メキシコ盆地のマンモスは母系で見ると独立系統…? 最後まで生き残ったマンモス種のミトコンドリアDNA分析結果から
夏が終わればお仕事の山場も越えるかと思ったら全然そんなこともなかった…。
まぁ死なない程度にボチボチ…やっていきますわよ…!
というわけでメモがわり
メキシコで空港作ってたら大量のマンモスの骨が出てきたので分析しよう! → 結果でたよ! の論文が出ていた。
メキシコなので中米なわけだが、どうもそこのマンモスは北米やユーラシア大陸のものとはモトコンドリアDNA別系統っぽい、という話である。
Columbian mammoth mitogenomes from Mexico uncover the species’ complex evolutionary history
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adt9651
まず前提として、マンモスには種類がいくつかある。一般的に「マンモス」と言ってイメージされるのはシベリアのケナガマンモス。
メキシコのマンモスは、そのシベリアマンモスと、北米にいたステップマンモスがどこかの時点で交配して誕生した種とされ、アメリス大陸南下していく中で種として確立されていった。
マンモスの中では最後まで生き残った種とされ、最後に確認できるのは約1万1千年前だという。
中南米でミロドンなどの大型哺乳類が絶滅した時期と一致するため、気候変動が主要因なのか、進出したホモ・サピエンスが捕食したことが主要因なのかで定期的に議論になる。

で、今回は見つかった110体のコロンビアマンモスの骨から61体ぶんのミトコンドリアゲノムを回収して調べてみたところ、どうも、大元のシベリアマンモスともステップマンモスとも違うミトコンドリア系統がでてきたらしい。
ミトコンドリアは母親からしか遺伝しない。
シベリアマンモスやステップマンモスの中ではのちに絶滅してしまう系統がコロンビアマンモスにだけ残ったのか。今までに分析された中にたまたま発見されなかったのか。交雑して種が確立した時期が想定よりも古く、ミトコンドリアが大きく変異したのか。
今回の分析だけからだと分からないのだが、今までに確立されているマンモスの進化・系統樹には欠落している部分がありそうだということだ。

そもそもマンモスからのDNA採取じたいが上手くいくことがめったに無くて、核ゲノムの分析はとても難しいらしい。核ゲノムの情報が揃わないと見える範囲が少ないというのは論文にも書かれている。(ミトコンドリアだけだと母系の分析しか出来ない)
まあ一番新しい情報でも1万年以上前なわけだから、そりゃそうだよな、としか言いようがないのだが。
人間の文化相手の考古学と、古生物学では、出てくるゲノム解析の精度と使える範囲がだいぶ違ってて面白い。カバレッジx1すらいかなくて、高カバレッジの部分だけ切り出して使います!とかいうやり方してもいいんだ…とはちょっと思った。
名前は有名だけど、種としては意外と分かってないことの多いマンモス。研究が一歩進んだようなのはなによりです。
まぁ死なない程度にボチボチ…やっていきますわよ…!
というわけでメモがわり
メキシコで空港作ってたら大量のマンモスの骨が出てきたので分析しよう! → 結果でたよ! の論文が出ていた。
メキシコなので中米なわけだが、どうもそこのマンモスは北米やユーラシア大陸のものとはモトコンドリアDNA別系統っぽい、という話である。
Columbian mammoth mitogenomes from Mexico uncover the species’ complex evolutionary history
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adt9651
まず前提として、マンモスには種類がいくつかある。一般的に「マンモス」と言ってイメージされるのはシベリアのケナガマンモス。
メキシコのマンモスは、そのシベリアマンモスと、北米にいたステップマンモスがどこかの時点で交配して誕生した種とされ、アメリス大陸南下していく中で種として確立されていった。
マンモスの中では最後まで生き残った種とされ、最後に確認できるのは約1万1千年前だという。
中南米でミロドンなどの大型哺乳類が絶滅した時期と一致するため、気候変動が主要因なのか、進出したホモ・サピエンスが捕食したことが主要因なのかで定期的に議論になる。
で、今回は見つかった110体のコロンビアマンモスの骨から61体ぶんのミトコンドリアゲノムを回収して調べてみたところ、どうも、大元のシベリアマンモスともステップマンモスとも違うミトコンドリア系統がでてきたらしい。
ミトコンドリアは母親からしか遺伝しない。
シベリアマンモスやステップマンモスの中ではのちに絶滅してしまう系統がコロンビアマンモスにだけ残ったのか。今までに分析された中にたまたま発見されなかったのか。交雑して種が確立した時期が想定よりも古く、ミトコンドリアが大きく変異したのか。
今回の分析だけからだと分からないのだが、今までに確立されているマンモスの進化・系統樹には欠落している部分がありそうだということだ。
そもそもマンモスからのDNA採取じたいが上手くいくことがめったに無くて、核ゲノムの分析はとても難しいらしい。核ゲノムの情報が揃わないと見える範囲が少ないというのは論文にも書かれている。(ミトコンドリアだけだと母系の分析しか出来ない)
まあ一番新しい情報でも1万年以上前なわけだから、そりゃそうだよな、としか言いようがないのだが。
人間の文化相手の考古学と、古生物学では、出てくるゲノム解析の精度と使える範囲がだいぶ違ってて面白い。カバレッジx1すらいかなくて、高カバレッジの部分だけ切り出して使います!とかいうやり方してもいいんだ…とはちょっと思った。
名前は有名だけど、種としては意外と分かってないことの多いマンモス。研究が一歩進んだようなのはなによりです。