対馬から盗まれた仏像のうち未返還だった一体、ようやく帰還。「遺物返還運動」の汚点も少しは解消なるか
2012年に対馬から盗まれていた仏像のうちの一体が、ようやく返還のはこびとなった。
ようやくか…というのはあるが、これで韓国の文化財に対する扱いの信頼度がマイナス3億くらいからゼロに戻ったくらい。
”解決”したのは喜ばしいことだが、そもそも何でこんなに時間かかったんだよ。というところである。
対馬仏像、日本へ引き渡し完了 韓国浮石寺住職「世界の模範に」 盗難12年半で解決
https://www.sankei.com/article/20250510-7KFK5IQH3FLOVGH5NVVL3K2FAY/

ここまでの経緯は以下、定期的に追いかけてきた。
韓国人によって対馬から盗まれた仏像を忘れないでほしい
https://55096962.seesaa.net/article/201406article_25.html
対馬から盗難された仏像が金張りにされそうになっている件。すごいぞ! 今は何世紀だ!
https://55096962.seesaa.net/article/202010article_8.html
対馬の「韓国人お断り」、仏像盗難事件が無かったことにされようとしている世界線にドン引き
https://55096962.seesaa.net/article/503804412.html
この事件は、寺から仏像を盗んでおきながら、「そもそも、この仏像は元は韓国にあったもの! 倭寇によって日本から盗まれていたものなのだ」と主張して返さないという(もちろん倭寇が盗んだという証拠は出てこない)、ありえない非常識な対応をしたものである。
証拠もないのに、元はうちの国のものにあった、と主張して盗難した品を返さない。しかもそれは地元民が長らく信仰の対象としてきた仏像である。そして、先に返還された一体については破損が認められた。
おおよそ文明国としてはあり得ないし、文化財に興味のある人なら信じられない思いで見ていたはずだ。
なお、この事件には前段がある。
2010年、エジプト動乱の起きる前年に、エジプトが主催して「略奪遺物の返還を求める会議」というのを開催した。エジプトやギリシャなど多くの国が参加し、非合法に自国から持ち出された遺物の返還を求めていこう、一カ国ではなく皆で団結して声を上げていこう、というものである。
そこに韓国も参加していた。そして、「日本に遺物の返還を求めていく」と主張したのである。
https://55096962.seesaa.net/article/201005article_6.html
その数年後に起きたのが、上記の仏像盗難事件である。
しかしこれは、会議の趣旨からは大きく外れるものであり、参加した他の国の運動に冷水を浴びせるような振る舞いに他ならなかった。
エジプトはロゼッタ・ストーンやネフェルティティの胸像の返還を強固に主張しているし、ギリシャはエルギン・マーブルの返還交渉を続けている。これらの国でさえ、元は自国のものだと認識する遺物を盗難したりはしない。
あくまで交渉によって返還を求めている。文明国なのだから当然である。
それに、対象となるのはいずれも、持ち出された経緯のはっきりしている(.是非はあれど、いちおうは根拠をあげて違法だと主張できる)ものなのだ。経緯不明なものの権利を一方的に主張して、非合法に持ち出すというのはあり得ない。
英国とギリシャの間では、エルギン・マーブルの一時的な「貸し出し」(ギリシャ側からすると「一時帰国」「仮返還」)の話もあったようだが、いまだ実現されていないのは、貸したらさいご二度と戻ってこないという懸念もあったからではと思う。
なお、エジプトが主催する略奪遺物の返還を求める運動では、以降、韓国の話は聞かなくなった。
中国が大英博物館に求めている仏像の返還や、ナイジェリアで立ち上げられた植民地時代に持ち出された遺物の返還プロジェクト、タイがメトロポリタン美術館と行った仏像の返還交渉の話、他にべトナム、カンボジア、グアテマラなど多くの国の活動が報告されているにもかかわらず。
他の国々がそうしているように、韓国は、正式なルートでの返還交渉はしていないのだろうか。もしくは、出来るだけの根拠や法的概念が足りないのだろうか。
やるべきことは、盗難の正当化でも犯罪の尻拭いでもない。落ちた信頼度の回復が出来るのかどうかは、これからにかかっていると言えるだろう。
もう二度と、同様な事件は起きないで欲しい。と、切に願う次第である。
とはいえ、大統領が罷免されたごたごたを見るに、司法制度に問題がありそうな気もするのだが…
ようやくか…というのはあるが、これで韓国の文化財に対する扱いの信頼度がマイナス3億くらいからゼロに戻ったくらい。
”解決”したのは喜ばしいことだが、そもそも何でこんなに時間かかったんだよ。というところである。
対馬仏像、日本へ引き渡し完了 韓国浮石寺住職「世界の模範に」 盗難12年半で解決
https://www.sankei.com/article/20250510-7KFK5IQH3FLOVGH5NVVL3K2FAY/

ここまでの経緯は以下、定期的に追いかけてきた。
韓国人によって対馬から盗まれた仏像を忘れないでほしい
https://55096962.seesaa.net/article/201406article_25.html
対馬から盗難された仏像が金張りにされそうになっている件。すごいぞ! 今は何世紀だ!
https://55096962.seesaa.net/article/202010article_8.html
対馬の「韓国人お断り」、仏像盗難事件が無かったことにされようとしている世界線にドン引き
https://55096962.seesaa.net/article/503804412.html
この事件は、寺から仏像を盗んでおきながら、「そもそも、この仏像は元は韓国にあったもの! 倭寇によって日本から盗まれていたものなのだ」と主張して返さないという(もちろん倭寇が盗んだという証拠は出てこない)、ありえない非常識な対応をしたものである。
証拠もないのに、元はうちの国のものにあった、と主張して盗難した品を返さない。しかもそれは地元民が長らく信仰の対象としてきた仏像である。そして、先に返還された一体については破損が認められた。
おおよそ文明国としてはあり得ないし、文化財に興味のある人なら信じられない思いで見ていたはずだ。
なお、この事件には前段がある。
2010年、エジプト動乱の起きる前年に、エジプトが主催して「略奪遺物の返還を求める会議」というのを開催した。エジプトやギリシャなど多くの国が参加し、非合法に自国から持ち出された遺物の返還を求めていこう、一カ国ではなく皆で団結して声を上げていこう、というものである。
そこに韓国も参加していた。そして、「日本に遺物の返還を求めていく」と主張したのである。
https://55096962.seesaa.net/article/201005article_6.html
その数年後に起きたのが、上記の仏像盗難事件である。
しかしこれは、会議の趣旨からは大きく外れるものであり、参加した他の国の運動に冷水を浴びせるような振る舞いに他ならなかった。
エジプトはロゼッタ・ストーンやネフェルティティの胸像の返還を強固に主張しているし、ギリシャはエルギン・マーブルの返還交渉を続けている。これらの国でさえ、元は自国のものだと認識する遺物を盗難したりはしない。
あくまで交渉によって返還を求めている。文明国なのだから当然である。
それに、対象となるのはいずれも、持ち出された経緯のはっきりしている(.是非はあれど、いちおうは根拠をあげて違法だと主張できる)ものなのだ。経緯不明なものの権利を一方的に主張して、非合法に持ち出すというのはあり得ない。
英国とギリシャの間では、エルギン・マーブルの一時的な「貸し出し」(ギリシャ側からすると「一時帰国」「仮返還」)の話もあったようだが、いまだ実現されていないのは、貸したらさいご二度と戻ってこないという懸念もあったからではと思う。
なお、エジプトが主催する略奪遺物の返還を求める運動では、以降、韓国の話は聞かなくなった。
中国が大英博物館に求めている仏像の返還や、ナイジェリアで立ち上げられた植民地時代に持ち出された遺物の返還プロジェクト、タイがメトロポリタン美術館と行った仏像の返還交渉の話、他にべトナム、カンボジア、グアテマラなど多くの国の活動が報告されているにもかかわらず。
他の国々がそうしているように、韓国は、正式なルートでの返還交渉はしていないのだろうか。もしくは、出来るだけの根拠や法的概念が足りないのだろうか。
やるべきことは、盗難の正当化でも犯罪の尻拭いでもない。落ちた信頼度の回復が出来るのかどうかは、これからにかかっていると言えるだろう。
もう二度と、同様な事件は起きないで欲しい。と、切に願う次第である。
とはいえ、大統領が罷免されたごたごたを見るに、司法制度に問題がありそうな気もするのだが…