日本にも頭蓋変形の習慣があった? 種子島の広田遺跡から出ている人骨の調査
頭蓋変形というと、マヤやインカの「宇宙人かよ」みたいな極端なものが有名である。
こういう↓やつ。
ただ、ここまでいかないけど意図的に変形していたと思われる事例は世界中にある。
日本では今まで「あった可能性はある」とだけ言われていたけれど、今回、種子島の弥生~古墳時代くらいの人骨では頭蓋変形をしていた可能性がありそう、という話になったらしい。
九州大のプレスリリース
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/959/
元論文
Investigating intentional cranial modification: A hybridized two-dimensional/three-dimensional study of the Hirota site, Tanegashima, Japan
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0289219
広田遺跡についての南種子町のページ
http://www.town.minamitane.kagoshima.jp/education/bunkazailist/hirotaiseki.html
遺跡の場所ここ ※5の場所。他は比較人骨
既に先行研究で「やたらと後頭部が平らだから、頭蓋変形してたんじゃないか」とは言われていたものの、ちゃんと数値とって立証してなかったから数値取って他と比較したよ! というのが今回の論文。北九州に比べて有意に扁平な頭をしているらしい。
こういうのって平らな床とか硬いベッドに寝かせる風習があるだけでも絶壁になるんじゃない…? と思ったものの、それも論文の中で言及されていて、偶然ではなく意図的にやってた可能性が高そうだという。
ただ、よくわからないのは、これをやる目的である。
男女の差なくやっていたという結果、特定の階級に対して行われたのかどうかも不明。これだと「本当に偶然じゃないのか」と首を傾げたくなるのも致し方ない。
たとえば耳たぶを大きくする部族はそこに大きなイヤリングをつけるのがオシャレだと思っているとか、首長族は首が長いのが美人の証だと思っているとか、纏足はちまちま歩くのが魅力的&高貴な女性を逃さないためという目的があるとか、「魅力的に見えた」「地位を示す」「部族のアイデンティティ」など、何がしかの理由がなければわざわざ手間ひまかけて外見をいじることはしない。
しかも頭蓋変形は、脳を圧迫するから新生児の発達にリスクもある。
論文では、民族アイデンティティの説を仮説として採用していて、種子島と九州で人の行き来をする上で特徴的な外見をアイデンティティとしていたのでは、という説になっていたが…。
インカの頭蓋変形ほど著しいものでもいないので、この扁平な頭でそんなめちゃくちゃ目立つほど外見が変わったのか? という疑問がある。
次は生前の見た目の復元もしてみてほしいなと思う。
こういう↓やつ。
ただ、ここまでいかないけど意図的に変形していたと思われる事例は世界中にある。
日本では今まで「あった可能性はある」とだけ言われていたけれど、今回、種子島の弥生~古墳時代くらいの人骨では頭蓋変形をしていた可能性がありそう、という話になったらしい。
九州大のプレスリリース
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/959/
元論文
Investigating intentional cranial modification: A hybridized two-dimensional/three-dimensional study of the Hirota site, Tanegashima, Japan
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0289219
広田遺跡についての南種子町のページ
http://www.town.minamitane.kagoshima.jp/education/bunkazailist/hirotaiseki.html
遺跡の場所ここ ※5の場所。他は比較人骨
既に先行研究で「やたらと後頭部が平らだから、頭蓋変形してたんじゃないか」とは言われていたものの、ちゃんと数値とって立証してなかったから数値取って他と比較したよ! というのが今回の論文。北九州に比べて有意に扁平な頭をしているらしい。
こういうのって平らな床とか硬いベッドに寝かせる風習があるだけでも絶壁になるんじゃない…? と思ったものの、それも論文の中で言及されていて、偶然ではなく意図的にやってた可能性が高そうだという。
ただ、よくわからないのは、これをやる目的である。
男女の差なくやっていたという結果、特定の階級に対して行われたのかどうかも不明。これだと「本当に偶然じゃないのか」と首を傾げたくなるのも致し方ない。
たとえば耳たぶを大きくする部族はそこに大きなイヤリングをつけるのがオシャレだと思っているとか、首長族は首が長いのが美人の証だと思っているとか、纏足はちまちま歩くのが魅力的&高貴な女性を逃さないためという目的があるとか、「魅力的に見えた」「地位を示す」「部族のアイデンティティ」など、何がしかの理由がなければわざわざ手間ひまかけて外見をいじることはしない。
しかも頭蓋変形は、脳を圧迫するから新生児の発達にリスクもある。
論文では、民族アイデンティティの説を仮説として採用していて、種子島と九州で人の行き来をする上で特徴的な外見をアイデンティティとしていたのでは、という説になっていたが…。
インカの頭蓋変形ほど著しいものでもいないので、この扁平な頭でそんなめちゃくちゃ目立つほど外見が変わったのか? という疑問がある。
次は生前の見た目の復元もしてみてほしいなと思う。