古代エジプト:少女職人たちのお給料は。エレファンティネの織物工房から
古代エジプトでは、労働者たちは基本的に穀物でお給料を貰っていた。単位は「ヘカト」か「ヒン」である。
どの時代の、どういう労働者がいくらくらいお給料を貰っていたかの資料は少ないのだが、適当に検索してたら一つ面白そうな記事がヒットしたので、内容をメモしておく。
中王国時代、エジプト最南端のエレファンティネの織物工房での記録である。
Work, wages and apprenticeships: Sifting for clues about the lives of girls in ancient Egypt
https://phys.org/news/2025-06-wages-apprenticeships-sifting-clues-girls.html

この工房では、まだ成人していない少女たちも働いており、成人している、おそらく熟練の職人と一緒に働くことで、事実上の徒弟制度が成立していたではないかとされる。少女たちの年齢は分からない。だが、成人女性とは別に、少女たちもお給料を貰っていた形跡があるという。
記録にあるのは
成人女性 50~57ヘカト
少女 3~7ヘカト
となっている。
ずいぶん差があるが、これは両方とも月収なのか、それとも少女のほうは日当だけなのか、ボーナスはあったのか、などが何も分からないため、単純に比較は出来ない。
ただ、少女の最小である3ヘカトですら、実はけっこうな量である。
古代エジプトの単位
http://www.moonover.jp/bekkan/mania/unit.htm

1ヘカトを5リットルとすると、3ヘカト=15リットル。
これは脱穀後、製粉していない状態で渡していると思われる。そうすると、小麦の殻の部分は重量の約2割なので、可食部で計算すると12リットル。
成人が1日に必要な穀物料はだいたい250-300グラム、古代世界では主食に頼っていたと考え300グラムとした場合でも、上記の12リットルは、成人ひとりが一ヶ月余裕で食べていけるくらいの量になる。むしろ余るので、余った分でお買い物とかもできちゃう。
上級職人と思われる成人女性たちのお給料からしても、織物職人はけっこう儲かってたのだろうと推測できる。それこそ、亭主がぐーたらでも家族養っていけるだけの稼ぎがある…。
児童労働と言ってしまうと幼い子どもをコキ使ってるネガティブなイメージになりがちだが、古代世界においては、早いうちから手に職つけて食っていけるすべを持っておくことは、将来を安定させるために重要なことだった。職人の給料は悪くないのだし、織物職人なら家の中で仕事が出来、命の危険もほぼない。安泰な職業の一つだったのではないだろうか。
また、少女労働者たちには sheriyt という専門の呼び方があったらしいのも、この記事に出ていたのでメモしておく。
(日本語訳として何を充てればいいのかは、ちょっとよくわからない。)
どの時代の、どういう労働者がいくらくらいお給料を貰っていたかの資料は少ないのだが、適当に検索してたら一つ面白そうな記事がヒットしたので、内容をメモしておく。
中王国時代、エジプト最南端のエレファンティネの織物工房での記録である。
Work, wages and apprenticeships: Sifting for clues about the lives of girls in ancient Egypt
https://phys.org/news/2025-06-wages-apprenticeships-sifting-clues-girls.html
この工房では、まだ成人していない少女たちも働いており、成人している、おそらく熟練の職人と一緒に働くことで、事実上の徒弟制度が成立していたではないかとされる。少女たちの年齢は分からない。だが、成人女性とは別に、少女たちもお給料を貰っていた形跡があるという。
記録にあるのは
成人女性 50~57ヘカト
少女 3~7ヘカト
となっている。
ずいぶん差があるが、これは両方とも月収なのか、それとも少女のほうは日当だけなのか、ボーナスはあったのか、などが何も分からないため、単純に比較は出来ない。
ただ、少女の最小である3ヘカトですら、実はけっこうな量である。
古代エジプトの単位
http://www.moonover.jp/bekkan/mania/unit.htm
1ヘカトを5リットルとすると、3ヘカト=15リットル。
これは脱穀後、製粉していない状態で渡していると思われる。そうすると、小麦の殻の部分は重量の約2割なので、可食部で計算すると12リットル。
成人が1日に必要な穀物料はだいたい250-300グラム、古代世界では主食に頼っていたと考え300グラムとした場合でも、上記の12リットルは、成人ひとりが一ヶ月余裕で食べていけるくらいの量になる。むしろ余るので、余った分でお買い物とかもできちゃう。
上級職人と思われる成人女性たちのお給料からしても、織物職人はけっこう儲かってたのだろうと推測できる。それこそ、亭主がぐーたらでも家族養っていけるだけの稼ぎがある…。
児童労働と言ってしまうと幼い子どもをコキ使ってるネガティブなイメージになりがちだが、古代世界においては、早いうちから手に職つけて食っていけるすべを持っておくことは、将来を安定させるために重要なことだった。職人の給料は悪くないのだし、織物職人なら家の中で仕事が出来、命の危険もほぼない。安泰な職業の一つだったのではないだろうか。
また、少女労働者たちには sheriyt という専門の呼び方があったらしいのも、この記事に出ていたのでメモしておく。
(日本語訳として何を充てればいいのかは、ちょっとよくわからない。)