古代エジプト人の「隕鉄」に関する最古の記録は第5王朝。空から来るものとおそらく正確に認識されていた
鉄器時代の開始は紀元前1,000年前後(製鉄自体は紀元前1,300年頃にはアナトリアでやっていた)とされるが、鉄の利用の歴史は古い。製鉄しなくても、隕鉄が使えたからだ。
というわけで以前調べた隕鉄の資料を、おさらいとして老いておく。
世界最古級の鉄利用:古代エジプト5千年前の鉄製ビーズを調べてみた。
https://55096962.seesaa.net/article/201606article_25.html
紀元前3,000年頃にはもう鉄製品はあったのだが、その利用はアクセサリや儀式用品など耐久のあまり必要ないものに限られていた。
で、その鉄だが、新王国時代には「空から来たるもの」とされており、隕鉄が認識されていたことがうかがえる。でもその前、古代エジプト人はいつから「隕鉄=降ってくるもの」と理解していたのだろうか。
というわけでちょっと調べに行ってきたのだが、どうも第5王朝のウナス王のピラミッドの中に書かれたピラミッド・テキストが最古らしい。
“[The king] Unis seizes the sky and splits its iron.” という部分で、空からきたる鉄を王が手にするという呪文が書かれているらしい。
Did Ancient Egyptians Know Meteorites Came From Space?
https://www.smithsonianmag.com/science-nature/do-hieroglyphic-texts-reveal-that-ancient-egyptians-knew-meteorites-came-from-the-sky-180983039/
古代エジプト人は、天体観測の記録を残していない。異常な現象は記録しないというスタンスで、日食や月食のような神話的に良くないイベントはもちろん、いつ流れ星があったとか、彗星を見たとか、そういう話も残っていないのである。なので、このテキストの元になった知識、「いつ」「どこで」天より訪れる鉄を見ていたのかは分からない。
ただ、少なくとも、ピラミッド作ってた時代には、隕鉄/鉄という概念はあったのだと認識しておきたい。
・あとオマケ
この研究はちょっと詰めが甘すぎた。もうちょっとこう。
ツタンカーメンの短剣の製法と起源を特定!というニュース→いつものツッコミ満載のやつです。
https://55096962.seesaa.net/article/202202article_14.html
というわけで以前調べた隕鉄の資料を、おさらいとして老いておく。
世界最古級の鉄利用:古代エジプト5千年前の鉄製ビーズを調べてみた。
https://55096962.seesaa.net/article/201606article_25.html
紀元前3,000年頃にはもう鉄製品はあったのだが、その利用はアクセサリや儀式用品など耐久のあまり必要ないものに限られていた。
で、その鉄だが、新王国時代には「空から来たるもの」とされており、隕鉄が認識されていたことがうかがえる。でもその前、古代エジプト人はいつから「隕鉄=降ってくるもの」と理解していたのだろうか。
というわけでちょっと調べに行ってきたのだが、どうも第5王朝のウナス王のピラミッドの中に書かれたピラミッド・テキストが最古らしい。
“[The king] Unis seizes the sky and splits its iron.” という部分で、空からきたる鉄を王が手にするという呪文が書かれているらしい。
Did Ancient Egyptians Know Meteorites Came From Space?
https://www.smithsonianmag.com/science-nature/do-hieroglyphic-texts-reveal-that-ancient-egyptians-knew-meteorites-came-from-the-sky-180983039/
古代エジプト人は、天体観測の記録を残していない。異常な現象は記録しないというスタンスで、日食や月食のような神話的に良くないイベントはもちろん、いつ流れ星があったとか、彗星を見たとか、そういう話も残っていないのである。なので、このテキストの元になった知識、「いつ」「どこで」天より訪れる鉄を見ていたのかは分からない。
ただ、少なくとも、ピラミッド作ってた時代には、隕鉄/鉄という概念はあったのだと認識しておきたい。
・あとオマケ
この研究はちょっと詰めが甘すぎた。もうちょっとこう。
ツタンカーメンの短剣の製法と起源を特定!というニュース→いつものツッコミ満載のやつです。
https://55096962.seesaa.net/article/202202article_14.html