古代スカンジナヴィア人の噛んだ「ガム」から、当時の歯科事情や食生活の一部が明らかに
ガムのポイ捨ても出来やしねえ。唾液からDNAが抽出されちゃう時代なら尚更。
DNA from Stone Age chewing gum sheds light on diet, disease in Scandinavia's ancient hunter-gatherers
https://phys.org/news/2024-01-dna-stone-age-gum-diet.html
最初「ガムってなんだ、ガムの木は北欧にないよな」と思ったのだが、マスティック・ガム、要するに樹脂ガムのことらしい。シラカバとか北に生える木の樹脂でもガム状になるので、それを斧などの道具を作るさいに石器と棒をつなげる接着剤にしたりするんだそうな。あと、食後の歯のお掃除に使った可能性もあるらしい。
場所はHuseby Klev遺跡。放射性炭素年代測定は10,200年前から9,400年前くらいの中石器時代。スカンディナヴィア半島の西の海岸で、魚(ブラウン・トラウトと推測される)やシカ、ヘーゼルナッツなどを食べていたらしい。そう、食べかすが樹脂にくっついて残っていたのだ。
さらに歯型も残されており、おそらく十代の少年少女だっただろうとのこと。当時の平均年齢でいえば、もう成人していたかもしれないが…。
十代にもかかわらず歯槽膿漏の率が高く、歯がすり減っているなどの問題を抱えている人もいたらしい。
(古代人の歯の衛生事情が悪いのは、他の地域でも一緒。なめし皮を歯でしごいたりしていると、若くてもすり減ってしまう)
石器と樹脂がセットで大量に見つかっていることから、ここが槍などの道具工房だった可能性が考えられている。
また、この樹脂、含まれるDNAの分析もされていて、唾液から人のDNA片が検出されているだけではなく、上記のように食べかすから直前の食べ物が分かったり、さらに口内細菌のDNAまで出ているらしい…ヒィ。
ただ樹脂を噛んでいただけなのに、そこまで情報が取れちゃう時代になったんだ。と、思ってしまった。おちおちガムも捨てられねぇ。
これ系の調査だと、おトイレ遺跡から大腸菌と寄生虫のDNA検出とかもあったけど…。
古代人の個人情報…。うん…。
DNAの断片さえ手に入れば、いろんなことが見えてきてしまう今の考古学の世界は、ほんとに、ただ発掘しただけじゃ何も見えない世界なんだよなぁと思うのです。
DNA from Stone Age chewing gum sheds light on diet, disease in Scandinavia's ancient hunter-gatherers
https://phys.org/news/2024-01-dna-stone-age-gum-diet.html
最初「ガムってなんだ、ガムの木は北欧にないよな」と思ったのだが、マスティック・ガム、要するに樹脂ガムのことらしい。シラカバとか北に生える木の樹脂でもガム状になるので、それを斧などの道具を作るさいに石器と棒をつなげる接着剤にしたりするんだそうな。あと、食後の歯のお掃除に使った可能性もあるらしい。
場所はHuseby Klev遺跡。放射性炭素年代測定は10,200年前から9,400年前くらいの中石器時代。スカンディナヴィア半島の西の海岸で、魚(ブラウン・トラウトと推測される)やシカ、ヘーゼルナッツなどを食べていたらしい。そう、食べかすが樹脂にくっついて残っていたのだ。
さらに歯型も残されており、おそらく十代の少年少女だっただろうとのこと。当時の平均年齢でいえば、もう成人していたかもしれないが…。
十代にもかかわらず歯槽膿漏の率が高く、歯がすり減っているなどの問題を抱えている人もいたらしい。
(古代人の歯の衛生事情が悪いのは、他の地域でも一緒。なめし皮を歯でしごいたりしていると、若くてもすり減ってしまう)
石器と樹脂がセットで大量に見つかっていることから、ここが槍などの道具工房だった可能性が考えられている。
また、この樹脂、含まれるDNAの分析もされていて、唾液から人のDNA片が検出されているだけではなく、上記のように食べかすから直前の食べ物が分かったり、さらに口内細菌のDNAまで出ているらしい…ヒィ。
ただ樹脂を噛んでいただけなのに、そこまで情報が取れちゃう時代になったんだ。と、思ってしまった。おちおちガムも捨てられねぇ。
これ系の調査だと、おトイレ遺跡から大腸菌と寄生虫のDNA検出とかもあったけど…。
古代人の個人情報…。うん…。
DNAの断片さえ手に入れば、いろんなことが見えてきてしまう今の考古学の世界は、ほんとに、ただ発掘しただけじゃ何も見えない世界なんだよなぁと思うのです。