「出合え出合え!」古代エジプトの警備員も呼子を使っていたかもしれない?

2008年にアマルナの遺跡から発見されたはいいものの正体不明だった、「穴の空いた骨」の遺物の正体がこのほど「呼び子だった」と判明したそうだ。
発見場所は、アマルナ郊外にある「ストーン・ビレッジ」として知られる労働者集落のはずれ。牛の骨で出来た遺物には穴が開けられているが、何のために使ったか分からず、同じものを牛の骨で作成してみたら甲高いイイ音が鳴ったので用途が分かったという。写真見ると、まあ確かに見ただけじゃ何用なのか全然わからんなあ、という感じ。

A tiny cow bone whistle may have been used by ancient Egyptian 'police'
https://phys.org/news/2025-09-tiny-cow-bone-ancient-egyptian.html

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※ちなみに記事には吹いた時の音もついているので、聞いてみたい人は再生してみてほしい

摩耗が、吹き口と思われる片方に集中しているのと、発見されたストーン・ビレッジがアマルナ奥地に王家の墓を作るための作業員の詰めていた場所なので、おそらく警備員による合図に使用されていたのではないか、という。
勤務終了の合図とか、何か緊急事態を知らせるためとか、そういう合図だったのかな…?

※参考 ストーンビレッジについて
https://www.amarnaproject.com/amarna-the-place/stone-village/

古代エジプトの警備員も呼び子使ってたんだとすると、夜の谷に響き渡る笛の音と「出合え出合え―!」の声、とかいう時代劇みたいな風景が展開されていたかもしれなくて、ちょっと微笑ましい。

アマルナの遺跡は、応急周辺は発掘されてるけど労働者村のあたりはまだほとんど手つかずのエリアなので、今後の発掘でも生活の痕跡や面白い発見があるかもしれないですね。こういう、当時の生活に密着した何気ない遺物が好きなので、ぜひ発掘は続けてもらいたい…。