おまけ アナトリア考古学博物館(アンカラ)へ行こう
ハットゥシャへの拠点となるのがトルコの首都アンカラ。
あまり見どころのない都市と言われるが、考古学ファンならここは逃せない。そう、アナトリア考古学博物館。

ここは重要な遺物が目白押しで、世界史の教科書に載ってるレベルの遺物がそこらへんにぽこぽこ置かれているので、わかるとめっちゃくちゃ時間取られる。
ただしいつもどおり説明は少ない。そう、いつもどおり。
アラジャホユック出土の、世界最古級の鉄剣もケースの端っこにぽそっとあるだけで、「えっ…えっ?(いやこれめっちゃ見慣れてるやつなんだけど、アレだよね?本物だよね?)」みたいな感じで二度見してしまった。
いいんだ、この展示で…。

博物館の構造は、入った正面中央が大きめの石像や神殿・城壁から剥がしてきたレリーフを集めた部屋。その部屋を取り巻くように各時代の息せが並んでおり、右回りに古い順になる。右手の最初のところにあるのが先史時代、チャタル・ホユックの出土品など。
有名な女神坐像もここにある。
エジプトとヒッタイトの往復書簡はいちばん奥。右手側はウラルトゥやフリュギア、地下はギリシャと、様々な時代のコインを集めた部屋になっている。
真ん中の部屋は、ガジアンテップの壁画やヒッタイト時代の象形文字ルウィ語碑文など見応えのあるものが多く、踏み込んだ時点で「あっ、ここしばらく出られない部屋だ」と悟ることになる。見どころしかない。楽しい。

チャタル・ホユックの坐像周辺は、有名な像の背後に並べられている類似品が興味深い。
かつて女神と解釈されていたものが、最近では「単にふくよかな女性じゃない…?」と言われはじめているが、実際、類似品ラインナップをミてみるとその意見に賛成できる。
チャタル・ホユックの女性坐像、かつては「女神」と解釈されていたが今は「年配女性」になっている
https://55096962.seesaa.net/article/504845352.html
この↓写真の17番はかつて女神像とされていたもので、単品で見るとたしかに女神に見えるのだが、後ろの同じ様式で二体絡み合ってイチャイチャしてるやつとか見るとエッチな像にしか見えない(笑) 女神というよりヴィーナス像で、ふくよかな体に美を感じてる時代だったんじゃないかなこれ。

土偶みたいなスタイレッシュなやつもあるし、一種の美術様式なのは間違いない。何か祈りが込められていた可能性もある。
ただ、単体で信仰対象となる特定の女神を象ったものというのは違う気がする。

エジプトとヒッタイトが和平条約を結んだ頃の、ラメセス2世の王妃(ナプテラと書かれているが、おそらくネフェルタリのこと)とハットゥシリ3世の王妃のやりとり書簡。ヒッタイトはこのあと100年たたずに国として消滅してしまうのだが、この頃はまだ大国としてエジプトと渡り合っていた。

と、いろいろと見どころはあるのだが、建物の中だけじゃなく庭のほうも見てみてほしい。
そこらへんに遺物がほっぽらかされていて「雑ゥ!」と悲鳴を上げそうになる。しかもトルコ人は猫大好きで博物館内にもそこらへんに野良猫いるので、石碑のすぐ目の前でうんちっちして足で土かけてるのも見ちゃったw
…いいのか…いいのかそれ…??


遺物多すぎて、特別貴重なもの以外は管理しきれないの、歴史の積み重なる国ならではだと思うんですけどね。
トルコらしさを感じられる展示方法(?)だと思います。
=======
まとめ読みはこちら
あまり見どころのない都市と言われるが、考古学ファンならここは逃せない。そう、アナトリア考古学博物館。

ここは重要な遺物が目白押しで、世界史の教科書に載ってるレベルの遺物がそこらへんにぽこぽこ置かれているので、わかるとめっちゃくちゃ時間取られる。
ただしいつもどおり説明は少ない。そう、いつもどおり。
アラジャホユック出土の、世界最古級の鉄剣もケースの端っこにぽそっとあるだけで、「えっ…えっ?(いやこれめっちゃ見慣れてるやつなんだけど、アレだよね?本物だよね?)」みたいな感じで二度見してしまった。
いいんだ、この展示で…。

博物館の構造は、入った正面中央が大きめの石像や神殿・城壁から剥がしてきたレリーフを集めた部屋。その部屋を取り巻くように各時代の息せが並んでおり、右回りに古い順になる。右手の最初のところにあるのが先史時代、チャタル・ホユックの出土品など。
有名な女神坐像もここにある。
エジプトとヒッタイトの往復書簡はいちばん奥。右手側はウラルトゥやフリュギア、地下はギリシャと、様々な時代のコインを集めた部屋になっている。
真ん中の部屋は、ガジアンテップの壁画やヒッタイト時代の象形文字ルウィ語碑文など見応えのあるものが多く、踏み込んだ時点で「あっ、ここしばらく出られない部屋だ」と悟ることになる。見どころしかない。楽しい。

チャタル・ホユックの坐像周辺は、有名な像の背後に並べられている類似品が興味深い。
かつて女神と解釈されていたものが、最近では「単にふくよかな女性じゃない…?」と言われはじめているが、実際、類似品ラインナップをミてみるとその意見に賛成できる。
チャタル・ホユックの女性坐像、かつては「女神」と解釈されていたが今は「年配女性」になっている
https://55096962.seesaa.net/article/504845352.html
この↓写真の17番はかつて女神像とされていたもので、単品で見るとたしかに女神に見えるのだが、後ろの同じ様式で二体絡み合ってイチャイチャしてるやつとか見るとエッチな像にしか見えない(笑) 女神というよりヴィーナス像で、ふくよかな体に美を感じてる時代だったんじゃないかなこれ。

土偶みたいなスタイレッシュなやつもあるし、一種の美術様式なのは間違いない。何か祈りが込められていた可能性もある。
ただ、単体で信仰対象となる特定の女神を象ったものというのは違う気がする。

エジプトとヒッタイトが和平条約を結んだ頃の、ラメセス2世の王妃(ナプテラと書かれているが、おそらくネフェルタリのこと)とハットゥシリ3世の王妃のやりとり書簡。ヒッタイトはこのあと100年たたずに国として消滅してしまうのだが、この頃はまだ大国としてエジプトと渡り合っていた。

と、いろいろと見どころはあるのだが、建物の中だけじゃなく庭のほうも見てみてほしい。
そこらへんに遺物がほっぽらかされていて「雑ゥ!」と悲鳴を上げそうになる。しかもトルコ人は猫大好きで博物館内にもそこらへんに野良猫いるので、石碑のすぐ目の前でうんちっちして足で土かけてるのも見ちゃったw
…いいのか…いいのかそれ…??


遺物多すぎて、特別貴重なもの以外は管理しきれないの、歴史の積み重なる国ならではだと思うんですけどね。
トルコらしさを感じられる展示方法(?)だと思います。
=======
まとめ読みはこちら