ベネズエラ・アメリカの関係が緊張状態に。果たして中国・ロシアはここまでに債務回収出来たのか…?

既に報道されているとおり、メキシコ湾にアメリカ軍が展開している。ベネズエラとアメリカの緊張状態が最高潮になり、近日中にも攻撃が開始されそう、という状態。
要するにアメリカが他国に戦争仕掛ける可能性があるわけだ。(というか、これを書いてる時点でそうなので、公開する時はもう始まってる可能性も…。)

日中関係がイイ感じに隠れ蓑になってるのか、日本ではあまり大きく報道されていないようにも見受けられるが、数日前に外務省から「ベネズエラにいる邦人は退避してね」と通達が出たので、実際に「何か」が起きる可能性は高い。
戦争反対とか掲げるなら、こういうところこそ反応すべきなんですけどね…。

外務省のアナウンス
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2025T108.html#ad-image-0

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展開しているアメリカ軍の内訳からしても、ウクライナを攻めた初期のロシア軍よりガチな仕様。単に攻撃するだけじゃなく負傷者が出ることまで想定して、政権ぶっ潰したあと駐留するのも見越しているように見える。

武力による解決は決して褒められたのではない。
だが、果たしてベネズエラ自身にもっと良い解決策を取れたのかどうかは怪しい。

現状のべネズエラは、以下のような状況のまま10年以上を突っ走ってきたからだ。

●強烈な反米国家。社会主義国家であり、かつては中米随一の金持ち国家だったが経済破綻。
 破綻の原因をアメリカの制裁のせいだと被害者ぶる


※どうして転落したのかは、以下の記事を参照。要するに極左のお花畑素人がダメダメな政治やったせいで破綻した

ベネズエラ経済が破綻に至るまでの20年。「ベネズエラ―溶解する民主主義、破綻する経済―」
https://55096962.seesaa.net/article/202104article_4.html

●中国とロシアから援助を受けて(多額の借金を抱えて)なんとか国としての体裁を保っている

●2018年から始まったハイパーインフレは健在。
 インフレ率は今年も200%オーバー、大量の難民を周辺国に輸出しており国外脱出は現在600万人ともされる


https://ecodb.net/country/VE/imf_inflation.html
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●なのに隣のガイアナに喧嘩売った。

ベネズエラ、なぜ隣国ガイアナ併合の動き 「国際秩序 弱体化」の影
https://www.asahi.com/articles/ASS265KFZS24UHBI00Q.html

今回、アメリカは麻薬の輸出を攻撃の理由に挙げているようだが、そもそも反米国家でアメリカに最初に喧嘩を売ってたのはベネズエラのほうである。
で、独裁国家なので選挙もまともに機能しておらず、親米的な大統領を立てることも出来なかった。
現在は周辺国に大量に難民を排出し迷惑かける & 中国とロシアの後ろだてを過信して隣のガイアナにほぼ宣戦布告に等しい行動 & ブラジル大激怒で隣国との国境も封鎖される という状態。今のベネズエラさんの味方になる国は周辺にはいない。みんな大迷惑被っているからである。

外交的には詰んでる状態と言える。

そして、隣国併合しようとした時点で、既に一線を越えている。
まあ国家経営がバカすぎるのは分かってるのだが、一番バカなのはベネズエラの後ろ盾になって投資してた中国やロシアじゃないのか? という気がしている。

果たして彼らは投資したぶんの見返りは得られたのだろうか…。
資源はあるのに経済破綻したのが、資源の活かし方分かってなかったからだというところからして、あまり旨味は無かったのでは…? と思ってしまうのだが…。
というか、反米国家やるにしてもせめて最低限、隣のブラジルとは仲良くしないとだめだろ…。

この状況は、同じくアメリカに攻撃されながらも最近まで持ちこたえていたシリアと比較してもあまりにショボすぎる。
シリアは反米しながらも栄えていたし、アサド政権は周辺国ともそこそこ上手くやれていた。大量の難民を出したのも物理的な攻撃起因であって内政によるものではない。ていうか内戦すら起きていないのに国家経営がダメすぎて国民の1/4が国外脱出してるベネズエラはマジで意味が分からない。
反米が行き過ぎて、難民に対するアメリカからの支援物資すら焼き捨てた国である。国の上層部は既に国民のことは見えていない。だからこそ多くの国民が国を捨てる事態になっている。

もしこれでベネズエラの政権がアメリカによって強制的に入れ替えられるのなら、ベネズエラ国民の多くは、苦い顔をしながらも喜ぶのではないか…という気すらしている。
今のベネズエラに自浄作用や民主主義的なプロセスでの方針転換は望めず、このままゆるゆると国として死んでいくのと、外部から物理的な手段で強制的に政治変革を求められるのと、どっちがマシなのかは評価しづらい。
かつて旅行に行ったことがある、という縁からずっと情勢を見てきた自分としては、「戦争は良くない」とかいう杓子定規な浅い言論では到底表現出来ないものがある。

願うことは、少しでも平和的に事態が終結すること。そしてマドゥロ政権が自ら身を引くことである。
せめて自分たちでトップすげ替えて国際関係がリセットできればなあ…。