ナイルティラピアと古代エジプトの護符:ティラピアが「自己再生する魚」とされた理由
ナイルティラピアは、頻繁に古代エジプトの護符や調度品、墓室内の装飾として使われるポピュラーな魚。
こういうやつなのだが、たぶん展覧会や図録などで見たことある人は多いと思う。
※大英博物館所蔵、遺物ページはこちら

このティラピア、護符にもよく使われていて、古代エジプト人にとって特別な意味を持つ魚だったらしい。
護符の例としてはこちら。ウォルターズ美術館所蔵。

で、なぜ古代人この魚がそんなに好きだったのだろう、と思っていたのだが、どうも「メスが口の中で子どもを育てる=口の中から自己再生している=永遠に復活しつづける魚」という縁起物だったらしい。「自己再生する魚」と呼ばれているものを見かけて、あ、あー? なるほど?? ってなった。そういう発想…。
ティラピアの仲間はオスの精子が少なくて、メスの産んだ卵にランダムにぶっかけるだけでは受精率が低いためにメスの口の中で受精させるという生態らしい。で、卵が孵化してからも、小魚たちは何か異変に気づくと母魚の口の中に逃げ込むという生態らしい。
ということを知っていると、単に子煩悩なのかな? と思うところだが、古代エジプト人は、それを、口の中から産まれてくる単為生殖のような生態だと見なして、創世の力を持つ神と結びつけていたようだ。
そして、ティラピアをかたどった護符の意味は「再生」「生殖力」であり、豊穣を意味するもの、妊婦のお守りだったらしい。
理解出来ないほどではないが、なんとも想像力の豊かな結びつけ方である。現代人の感性だと、ノーヒントではこれは分からん。
****
なお、このティラピア、日本では厄介な外来種とされている。というか釣り人が勝手に放ったのだろうが…、温かいところで生育する魚なのに北海道に放った奴、正気か…?
そのへんの川や湖に釣り用の魚放つ釣り人は全員干されるがいい。責任もって全部食べて。
侵入生物データベース
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/50360.html

こういうやつなのだが、たぶん展覧会や図録などで見たことある人は多いと思う。
※大英博物館所蔵、遺物ページはこちら

このティラピア、護符にもよく使われていて、古代エジプト人にとって特別な意味を持つ魚だったらしい。
護符の例としてはこちら。ウォルターズ美術館所蔵。

で、なぜ古代人この魚がそんなに好きだったのだろう、と思っていたのだが、どうも「メスが口の中で子どもを育てる=口の中から自己再生している=永遠に復活しつづける魚」という縁起物だったらしい。「自己再生する魚」と呼ばれているものを見かけて、あ、あー? なるほど?? ってなった。そういう発想…。
ティラピアの仲間はオスの精子が少なくて、メスの産んだ卵にランダムにぶっかけるだけでは受精率が低いためにメスの口の中で受精させるという生態らしい。で、卵が孵化してからも、小魚たちは何か異変に気づくと母魚の口の中に逃げ込むという生態らしい。
ということを知っていると、単に子煩悩なのかな? と思うところだが、古代エジプト人は、それを、口の中から産まれてくる単為生殖のような生態だと見なして、創世の力を持つ神と結びつけていたようだ。
そして、ティラピアをかたどった護符の意味は「再生」「生殖力」であり、豊穣を意味するもの、妊婦のお守りだったらしい。
理解出来ないほどではないが、なんとも想像力の豊かな結びつけ方である。現代人の感性だと、ノーヒントではこれは分からん。
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なお、このティラピア、日本では厄介な外来種とされている。というか釣り人が勝手に放ったのだろうが…、温かいところで生育する魚なのに北海道に放った奴、正気か…?
そのへんの川や湖に釣り用の魚放つ釣り人は全員干されるがいい。責任もって全部食べて。
侵入生物データベース
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/50360.html
