アルメニアの古代石柱「ヴィシャパカー(Vishapakars)/ヴィシャップ」は水信仰の証拠か？ 面白そうなのでメモしておく
日本語資料は、探してみたけど見つからなかった。研究してる人を見たこともないので誰も意識してないやつかもしれない…。
が、巨石マニアとしてはこういうの大好物なので、無いなら自分で資料まとめておこうと思う。
ヴィシャパカー、またはヴィシャップなどと呼ばれるのは、アルメニアには古代に作られたナマズを模した石柱。インド風の響きだが、なんとアルメニアである。
こういうやつ。丸みを帯びた筒状の柱のほうが分かりやすいかな。ナマズみたいなのが表面に描かれているのがわかると思う。なんとも独特の風貌をした石柱だ。
ナマズと言ったが、実際に描かれているもののタイプは以下の3つらしい。
①雄牛形（四角く厚い板状の形で、前面は主に雄牛の頭部と倒れた肢をイメージ）◀牛の皮を棒にくくりつけたような模様のものもある
②魚の形（楕円形で、魚の形に彫られており、魚の解剖学的に特有の特徴が含まれている）◀代表例なのでこれが別名「ドラゴン・ストーン」の由来になっている
③魚牛型（両方の型を含む）
約150基が見つかっており、大半がアルメニアにあるが一部は国境の外。
アルメニアの民間伝承に登場する水竜「ヴィシャップ」の像と考えられたことから名前がつけられたが、この石碑が建てられ始めたのは紀元前4200年から4000年の銅石器時代だろうという。
Mount Aragatsに建てられたものは、雪解け水の発生する場所を水源とみなして建てられたのでは、というので調べてみたら、ものごっさ寒そうな高山が出てきて「あーね」って納得した。これはまごうこと無き水源の山…。
(てか、ここ登って石碑の調査する考古学者大変じゃない??)
石そのものからは年代が分からず、石が建っているのも集落から離れた標高1,900m付近と2,700m付近の山中に集中しているそうで、年代の特定は石碑の建てられていた近辺から出土している人間活動の痕跡から推測しているらしい。
なお、石碑に後世に文字を追加で刻むなどされたものもあり、「文字が書かれているからこの石碑は新しい」みたいな判断も出来ないのだそうだ。結構厄介…。
今回新たに出ていた研究では、以前から言われていた「水に関係する信仰があったのでは」を強化する形になっていて、分布を調べたところ、泉や小川、古代の灌漑システム、地下水の手に入る場所などに建てられていると分かったらしい。
水に関係しているならナマズに似た魚が彫刻されたものが多いのはまあ、妥当。牛については、水の神に捧げられた犠牲では…? とされている。
ただまあ、この石碑の作られた時代はまだ文字がなくて、詳細な信仰や儀式までは分からない。
Armenian & European Archaeologists Unveil Ancient “Dragon Stones” (Vishapakars) in Armenia, Revealing Clues to Prehistoric Water Cults
https://zartonkmedia.com/2025/09/17/armenian-european-archaeologists-unveil-ancient-dragon-stones-vishapakars-in-armenia-revealing-clues-to-prehistoric-water-cults/
これらの石碑は、見つかった場所で作られたものではなく、製造場所から標高の高い設置場所まで担ぎ上げられたのだろうとされている。
だとしたら、巨石建造物群にも並ぶ労力を払って作られたものと言える。
また、もし本当に紀元前4,000年頃にはもう建てられはじめていたのだとしたら、ストーンヘンジよりピラミッドより古い時代なので、これもまたワクワクする。最初にこれ作ろうと思った人たちはどんな人だったのか、何考えて何食ってたのか。分からないから想像の余地がある。
あと、アメルメニアの巨石遺跡といえば「カラフンジ」ですねー！
これもまだ研究があんま進んでなくてよく分かってないので古代文明ロマンがね！
アルメニアの巨石遺跡「カラフンジ」について軽く調べてみた
https://55096962.seesaa.net/article/202008article_23.html
あと中央アジアには「鹿石」という石柱の文化もあるので、そのへんとの繋がりもあるのか無いのか。
モンゴル中部の青銅器時代の石碑「鹿石」の写真集を手に入れた
https://55096962.seesaa.net/article/202005article_10.html
巨石はロマン。模様刻まれた石には夢が詰まっている。時間があれば実際に見て回りたいくらいだけど、時間が…時間がないよう…。
が、巨石マニアとしてはこういうの大好物なので、無いなら自分で資料まとめておこうと思う。
ヴィシャパカー、またはヴィシャップなどと呼ばれるのは、アルメニアには古代に作られたナマズを模した石柱。インド風の響きだが、なんとアルメニアである。
こういうやつ。丸みを帯びた筒状の柱のほうが分かりやすいかな。ナマズみたいなのが表面に描かれているのがわかると思う。なんとも独特の風貌をした石柱だ。
ナマズと言ったが、実際に描かれているもののタイプは以下の3つらしい。
①雄牛形（四角く厚い板状の形で、前面は主に雄牛の頭部と倒れた肢をイメージ）◀牛の皮を棒にくくりつけたような模様のものもある
②魚の形（楕円形で、魚の形に彫られており、魚の解剖学的に特有の特徴が含まれている）◀代表例なのでこれが別名「ドラゴン・ストーン」の由来になっている
③魚牛型（両方の型を含む）
約150基が見つかっており、大半がアルメニアにあるが一部は国境の外。
アルメニアの民間伝承に登場する水竜「ヴィシャップ」の像と考えられたことから名前がつけられたが、この石碑が建てられ始めたのは紀元前4200年から4000年の銅石器時代だろうという。
Mount Aragatsに建てられたものは、雪解け水の発生する場所を水源とみなして建てられたのでは、というので調べてみたら、ものごっさ寒そうな高山が出てきて「あーね」って納得した。これはまごうこと無き水源の山…。
(てか、ここ登って石碑の調査する考古学者大変じゃない??)
石そのものからは年代が分からず、石が建っているのも集落から離れた標高1,900m付近と2,700m付近の山中に集中しているそうで、年代の特定は石碑の建てられていた近辺から出土している人間活動の痕跡から推測しているらしい。
なお、石碑に後世に文字を追加で刻むなどされたものもあり、「文字が書かれているからこの石碑は新しい」みたいな判断も出来ないのだそうだ。結構厄介…。
今回新たに出ていた研究では、以前から言われていた「水に関係する信仰があったのでは」を強化する形になっていて、分布を調べたところ、泉や小川、古代の灌漑システム、地下水の手に入る場所などに建てられていると分かったらしい。
水に関係しているならナマズに似た魚が彫刻されたものが多いのはまあ、妥当。牛については、水の神に捧げられた犠牲では…? とされている。
ただまあ、この石碑の作られた時代はまだ文字がなくて、詳細な信仰や儀式までは分からない。
Armenian & European Archaeologists Unveil Ancient “Dragon Stones” (Vishapakars) in Armenia, Revealing Clues to Prehistoric Water Cults
https://zartonkmedia.com/2025/09/17/armenian-european-archaeologists-unveil-ancient-dragon-stones-vishapakars-in-armenia-revealing-clues-to-prehistoric-water-cults/
これらの石碑は、見つかった場所で作られたものではなく、製造場所から標高の高い設置場所まで担ぎ上げられたのだろうとされている。
だとしたら、巨石建造物群にも並ぶ労力を払って作られたものと言える。
また、もし本当に紀元前4,000年頃にはもう建てられはじめていたのだとしたら、ストーンヘンジよりピラミッドより古い時代なので、これもまたワクワクする。最初にこれ作ろうと思った人たちはどんな人だったのか、何考えて何食ってたのか。分からないから想像の余地がある。
あと、アメルメニアの巨石遺跡といえば「カラフンジ」ですねー！
これもまだ研究があんま進んでなくてよく分かってないので古代文明ロマンがね！
アルメニアの巨石遺跡「カラフンジ」について軽く調べてみた
https://55096962.seesaa.net/article/202008article_23.html
あと中央アジアには「鹿石」という石柱の文化もあるので、そのへんとの繋がりもあるのか無いのか。
モンゴル中部の青銅器時代の石碑「鹿石」の写真集を手に入れた
https://55096962.seesaa.net/article/202005article_10.html
巨石はロマン。模様刻まれた石には夢が詰まっている。時間があれば実際に見て回りたいくらいだけど、時間が…時間がないよう…。
