永遠なんて無いけれど。「ローマ展」へ言ってきた。

ローマ特攻持ちなのでローマ展へ行ってきた。(初っ端から謎の発言)
カピトリーノ美術館の秘蔵品が多数来てたので、これはお値段的にもお得なやつだと思います。ローマのこと永遠の都とは思わないけど、古代遺物からルネッサンスのリバイバル品まで幅広く取り扱っているあたり、少なくとも1500年分くらいの歴史は体験できるかと。


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公式>
https://roma2023-24.jp/

今回の見どころはなんといっても、公式も推してるヴィーナス像ですね。これ貸してくれるんだ…っていう感じ。ベルリン新美術館からネフェルティティの胸像が来るくらいのインパクト。これをですね、前から後から斜めからじっくり眺められるんですよ。図録だと前と後ろしか写真無いので、ぜひ手で隠されたアーン❤な部分を会場で斜めから眺めてください。まあツルッとはしてるんですけど、手の角度がね、こう…指の造形とかが巧みすぎて、そこはかとないエロティシズムを感じますね! お尻もモッチモチした感じで、石とは到底思えない仕上がり。まさにヴィーナス。しかも足元においてある壺と布から、これは初夜前の入浴中だという説もあるとかで、あれですね。妄想がはかどりますね! これはいいものだ。

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あとおっぱいの質感が素晴らしいルネッサンス巨匠のアルテミス。いい。とってもふくよかでピンク色の乳首の色つやが絶妙。ややあどけなさの残る、処女神アルテミスの無防備な顔もそそられる。たいへんよろしい。堂々とエロを描けない時代でも、キリスト教の制約があっても、神話モチーフなら自らの性癖を全開にできる。芸術の可能性は無限大。

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あとイッヌの作品も多かったですね。カピトリーノ美術館のもうひとつの目玉、ローマ建国神話になぞらえた牝狼の像も、後ろから見ると背骨の感じとか作り込みがすごい。隣にあった傷ついた牝犬の像とあわせて、イッヌ系の像の作り込みが実に写実的で上手いんですわ。まあ一級品しか来てないんでそりゃそうなんだけど。

ちなみにこの牝狼像の乳飲み子部分は後世に付け足されているらしく、同じように後世の付け足しや、過去のものを写して作られた美術品が幾つか展示されていた。そういう歴史の積み重ねもローマらしさだと思います。

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見どころはたくさんあったのだけれど、個人的には過去のローマ皇帝や后妃たちの胸像のところがイチオシっすね。正面からの写真だけなら図録でいくらでも見られるんだけど、像を好きな角度から眺められるのは会場ならではなので。直に見ないと分からない質感とかもある。
クレオパトラかもしれない、とされているイシス像の頭部は唇のふっくら感じが大変色っぽいのでぜひ生で見て欲しい。あんな色っぽいイシス様(一児の母)だったらそりゃセト神も道を踏み外しかけるわ。
高校の時に美術の事業で石膏像デッサンさんざんやってたので、あーこの角度の顎描くの苦労したな―とか思い出がよぎるシーンもあったり。

帰りの物販では、カラカラ帝の温泉タオルに釘付けになってしまい我慢できずに買ってしまいましたとさ。
うん、あのタオルはずるいよ。そりゃ買うよ。

ローマはむかし行った時に日程が二日しかなくて周れてないとこも多いので、またいつか行きたい…。