学術文庫のしおりのトト神、よくよく見たら説明文が謎すぎる。「勤勉」…?

講談社学術文庫を買うと中に挟まってる「しおり」。
中の人の記憶にある限り、ずっとこのデザインだったと思う。古代エジプトの知恵・書記の神、言葉の発明者であるトトが使われている。

250410182210238.JPG

だが、読みながらふと裏面をじっくり見て気がついた…
説明文の後半は分かるが、前半の意味が分からない。

250410182204272.JPG

「トキはその長いくちばしで勤勉に水中の虫魚をあさるので」
…今、なんて???

一般的に、トト神が書記神とされたのは以下のような理由で説明づけられることが多い。

・長いくちばしがペンに見立てられたから
・季節によって移動する鳥であり、時期をきっちり読んで行動するから

エジプト神話の説明本は色々見てきたし、本によって多少書き方が違っているが、「勤勉に虫魚を漁る」という説明は一度も見たことがないのだ。知恵の神、書記の神、月の神などいろいろな属性を持たされるトト神は確かに勤勉でもなければ仕事やってらんないくらい多属性だが、「勤勉な動物なので勤勉と結びつけられ知恵の神になった」という説明は少しおかしいと思う。だってエジプトクロトキだよ? 水の中にぼーっと立ってることも多いよ? 動物園でもわりとじっとしてるけど…。

この説明文の出どころがどこなのか調べようと思ったが、最近の本では見たことがないので、古い本もしくはエジプト専門の本ではなく神話全般的な本かもしれない。「虫魚」などという古い文言からして、文庫の設立された当初の古い本の可能性が高いかと思う。そうするとアタリのつけようがない。

とはいえ出どころは気になるので、メモとして残しておこうと思う。いつかどこかで、ソースに出くわすかもしれないから…。