巨大な砂丘、なぜ古代の地図に載ってない？→じわじわ移動してた

砂の海では、砂丘はどんなに大きなものでも目印にするのが難しい、大きな嵐の後には消えてしまうから…。
そんなお話をずっと昔に読んだ覚えがあるのだが、マジで砂丘は100年単位でちょっとずつ移動しているということが、モロッコのララ・ラリア(Lala Lallia)砂丘の研究から分かったらしい。

Ancient ‘star dune’ evidence isn’t missing. It’s been hiding in plain sight, radar reveals
https://edition.cnn.com/2024/03/04/world/star-sand-dune-ancient-mystery-erg-chebbi-scn/index.html



この丘は、モロッコ南東部のシェビ砂海にあり、高さ100メートル、幅700メートルというかなりの大きさの丘。にも関わらず古代の文献にも地図にも出てこないのは何でだろう、ということで光ルミネッセンスで調べてみたら、基底部は13,000年前くらいなのに、上部はたったの1,000年前に形成されていたという。
そしてこの丘は、過去からじわじわと西方向に移動していた形跡があるという。

まあ、風に吹かれて砂が積み上がったものが砂丘なんだから、多少形が変わったり場所が移動したりはするだろうな…と思っていたが、実際に移動するんだと科学的に証明されたのは面白い。あと、砂丘の上部が1,000年ってことは、1,000年ごとに場所がズレてくるってことなので、ほんとに「目印に出来ない」っていうレベルだったんだろうなと。子供の頃に読んだおとぎ話が実は正しかったという話である。



なお移動速度は年間約 50cmくらいだそうなので、この大きさの丘にしてはちょっとキモいレベルでの移動速度。さまよえる湖、這い寄る砂丘、砂漠には面白い地形が色々あって想像がはかどる。

…なお、実際に行くと、生きるのがだいぶキツいです…(遠い目)