シェムリアップ(4) 水上生活村へ行こう

シェムリアップの少し南、トンレサップ湖には水上生活者の村があり、観光が出来る。
暑い遺跡巡りにちょっと飽きたところで、涼しいところに行くのもいいなと思い混成ツアーにお邪魔して連れていってもらった。
トンレサップ湖は、アンコール遺跡の横を流れている川が辿り着く先であり、雨季になると面積が倍くらいになる海みたいにどデカい湖である。

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そこに、水上生活者の家が浮いている。
牽引ボートつきで、雨季と乾季で住む場所移動しているらしい。ムラ単位で移動するので、村の名前が住所代わり。

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あと、村の中心と思われる場所には固定の仏教寺院がある。
雨季になると、寺院の門の部分の色が変わっているところまで水が上がるとのこと。4-5mは水位が変わるのだ。増水季のナイル川みたいなノリだ。

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湖はとてつもなく広く、村も幾つかあるらしい。観光で周るのは一部だけである。
水の色とか雰囲気はアマゾン川に似ている。アマゾンでも水上生活者の村見学には行った。
違うのは、家が可動式で、季節によって住むところが違うというところ。
そして、トンレサップ湖の水上生活者は基本的にルーツが難民で、選挙権とか居住権が怪しいというところである。

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船のガイドさんから聞いた話:

・トンレサップ湖の住民は土地が買えないベトナム系難民の子孫
・政府が学校作ってはいるが病院はない
・住所がないので選挙権もない
・電気は発電機がある家なら使える、スマホ買えれば無線でインターネットは繋がる
・新生児死亡率わりと高め
・仕事は水田、もしくは漁労
・最近は水田で農薬使うのが湖に流れ込み水鳥や魚は減っている(つまり健康被害もそれなり)=飲水は全て買うようになった

クメール・ルージュがアレでアレしてた時代に難民になって湖に住み着いてそのまま、って人たちも多いらしく、この国特有の人権問題が絡んでそうな雰囲気。うーん。
特に水質汚染の話は実は申告なのでは、と思っていて、この湖、鳥が一羽もいなかったんですよ。
ガイドさんは「もっと別の場所にいるだけだよ」って力説してたけど、クルーズ中に一羽も見かけなないのは、さすがにちょっと違和感があった。
シェムリアップの街中のほうがまだ鳥いたな…。

なお湖の沖合いには、ワニ養殖場があり、それもクルーズのコースに入っているる
食用にもするしワニ皮もとるらしい。
アマゾンではアロワナ釣り堀だったのが、ここではワニ園(天然)だよ!

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ワニ皮製品、ワニ肉の干物とともに売られている頭蓋骨。
さすがにこれを買う勇気はなかったw

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干物コーナーにはワニ肉各種部位とともに湖で採れた魚も。ちっこいエイもいる。
湖ではエビやウナギも漁で取っているとのことだったが、街の食堂では魚は見かけなかった。観光客向けには卸していないのかもしれない。

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見どころ、という意味では考古学より民俗学に興味ある人向けかなあとは思うのだが、街の郊外を見られるのはオススメ。
なお、この湖、当然ながら湖なので電線などは無く、電気はディーゼル発電か太陽光パネル。
スマホあれば電話は通じる、あとインターネットもいけるらしい。湖の中にどでかい電波塔あるので、たぶんこれ使ってる。

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インフラが最低限で、ヘタしたらアマゾン奥地の村より住環境が悪くないか…? というところもあり。
なんかちょっと考えさせられてしまう場所でした…。


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