エジプト・シナイ半島南部の銅製錬所遺跡の発掘 出てくる品物が壁画の実物だ…!
エジプトのシナイ半島南部、Wadi El-Nasabから銅の製錬所跡が見つかったという話。
シナイ半島の銅鉱山は古王国時代から使われており、ピラミッド建造に使われた銅製の道具もシナイ半島産だとされている。
採掘した銅鉱石を現地で銅に加工して本国に輸送していたので、鉱山近くに錬成所があるのはまあ不思議でもなんでもないのだが、出てきてる遺物一式が、墓の壁画に描かれてる銅の錬成風景そのまんまでちょっと感動した。

Ancient copper smelting workshop unearthed in South Sinai
https://english.ahram.org.eg/News/553000.aspx
上の墓内部の壁画と、記事内にある写真とを見比べるとなんとなく分かるかと思う。
以下の写真にあるのは、炉、るつぼ、木炭、あと穴のあいてるやつは羽口の一部。

羽口というのは金属を精錬する際に炉に息を吹き込むためのふいごみたいなもので、日本の遺跡でもよく出てくる。
↓こういうやつ (参考サイト)

他にも、精錬後のでっかい銅の塊や鉱滓などもあり、この製錬所が新王国時代に至るまで長く活動し続けていたことが伺われる。
なお古代エジプトの時代には、現代のイスラエルのあたりまでエジプトの勢力圏だったので、イスラエル国内にもエジプトが利用していた銅鉱山や錬成所の遺跡はあるのだが、イスラエル領内のためエジプトさんは発掘に行けない。
イスラエル側にあるティムナ周辺の発掘で何か出てきた場合はイスラエルの発表を見ないといけないのでちょっと面倒くさいという…。
なおシナイ半島、乾燥地域ではあるのだが、実はエジプト本土より雨が降る。
地下水が使える地域も一部あり、乾燥した地域ではあるものの、鉱夫や金属加工の職人が常駐する村を維持できるくらいには水があったと考えられる。
ただし、その水はエジプト人のよく知る「ナイルの恵み」ではない。絶えざる水が目の前にあるのが当たり前だったエジプト人にとっては、いつ枯れるか分からない水源に頼らなければならなかったのは、やはり不安だっただろうなと思うのだ。
シナイ半島の銅鉱山は古王国時代から使われており、ピラミッド建造に使われた銅製の道具もシナイ半島産だとされている。
採掘した銅鉱石を現地で銅に加工して本国に輸送していたので、鉱山近くに錬成所があるのはまあ不思議でもなんでもないのだが、出てきてる遺物一式が、墓の壁画に描かれてる銅の錬成風景そのまんまでちょっと感動した。
Ancient copper smelting workshop unearthed in South Sinai
https://english.ahram.org.eg/News/553000.aspx
上の墓内部の壁画と、記事内にある写真とを見比べるとなんとなく分かるかと思う。
以下の写真にあるのは、炉、るつぼ、木炭、あと穴のあいてるやつは羽口の一部。
羽口というのは金属を精錬する際に炉に息を吹き込むためのふいごみたいなもので、日本の遺跡でもよく出てくる。
↓こういうやつ (参考サイト)
他にも、精錬後のでっかい銅の塊や鉱滓などもあり、この製錬所が新王国時代に至るまで長く活動し続けていたことが伺われる。
なお古代エジプトの時代には、現代のイスラエルのあたりまでエジプトの勢力圏だったので、イスラエル国内にもエジプトが利用していた銅鉱山や錬成所の遺跡はあるのだが、イスラエル領内のためエジプトさんは発掘に行けない。
イスラエル側にあるティムナ周辺の発掘で何か出てきた場合はイスラエルの発表を見ないといけないのでちょっと面倒くさいという…。
なおシナイ半島、乾燥地域ではあるのだが、実はエジプト本土より雨が降る。
地下水が使える地域も一部あり、乾燥した地域ではあるものの、鉱夫や金属加工の職人が常駐する村を維持できるくらいには水があったと考えられる。
ただし、その水はエジプト人のよく知る「ナイルの恵み」ではない。絶えざる水が目の前にあるのが当たり前だったエジプト人にとっては、いつ枯れるか分からない水源に頼らなければならなかったのは、やはり不安だっただろうなと思うのだ。