京都国立博物館「美のるつぼ」展に行ってきた。美しいものも多いが考えさせられるものも。
奈良国立博物館と京都国立博物館で両方ともデカいイベントやってて、行き忘れるとあとで後悔するのはわかっていたのでハシゴしてきた。
サブタイトルは「異文化交流の軌跡」。こちらのイベントは「日本美術が異国からの影響をどう取り込んでいったのか」、「近代日本がどのようにヨーロッパ世界に日本美術を発信していったのか」というテーマである。

https://rutsubo2025.jp/
奈良のほうはだいたい日本人が来ていたが、京都市内の観光地のど真ん中でやってるため外国人多し。そんで大混雑である。
今回は朝イチから参加したので若干すいていたのだが、二時間後に外に出る頃には入場規制が始まっていた。
日本のもので、海外からの影響を受けた美術、というと、真っ先に出てくるのは中国美術に憧れて中国様式で作られた品。仏像だって唐の様式である。こちらのイベントにも貴重な仏像が並んでいた。
変わったところだとペルシャ。ペルシャ絨毯で作られた秀吉の陣羽織は、実物見るとかなり「絨毯!」って質感で、そりゃ丈夫だろうけど分厚いし重たいし暑くないかこれ…? って感じのシロモノ。
また日本からヨーロッパに輸出された品々も展示されていたが、むかしウィーンに行った時に宮殿や美術館で見た日本からの輸出品の陶器と似た品が飾れていて、おおーって思った。
あと漆器。日本の漆器はヨーロッパで大人気で、日本から移住した職人もいたというが、漆器と螺鈿はヨーロッパ向けに作られた品が確かに美しいし超絶技工で、これは売れるわぁ~って思った。
違った方向の美しさが並んでいるので、「文化圏が異なっても美しいと感じられる普遍的な美とは何か」みたいなものを考えさせられるイベントだった。
あと、日本から輸出された品だけでなく、逆に輸入されたものもあり、面白かったのは中国で作られた菅原道真の掛け軸。
日本人は天神という神が好きらしい→天神の掛け軸作って売れば売れるやん? で、中国で掛け軸書いて持ち込んだらほんとうに売れたらしい。これには道真もビックリだよw ていうか本人は唐に行けなかったのに、向こうから来るんだ…みたいな。
個人的にいちばんじっくり見てしまったのはキリシタンの墓標。ちょうどこないだ調べてたやつなので、おお!これかあ!と見入ってしまった。キリスト教の影響を受けて十字架の刻まれた墓石、というのも、「美」とは少し違うが、確かに、異国からの影響を受けて生まれた様式である。
それと、このイベント、それぞれの展示品の横に「るつぼのツボ」というツッコミパネルみたいなものが置いており、ボソっと一言、見どころとかツッコミどころとかが書かれていて「昔のインフルエンサー」とか「中国趣味の坊さん、お墨つきをもらう」みたいなコミカルな口調が面白いので、それも楽しかった。
なかなか出てこないだろう貴重な品も多いので、京都観光に行かれる方は、ついでに寄っておくとよろしいかと。
サブタイトルは「異文化交流の軌跡」。こちらのイベントは「日本美術が異国からの影響をどう取り込んでいったのか」、「近代日本がどのようにヨーロッパ世界に日本美術を発信していったのか」というテーマである。

https://rutsubo2025.jp/
奈良のほうはだいたい日本人が来ていたが、京都市内の観光地のど真ん中でやってるため外国人多し。そんで大混雑である。
今回は朝イチから参加したので若干すいていたのだが、二時間後に外に出る頃には入場規制が始まっていた。
日本のもので、海外からの影響を受けた美術、というと、真っ先に出てくるのは中国美術に憧れて中国様式で作られた品。仏像だって唐の様式である。こちらのイベントにも貴重な仏像が並んでいた。
変わったところだとペルシャ。ペルシャ絨毯で作られた秀吉の陣羽織は、実物見るとかなり「絨毯!」って質感で、そりゃ丈夫だろうけど分厚いし重たいし暑くないかこれ…? って感じのシロモノ。
また日本からヨーロッパに輸出された品々も展示されていたが、むかしウィーンに行った時に宮殿や美術館で見た日本からの輸出品の陶器と似た品が飾れていて、おおーって思った。
あと漆器。日本の漆器はヨーロッパで大人気で、日本から移住した職人もいたというが、漆器と螺鈿はヨーロッパ向けに作られた品が確かに美しいし超絶技工で、これは売れるわぁ~って思った。
違った方向の美しさが並んでいるので、「文化圏が異なっても美しいと感じられる普遍的な美とは何か」みたいなものを考えさせられるイベントだった。
あと、日本から輸出された品だけでなく、逆に輸入されたものもあり、面白かったのは中国で作られた菅原道真の掛け軸。
日本人は天神という神が好きらしい→天神の掛け軸作って売れば売れるやん? で、中国で掛け軸書いて持ち込んだらほんとうに売れたらしい。これには道真もビックリだよw ていうか本人は唐に行けなかったのに、向こうから来るんだ…みたいな。
個人的にいちばんじっくり見てしまったのはキリシタンの墓標。ちょうどこないだ調べてたやつなので、おお!これかあ!と見入ってしまった。キリスト教の影響を受けて十字架の刻まれた墓石、というのも、「美」とは少し違うが、確かに、異国からの影響を受けて生まれた様式である。
それと、このイベント、それぞれの展示品の横に「るつぼのツボ」というツッコミパネルみたいなものが置いており、ボソっと一言、見どころとかツッコミどころとかが書かれていて「昔のインフルエンサー」とか「中国趣味の坊さん、お墨つきをもらう」みたいなコミカルな口調が面白いので、それも楽しかった。
なかなか出てこないだろう貴重な品も多いので、京都観光に行かれる方は、ついでに寄っておくとよろしいかと。