ツタンカーメンの副葬品、「チーター皮の盾」の現在

以前、古代エジプト人はヒョウ皮とチーター皮をあんま区別せず使っていたっぽい、という話を書いた。
高位神官の服装で、ヒョウ皮とされるものが実は絵を見るとチーターと混じってることがあるのだ。

古代エジプト高級神官の服・その毛皮はヒョウかチーターか。
https://55096962.seesaa.net/article/201901article_2.html

で、このときは「実物があんま見つかってない」と書いていたのだが、そういやツタンカーメンの副葬品にチーター皮張りの盾というのがあったんである。あるやん！　というわけで、さっそく画像を探しにいったんのだが、えー…

★発見時の姿



オックスフォード大学のDBより

★今の姿(大エジプト博物館に移送された時)



めっちゃ　劣化しとる


うぇえ、、、。
大エジプト博物館にカイロ博物館から移送されてる遺物、片っ端から劣化してて辛い。なんだこれ。革製品は保存が難しくてヨーロッパの博物館でも腐らせることがあるとは聞いてるけどさぁ。模様完全に消えちゃってる…。

ただ、幸いにして昔の写真はクリアに残っているので、模様からして明らかにチーターだなってのは分かる。チーター皮の盾、おそらくほかの副葬品の鎧やチャリオットと同じく儀礼用だとされているけど、王の持ち物として相応しいと見なされていたのだ。

それにしても、この劣化した状態からラボの修復で多少マシな状態になるんだろうか。チーター模様が戻るといいね…。