日本の古典芸能と仮面の世界「仮面絢爛」展に行ってきた
文化の日に馬車道で馬車や人力車に乗れる大正ロマンなイベントがあったので、それ行くついでに馬車道の横にある神奈川県立歴史博物館でやってるイベントに行ってきた。”鎌倉の鶴岡八幡宮に多彩な仮面群”が中心で、他の神社や寺が所有する日本の中世の仮面、芸能関の文化財などが多数来ていた。最近アニメ化されたので一躍注目された、北条氏ゆかりのものもあったりして、鎌倉・室町あたりの時代に興味ある人にはオススメの展示会である。
公式
https://ch.kanagawa-museum.jp/
とはいえ自分はこの時代あまり詳しくなく、辛うじてお面の種類を知ってるくらい。しかもそのお面の種類もマンガの敵役名で覚えたというアレw("べしみ"は高確率で知ってる人いると思うんだよね…るろ剣にいたから)
演目に応じて仮面の種類は様々で、菩薩があったり鬼があったり、翁に童に般若と様々なものが並ぶ。実際に芸能に使われていたお面が並んでいたのだが、面白いなと思ったのは、実際の人間の顔よりデカく作ってあるものが鬼や菩薩といった「人間じゃないもの」だったこと。
ギリシャの古典喜劇の仮面もデカいのだが、登場人物の重要性や人間かどうかではなく、全般的にデカい。
大きな舞台で演じるので、後ろの席の人にもキャラクターが分かるようにと表情を極端にして大きく作っているのだそうなのだが、日本の演劇用の面は、どうも「デカさで威厳を現してる」手法の余暇な気がする。そして、童や能面のような「静かな」表情が多いことも特徴的。
また、菩薩など仏様の面は金色に塗られていて、これも威厳というか、神々しさの表現としては面白かった。
古代エジプトでも「神々の肉体は黄金、骨は銀」という表現が出てくるので、肌が金色=人外の高位存在、みたいな共通概念があったのかなあと思う。
表情豊かで、或いは吸い込まれそうなほど静謐で、芸術作品としても完成度の高い面が多かった。来月までなので、お面とか古典芸能好きな人は行ってみるといいかも。
あと、個人的に「ずずい子」はなかなかの衝撃だったよw
冒頭の公式パンフレットの右下にあるやつで、産湯のたらいに入った赤子の人形なんだけど、男根がめちゃくちゃデカい。生まれながらにしてご立派様すぎる。子孫繁栄とか生殖に関わるものっていうのは、まあ納得なんだけど、何がどうなって赤子の姿で作ったのかが分からない。
調べてみると、甲賀の隠れ里と言われる油日神社に伝来するものらしい。
観光地化されておらず、古い建築や文化遺産を多く残す日本史マニアは好きそうな神社だった。由来とか調べてみると面白そうな気がする。
https://www.aburahijinjya.jp/index.html
*****
[>オマケ
室町時代を舞台にした作品「犬王」も、芸能に使われる仮面にまつわる呪いの物語。
琵琶でロックンロールやるという斬新な表現は好き嫌いあると思うが、最後のシーンの美しさが「能だ!!」って感じなので、個人的にはかなりオススメ。途中のライブシーンは元ネタわかる人しか楽しめないと思うので多少飛ばしてもいいけど、シルク・ドゥ・ソレイユしはじめたあたりから最後にかけては通しで見たほうがいいっす。
https://55096962.seesaa.net/article/488802942.html
公式
https://ch.kanagawa-museum.jp/
とはいえ自分はこの時代あまり詳しくなく、辛うじてお面の種類を知ってるくらい。しかもそのお面の種類もマンガの敵役名で覚えたというアレw("べしみ"は高確率で知ってる人いると思うんだよね…るろ剣にいたから)
演目に応じて仮面の種類は様々で、菩薩があったり鬼があったり、翁に童に般若と様々なものが並ぶ。実際に芸能に使われていたお面が並んでいたのだが、面白いなと思ったのは、実際の人間の顔よりデカく作ってあるものが鬼や菩薩といった「人間じゃないもの」だったこと。
ギリシャの古典喜劇の仮面もデカいのだが、登場人物の重要性や人間かどうかではなく、全般的にデカい。
大きな舞台で演じるので、後ろの席の人にもキャラクターが分かるようにと表情を極端にして大きく作っているのだそうなのだが、日本の演劇用の面は、どうも「デカさで威厳を現してる」手法の余暇な気がする。そして、童や能面のような「静かな」表情が多いことも特徴的。
また、菩薩など仏様の面は金色に塗られていて、これも威厳というか、神々しさの表現としては面白かった。
古代エジプトでも「神々の肉体は黄金、骨は銀」という表現が出てくるので、肌が金色=人外の高位存在、みたいな共通概念があったのかなあと思う。
表情豊かで、或いは吸い込まれそうなほど静謐で、芸術作品としても完成度の高い面が多かった。来月までなので、お面とか古典芸能好きな人は行ってみるといいかも。
あと、個人的に「ずずい子」はなかなかの衝撃だったよw
冒頭の公式パンフレットの右下にあるやつで、産湯のたらいに入った赤子の人形なんだけど、男根がめちゃくちゃデカい。生まれながらにしてご立派様すぎる。子孫繁栄とか生殖に関わるものっていうのは、まあ納得なんだけど、何がどうなって赤子の姿で作ったのかが分からない。
調べてみると、甲賀の隠れ里と言われる油日神社に伝来するものらしい。
観光地化されておらず、古い建築や文化遺産を多く残す日本史マニアは好きそうな神社だった。由来とか調べてみると面白そうな気がする。
https://www.aburahijinjya.jp/index.html
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[>オマケ
室町時代を舞台にした作品「犬王」も、芸能に使われる仮面にまつわる呪いの物語。
琵琶でロックンロールやるという斬新な表現は好き嫌いあると思うが、最後のシーンの美しさが「能だ!!」って感じなので、個人的にはかなりオススメ。途中のライブシーンは元ネタわかる人しか楽しめないと思うので多少飛ばしてもいいけど、シルク・ドゥ・ソレイユしはじめたあたりから最後にかけては通しで見たほうがいいっす。
https://55096962.seesaa.net/article/488802942.html