ヒッタイトの粘土板発見されたよ。これ帝国崩壊寸前時期のやつじゃん

日本の発掘隊がトルコのビュクリュカレ遺跡でヒッタイト中王国時代の粘土板見つけたというので、エジプトマニア観点からニコニコしている中の人。いやあ、この時代はですねーヒッタイトさんカシュカとアルザワにバチボコにされてて「赤い川」の内側にしか勢力圏持ってなかった時代なんですよね。

ヒッタイト王国の粘土板か 日本調査隊 トルコ古代遺跡から発掘
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240228/k10014373451000.html



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ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像 (PHP新書) - 津本 英利



時代が前14世紀後半なら、シュッピルリウマ王とか出てきてヒッタイトが帝国期に入る前だから、「ここからヒッタイトがどのように盛り返して覇権取って帝国になっていくのかを知りたい」という研究者コメントはまさにそれ。今後の発掘が楽しみな遺跡が増えて嬉しい。
日本隊はトルコでけっこう頑張ってますからね。応援していきたい。


ちなみにニュースの地図をよく見て欲しいのですが、ヒッタイトの首都ハットゥシュの位置はよく覚えておいて欲しいです。
「赤い川」ってかなり北のほうなんですわ。メソポタミア方面からだと、ティグリス川・ユーフラテス川を遡ればアナトリアに辿り着けますが、エジプトからだと海路でも陸路でも遠い。むしろ海からチョクに行ける西のアルザワのほうが近い。

ヒッタイトより先にアルザワと同盟しよとしたのも、のちにヒッタイト帝国と軍事衝突する場所がヒッタイトがシリアまで南下遠征してきてからなのも、地図を見れば「そりゃそうなるわ」って納得できるはず。


あともうひとつ、ヒッタイトのことをいまだに「鉄と戦車の国」と書いてた某メディアの記者は知識の更新が十年前で止まってるので、もいっかい資料見直してきてほしい。ヒッタイトはもう、鉄で覇を唱えた国とは言われてないっす。