無難な展示だが全体テーマは行方不明「ブルックリン博物館所蔵 古代エジプト」展へ行ってきた
久しぶりに普通のエジプト展だぜ! というわけで初日からいそいそと出かけてきた古代エジプト展。
今回はアメリカのブルックリン博物館の所蔵する品からの来日である。
公式
https://egypt-brooklyn.exhibit.jp/

展示品、展示内容ともに無難なエジプト展。満足度はまあまあ。
一般人は楽しめると思う。マニアは物足りないと思うので図録を買おう。
ていうか、会場内に色々書かれてる説明やトリビアは、エジプトマニアなら普通に知ってる話ばかりのはずで、無難だけど「ああ、そうね」くらいの感じ。というか、あの唐突に入ってくるトリビア表示のせいで、Xで断片的な知識を仕入れて満足してる人とか、TikTokとかショート動画に慣れた世代とか向けの展示だなぁという雰囲気になっていた。
良く言えば、ライト層へのアピールは十分。知らない人にも分かった気にさせる展示方法は出来ていた。
悪く言えば、見終わったあと特に感じ入るものがない。感動するとか勉強になったとかいう感覚は無かった。
展示会全般で言うと、「最初に大きなテーマがあって貸してもらう品を交渉した」というよりも「貸してくれた品を何とかグループ化してテーマをつけた」という匂いのする構成になっており、全体を一貫したテーマとか、これをこう展示したいんだ! みたいな意思は感じることがなかった。監修者がやたら自己アピールしてるな…(しかも展示品と関係ないとこで…)というのだけは感じた。いつものことなので慣れましたが。
やたらとピラミッドの映像使っていたけど、ピラミッド時代に関わる展示はそんなに無いし、テーマでもないですからね…。
あと前にも突っ込んだけど、アケトの文字に関する独自起源説は、マジどうにかしたほうがいいと思う。太陽なしの土台だけでと「砂漠」って文字になるんだから、どう考えてもピラミッド関係ないよ…。
ピラミッド作ってた古王国時代の展示として一つ気になったのが、第3-4王朝あたりのものとされる王の頭部像。展示ではクフ王のものかもしれない、と書かれていたけど、あれ第3王朝末じゃないですかね? 説明書き見る前に「ああ、フニ王じゃん」って思ったくらい。

展示品は時代バラバラで古王国時代からプトレマイオス朝末まで幅広く。最後の方にコプト、ローマ支配時代のものもあったかな…
エジプト本で見たことあるやつも来てたので、わりといいもの貸してくれてたのでは。エジプト好きな人なら楽しめるイベントかなと思います。
難を言えば、写真OKだったので写真とりまくる人たちがいっぱいいて邪魔だったこと。いやどうせそんなに写真撮ってもあとで見返さないでしょうよ…と思ってた。全遺物の写真とる人とか、それもう図録買ったほうがよくない???
シャッター音が響きまくる展覧会っていうのは、ちょっと考えものだなぁと思った次第。
見どころは、序盤のほうにある墓や神殿の壁画。
元の壁から引っ剥がして盗掘してきた痕跡が側面にイイ感じに残っているので、そこは現地で確認してみてね!
…え、そりゃそうですよ。壁画の人物の顔の部分だけ博物館にあるってことは、見栄えのいいところを誰かが壁から切り取って引っ剥がして持ち帰ったからですよ…。
なんでアメリカにあると思います? それをお土産に持って帰ってきた人がいたからですよ…。
さすがにここ100年くらいはそういうのがダメってことになってますけど、それ以前だと、旅行者が自分で引っ剥がして持ち帰ることもあったり、現地人が金持ちに売り込むために引っ剥がしたりしてましたからね。出土地不明ってのはそういうこと。
これは、図録とか博物館の写真とかだとあまりよく見えない部分なので、実物が目の前にある時じゃないと見られないポイントなのですよ。
あと、オマケ
物販にあったカノポス壺のショルダーバッグの出来がイイ! 文字がちゃんと読めるやつ
たぶん実物そのままコピーしたな…わりといい値段だったけど、この文字だけで値段分はある…おサイフと鍵とスマホくらいしか入らなさそうだけどそこはそれ。
アヌビスたんぬいぐるみも可愛かったので即買いしてしまった。これからはウチでイチゴヤドクガエルちゃんと一緒に暮らすんだよ。(にこっ)


というわけで、物販は需要分かってるグッズが多くて大変ヨシでした。図録のサイズが小さめで本棚に入れやすいのも助かる。ていうか図録はもうずっとこのサイズでお願いしたい。中身はこれから読みます。
今回はアメリカのブルックリン博物館の所蔵する品からの来日である。
公式
https://egypt-brooklyn.exhibit.jp/

展示品、展示内容ともに無難なエジプト展。満足度はまあまあ。
一般人は楽しめると思う。マニアは物足りないと思うので図録を買おう。
ていうか、会場内に色々書かれてる説明やトリビアは、エジプトマニアなら普通に知ってる話ばかりのはずで、無難だけど「ああ、そうね」くらいの感じ。というか、あの唐突に入ってくるトリビア表示のせいで、Xで断片的な知識を仕入れて満足してる人とか、TikTokとかショート動画に慣れた世代とか向けの展示だなぁという雰囲気になっていた。
良く言えば、ライト層へのアピールは十分。知らない人にも分かった気にさせる展示方法は出来ていた。
悪く言えば、見終わったあと特に感じ入るものがない。感動するとか勉強になったとかいう感覚は無かった。
展示会全般で言うと、「最初に大きなテーマがあって貸してもらう品を交渉した」というよりも「貸してくれた品を何とかグループ化してテーマをつけた」という匂いのする構成になっており、全体を一貫したテーマとか、これをこう展示したいんだ! みたいな意思は感じることがなかった。監修者がやたら自己アピールしてるな…(しかも展示品と関係ないとこで…)というのだけは感じた。いつものことなので慣れましたが。
やたらとピラミッドの映像使っていたけど、ピラミッド時代に関わる展示はそんなに無いし、テーマでもないですからね…。
あと前にも突っ込んだけど、アケトの文字に関する独自起源説は、マジどうにかしたほうがいいと思う。太陽なしの土台だけでと「砂漠」って文字になるんだから、どう考えてもピラミッド関係ないよ…。
ピラミッド作ってた古王国時代の展示として一つ気になったのが、第3-4王朝あたりのものとされる王の頭部像。展示ではクフ王のものかもしれない、と書かれていたけど、あれ第3王朝末じゃないですかね? 説明書き見る前に「ああ、フニ王じゃん」って思ったくらい。

展示品は時代バラバラで古王国時代からプトレマイオス朝末まで幅広く。最後の方にコプト、ローマ支配時代のものもあったかな…
エジプト本で見たことあるやつも来てたので、わりといいもの貸してくれてたのでは。エジプト好きな人なら楽しめるイベントかなと思います。
難を言えば、写真OKだったので写真とりまくる人たちがいっぱいいて邪魔だったこと。いやどうせそんなに写真撮ってもあとで見返さないでしょうよ…と思ってた。全遺物の写真とる人とか、それもう図録買ったほうがよくない???
シャッター音が響きまくる展覧会っていうのは、ちょっと考えものだなぁと思った次第。
見どころは、序盤のほうにある墓や神殿の壁画。
元の壁から引っ剥がして盗掘してきた痕跡が側面にイイ感じに残っているので、そこは現地で確認してみてね!
…え、そりゃそうですよ。壁画の人物の顔の部分だけ博物館にあるってことは、見栄えのいいところを誰かが壁から切り取って引っ剥がして持ち帰ったからですよ…。
なんでアメリカにあると思います? それをお土産に持って帰ってきた人がいたからですよ…。
さすがにここ100年くらいはそういうのがダメってことになってますけど、それ以前だと、旅行者が自分で引っ剥がして持ち帰ることもあったり、現地人が金持ちに売り込むために引っ剥がしたりしてましたからね。出土地不明ってのはそういうこと。
これは、図録とか博物館の写真とかだとあまりよく見えない部分なので、実物が目の前にある時じゃないと見られないポイントなのですよ。
あと、オマケ
物販にあったカノポス壺のショルダーバッグの出来がイイ! 文字がちゃんと読めるやつ
たぶん実物そのままコピーしたな…わりといい値段だったけど、この文字だけで値段分はある…おサイフと鍵とスマホくらいしか入らなさそうだけどそこはそれ。
アヌビスたんぬいぐるみも可愛かったので即買いしてしまった。これからはウチでイチゴヤドクガエルちゃんと一緒に暮らすんだよ。(にこっ)


というわけで、物販は需要分かってるグッズが多くて大変ヨシでした。図録のサイズが小さめで本棚に入れやすいのも助かる。ていうか図録はもうずっとこのサイズでお願いしたい。中身はこれから読みます。