現代エジプト、ピラミッドの側に集団墓地ができる。やはり王のお側に眠るのはステータスなのか…？

エジプトさんは人口過多で川沿いの町はもうパンクしてるので、最近では砂漠の中にニュータウンを作って対応している。移転中の(ということになっている)新首都も砂漠の中だ。

で、ギザのピラミッド周辺もどんどん新しい住宅街に飲み込まれつつあって、これ地下の遺構とか壊してねぇか…？ と心配しながら眺めていたのだが、ふと、住宅街じゃないものが出来ていることに気がついた。

ココ。ピラミッドの南東部。



最初、ちっこい建物が集まってる村かと思ったのだが、違ってた。なんと、これ集団墓地だった。
左上には古代の集団墓地(マスタバ)が見えている。古代の墓地の隣に現代の墓地。いやすげえなエジプトさん…これぞエジプト…。



古代において、王の魂が永遠を得るための装置であったピラミッドの近くに墓を作ることは位の高い人の特権だった。墓にこだわる古代エジプト人にとっては最高の栄誉だったはずだ。先祖代々の住民だけが、このロケーションに墓を持つことができる。
現代における現地人の感覚は分からないが、4,500年後の子孫たちもピラミッドが見下ろす場所に墓を持っているというのが壮大だなと思った。宗教も文化も変わっても、そこは変わらないんだな。


(…ところで、墓場の中にある「モーテル」っていう表示、なんなんだろう…。)