古代エジプトのアラバスター製容器からアヘン化合物の成分が検出。香水・香油以外の中身もあった…?

古代エジプトの末期王朝時代、第一次ペルシア支配の時代に作られたと考えられるアラバスター製の容器がイェール大学に保管されていた。
その壺の中身を最新技術で分析してみたら、予想に反してアヘン化合物の成分が出てきたんですけど…という話。

アヘンというとケシから採られるが、ケシはエジプトに自生しているため、アヘン作ろうと思えば作ることはできる。医療パピルスにも、痛み止め成分や安眠剤としてケシを処方する方法が書かれている。ただ、いかにも香水とか入れてそうなオシャレなアラバスター製容器に入れて保管してたっていうのは、なかなか面白い。

元論文
The Pharmacopeia of Ancient Egyptian Alabaster Vessels: A Transdisciplinary Approach with Legacy Artifacts
https://scholarlypublishingcollective.org/psup/jemahs/article/13/3/317/402889/The-Pharmacopeia-of-Ancient-Egyptian-Alabaster

こちらがその容器、表面にカルトゥーシュが刻まれているが、実はこれ、クセルクセスという名前。つまりペルシアの王である。

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楔形文字など別の文字も刻まれているのが見えるが、実はこの壺、アッカド語、エラム語、ペルシャ語、エジプト語の四言語が同時に記されているのだという。…楔形文字読めないからどこで切れてんのか全然わかんないけど。。
なぐり書きみたいなデモティック部分は容器の容量を示しているらしい。

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これと同じようにエジプト語とペルシャ語(+他言語)併記のアラバスター壺はペルシア側でも見つかっており、アケメネス朝を通して使われていた可能性があるそうだが、完品は非常に少ないという。おそらくエジプトで作られてペルシアに貢物として定期的に送られていたのでは? という仮説があるらしい。エリート層の墓から見つかるなどしているため、おそらくはアケメネス朝に対するエジプトからの年貢みたいなもので、王からエリート層へ分配されていたのではないかとされる。

だとしたらペルシアのエリート、エジプトから麻薬輸入してラリッてたってことなんですかね…?w

自分の想像として、エジプト側の、医療パピルスでのケシの使い方から想像するに、古代のアスピリンみたいな使われ方をしていたのかもしれないなと思った。つまりは気つけ薬とか、ヒステリー起こした人の気持ちを和らげるためとか。それなら香水瓶みたいなオシャレな壺に入れて持ち歩くのもわからんでもないので。

それにしても、アラバスターに染み込んだ成分を分析できるようになったとは、現代の科学技術凄いな。
なかなか完品の壺が残っていなくて、中身の分析ができる品数は少なそうだが、データの数が集まれば、この手のオシャレ壺がどういう使われ方をしていたのかも分かってくるのかもしれない。