ごく一部に過ぎなかった支配者階級の品で、このイベントだけ見て何かメキシコの古代文明に対して感慨が湧いてくるかというと微妙。

一般人にあまり浸透してないジャンルだから当たり障りのない構成にしたのかなーとは思ったが、欲を言えば、もうちょいバリエーションのある出土品も見てみたかった。
たとえば、印章に使われたかもしれない遺物とペン、書紀も兼ねていた貴族の像があれば、彼らが遺跡のどのへんを仕事場としていたか、マヤ・コデックスに使われる紙とはどんなものだったか、など、作業のイメージが付く展示方法にしてもよかったのでは。今回、石に刻まれた文字ばかりで、紙の文字がイメージつきづらい感じになっていたから。(べつにコデックスの本物でなくても写真か、当時の紙のサンプルでもあればよかった)

あと楽器を展示するなら、使い方の図があるとかだけでもだいぶイメージはついたはず。
そんな感じで、自分のようなオタク気質の人間にはちょっと小綺麗すぎるかなっていうイベントでした。



なお、個人的には、アステカは最近すぎるのでは古代では無いのでは? と思ってる。だって16世紀だもの…。もう中世でしょ。という感じ。
メソアメリカはコロンブス到達以前と以降で分ける分類が慣例になっているので仕方ないのだろうが、毎回、微妙に納得がいかない。