ギリシャ・ペトラロナ洞窟から見つかった鍾乳石と一体化した髄骸骨、分析し直しで約30万年前という結果になる
約50年ほど前に鍾乳洞の中で発見された、鍾乳石と一体化した古い時代の人骨について、学者ごとに年代が全然一致してなかったから再分析してみたよ! 最新の技術だと約30万年前で、ホモ・ハイデルベルゲンシス系統の最終段階にあたるヒト族っぽいよ! という研究。
何しろ鍾乳石に覆われているので、通常の分析方法は使えない。どうするのかというと、付着している鍾乳石の成分と、周辺の洞窟含む鍾乳洞の形成年代+形成層の成分との比較なのだ。人類学なのにやってることは地質学に近いという、手法の面白い研究。
こういうのもあるんだなあ、と思ったのでちょっとメモしておこうと思う。
New U-series dates on the Petralona cranium, a key fossil in European human evolution
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0047248425000855?via%3Dihub

なお余談だが、ペトラロナ洞窟で検索すると、おもっくそ原人ネタを観光に使ってるサイトのが出てきてしまったw
なんか日本でも昔こんな感じの観光地あったよねー昭和の時代にね…

さて、こちらの頭蓋骨だが、世界的に有名になったのは1960年代、様々な年代が発表され学者たちの間で論争になったのが1980年とのこと。
以降、45年ほど結論が出ないままになっていたらしい。
当時は16万年から20万年前という新しい年代が出されていたようなのだが、もしそうだとするとホモ・サピエンスは既に誕生しており、最初のヨーロッパ進出を試みている時代。さらにネアンデルタールとも共存していたことになる。
また70万年前というより古い時代を提示した学者もいたようで、もしそれが正しければ古い時代にしては脳が大きく見えるので系統が謎になってしまう。
当時調べた手法は、ウラン系列(U系列)、電子スピン共鳴(ESR)、熱ルミネッセンス(TL)、古地磁気、とのことで、考古学的な遺物の年代調査するときに見かける手法のフルセット。それで時代がバラついちゃったらまあしょうがない。この論文の内容からすると、取得したサンプルの位置が悪かったとか、分析で出た結果を読み間違えてそうだとかいう話のようだが。
というか、洞窟内の構造(時代ごとの鍾乳石の形成)まで調べて、頭蓋骨の埋まってた部分の地層と比較してるから、地質学者にも協力してもらわないと無理なやつですねこれ。

で、今回の結果では30万年前という年代が出ている。
この年代が正しいとすると、この骨の主の集団は、同じホモ・ハイデルベルゲンシスから分岐したネアンデルタール人の系統とは共存していたものの、ホモ・サピエンスとは出会っていない未知の系統、という結論になる。
頭蓋骨の形状がネアンデルタールに似ていることからしても、時代はそれほど外れていないだろう、という。
これで決着するのかはわからないが、ひとまず妥当な結論は出たのかな…という印象。
それにしてもコレ、45年も経ってからもう一度調べてみようと思ったきっかけは一体なんだったのだろうか。
何しろ鍾乳石に覆われているので、通常の分析方法は使えない。どうするのかというと、付着している鍾乳石の成分と、周辺の洞窟含む鍾乳洞の形成年代+形成層の成分との比較なのだ。人類学なのにやってることは地質学に近いという、手法の面白い研究。
こういうのもあるんだなあ、と思ったのでちょっとメモしておこうと思う。
New U-series dates on the Petralona cranium, a key fossil in European human evolution
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0047248425000855?via%3Dihub
なお余談だが、ペトラロナ洞窟で検索すると、おもっくそ原人ネタを観光に使ってるサイトのが出てきてしまったw
なんか日本でも昔こんな感じの観光地あったよねー昭和の時代にね…
さて、こちらの頭蓋骨だが、世界的に有名になったのは1960年代、様々な年代が発表され学者たちの間で論争になったのが1980年とのこと。
以降、45年ほど結論が出ないままになっていたらしい。
当時は16万年から20万年前という新しい年代が出されていたようなのだが、もしそうだとするとホモ・サピエンスは既に誕生しており、最初のヨーロッパ進出を試みている時代。さらにネアンデルタールとも共存していたことになる。
また70万年前というより古い時代を提示した学者もいたようで、もしそれが正しければ古い時代にしては脳が大きく見えるので系統が謎になってしまう。
当時調べた手法は、ウラン系列(U系列)、電子スピン共鳴(ESR)、熱ルミネッセンス(TL)、古地磁気、とのことで、考古学的な遺物の年代調査するときに見かける手法のフルセット。それで時代がバラついちゃったらまあしょうがない。この論文の内容からすると、取得したサンプルの位置が悪かったとか、分析で出た結果を読み間違えてそうだとかいう話のようだが。
というか、洞窟内の構造(時代ごとの鍾乳石の形成)まで調べて、頭蓋骨の埋まってた部分の地層と比較してるから、地質学者にも協力してもらわないと無理なやつですねこれ。
で、今回の結果では30万年前という年代が出ている。
この年代が正しいとすると、この骨の主の集団は、同じホモ・ハイデルベルゲンシスから分岐したネアンデルタール人の系統とは共存していたものの、ホモ・サピエンスとは出会っていない未知の系統、という結論になる。
頭蓋骨の形状がネアンデルタールに似ていることからしても、時代はそれほど外れていないだろう、という。
これで決着するのかはわからないが、ひとまず妥当な結論は出たのかな…という印象。
それにしてもコレ、45年も経ってからもう一度調べてみようと思ったきっかけは一体なんだったのだろうか。