登山靴vs.トレランシューズ 登山にトレランシューズはNGなのか?→結論「耐久性が低いのが問題」

登山にトレランシューズを使っていのかどうか、登山系SNSではしょっちゅう議論になる話題である。古株の登山者は、そんなの絶対NG!　足首をがっちり固定できる靴じゃないと危ない! って言う人が多いんだけど、若手とかだと、えートレランシューズのほうが軽くていいじゃーん、って感じ。

で、検証した人の記事では「別にトレランシューズでもいける。ただ防水力が弱い。」「すぐにすり減る」ということが書かれていた。
防水が弱いのはまぁそうだろうなと思ったが、すり減る…? そんなに…?

というわけで、検証してみた。

結論。
マジで耐久性がない。あっという間に靴底が平らに。



この靴を買ったのは、5月の沙漠遠征の前。それから3-4回、山道で履いたくらいなのだが、半年経たずにこのざまである。
最初はグリッドが効いて「おっ岩場にちょうどいいじゃん! 滑りにくいし登山靴より軽いし、全然いけるいけるー」って感じだったのだが、先週はもう全然ふんばりが効かず岩の上で滑るようになってしまっていた。

沙漠の国ヨルダンでも、遺跡巡りのために岩場をごりごり登りまくっていたのだが、それにしてもトータル10日くらいしか山で履いていないのにこれでは、登山靴と比べてコスパが悪すぎる。先人の検証のとおりだ。そもそもの、登山靴のデメリットである「重たい」は靴底が丈夫なところからも来ている。してみると、「重たい」=丈夫で何年も履き続けられる、ということで、繰り返し登山で使う靴なら登山靴一択になるだろう。

それならコスパ気にせず頻繁に買い換えられる人はトレランシューズでもいいのか、というと、コースによる　と思われる。具体的に言うと、沢や水場の多い道は簡単に浸水する。また雨がふると、足首パーツがないためスパッツを履いても防御が出来ないため靴下が濡れると思われる。

例えば、こういう感じの道。


足首の部分無くても別に歩行に大差はない。安全面というより「ダートな道でも突然の雨でも耐えられる」という汎用性が登山靴の大きなメリットかと思う。
ちなみに冬だと軽アイゼンなどの器具をつけるには表面が固くないとだめなので、そもそもトレランシューズは不可。トレランシューズを使えるのは夏だけなので、やはり汎用性という面では登山靴に軍配が上がる。

結論として、トレランシューズは「コスパを気にせず、限られた時期/条件下では登山靴より使い勝手がいい」。
というか8000円くらい出したお高い運動靴が、こんなあっさり役立たずになってしまい中の人は悲しい。次から旅行(という名の遺跡巡り)の時だけ履く特別な靴として使おうかな…。旅行用ならまだ…。