エジプトの神々は周辺国で何と呼ばれていたか。調べてみるとやっぱりバリエーション多いのはあの神…
古代エジプトの歴史は約3,000年ある。これだけ長いと言語の音も変化する。
昔の日本語と今の日本語はかなり違っている、という話があるが、その場合に参考にされる日本語は奈良時代とか平安時代くらいなので、最大遡っても、今からせいぜい1,300年前とかそのへん。エジプト語で比較される最古と最新は、その二倍以上の期間が空いている。かなり変わっているだろうことは感覚的にわかるかと思う。
わかりやすいのが固有名詞、特に外国語でも多く記されてきた神名だ。たとえばホルス神は、元は「ハル」とか「ヘル」という発音だったとされている。それが「ホル」に近くなり、ギリシャ語だとsがつけられて「ホルス」になる。
オシリス神は ウシル→オウシル+s→オシリス
イシス女神は アセト→イセト+s→イシス
古代エジプト語が長らく死語だったこともあり、いまメジャーになってる神名の多くは、古代エジプト語の名称ではなく、ギリシャ語に取り込まれた最終形態なのだ。
で、その新旧神名を比較できるサイトを見つけてあれこれ見ていたのだが、一番変化してるというか、各国語で見た場合にバリエーションが段違いに多いのが、やっぱりこの方。
トト神である。

https://seshkemet.weebly.com/djehuty-thoth.html
元のエジプト語名は「ジェフウティ」なのだが、ギリシャ語では「トート」と分かりづらい変化をしている。
意外にも、時代による変遷はほとんどな、プトレマイオス朝時代でもジェフティと読んでいる。
大きく変化しているのはギリシャ語で、「テウト」「トウト」などなので、ここから英語のトートへと繋がっていくのは分かる。
コプト語はギリシャ語の影響が大きいので、テウト、トートに近い発音になっている。
ただ、ギリシャ語意外の各国語のバリエーションはばらけている。それぞれを見ていくと、なんとなく「外国人にとって発音しづらい音が入ってた」のが原因で音価がバラけているように見えてくる。
アッカド語 ティフル
ヘブライ語 チェフト、チェホト、チョティなど
新バビロニア語 ティフウトなど
フェニキア語 タウタス、チャヴトなど
日本語でも、外国人に発音しづらい音はある。
中国語話者は小さい「ゅ」とかの音が苦手、とか、韓国語話者は濁音が苦手、とか、英語話者は「つ」から始まる言葉が苦手、とか、母語によって傾向がある。
トト神の名前だと、冒頭の「ジェ」がたぶん多国語話者に引っかかる最初のポイントで、ここと、後半の「フゥティ」がつなげて言いづらかった、もしくは音として聞き取れなかったのではないだろうか。前半の「ジェ」が軒並み「テ」に近い音に置き換えられている。
残っているのは書き文字だけで、古代世界での正確な発音までは分からないが、この神の名前に含まれていたのは、エジプト語特有の音だったのかもしれない。神話上、文字の発明者とされる神の名前がいちばん書き文字でバラける、というのは、面白いなと思う。
ただ、この神名、実を言うと神の真の名前ではない。「ジェフウトという街のもの」という意味なので、名前は地名なのだ。
(「バストの街のもの」=バステト、のように、エジプトの神名では守護地が名前になるのは一般的)
ということは、外国人にとって発音がしづらかったのは、エジプトの地名なのかもしれない…。
昔の日本語と今の日本語はかなり違っている、という話があるが、その場合に参考にされる日本語は奈良時代とか平安時代くらいなので、最大遡っても、今からせいぜい1,300年前とかそのへん。エジプト語で比較される最古と最新は、その二倍以上の期間が空いている。かなり変わっているだろうことは感覚的にわかるかと思う。
わかりやすいのが固有名詞、特に外国語でも多く記されてきた神名だ。たとえばホルス神は、元は「ハル」とか「ヘル」という発音だったとされている。それが「ホル」に近くなり、ギリシャ語だとsがつけられて「ホルス」になる。
オシリス神は ウシル→オウシル+s→オシリス
イシス女神は アセト→イセト+s→イシス
古代エジプト語が長らく死語だったこともあり、いまメジャーになってる神名の多くは、古代エジプト語の名称ではなく、ギリシャ語に取り込まれた最終形態なのだ。
で、その新旧神名を比較できるサイトを見つけてあれこれ見ていたのだが、一番変化してるというか、各国語で見た場合にバリエーションが段違いに多いのが、やっぱりこの方。
トト神である。
https://seshkemet.weebly.com/djehuty-thoth.html
元のエジプト語名は「ジェフウティ」なのだが、ギリシャ語では「トート」と分かりづらい変化をしている。
意外にも、時代による変遷はほとんどな、プトレマイオス朝時代でもジェフティと読んでいる。
大きく変化しているのはギリシャ語で、「テウト」「トウト」などなので、ここから英語のトートへと繋がっていくのは分かる。
コプト語はギリシャ語の影響が大きいので、テウト、トートに近い発音になっている。
ただ、ギリシャ語意外の各国語のバリエーションはばらけている。それぞれを見ていくと、なんとなく「外国人にとって発音しづらい音が入ってた」のが原因で音価がバラけているように見えてくる。
アッカド語 ティフル
ヘブライ語 チェフト、チェホト、チョティなど
新バビロニア語 ティフウトなど
フェニキア語 タウタス、チャヴトなど
日本語でも、外国人に発音しづらい音はある。
中国語話者は小さい「ゅ」とかの音が苦手、とか、韓国語話者は濁音が苦手、とか、英語話者は「つ」から始まる言葉が苦手、とか、母語によって傾向がある。
トト神の名前だと、冒頭の「ジェ」がたぶん多国語話者に引っかかる最初のポイントで、ここと、後半の「フゥティ」がつなげて言いづらかった、もしくは音として聞き取れなかったのではないだろうか。前半の「ジェ」が軒並み「テ」に近い音に置き換えられている。
残っているのは書き文字だけで、古代世界での正確な発音までは分からないが、この神の名前に含まれていたのは、エジプト語特有の音だったのかもしれない。神話上、文字の発明者とされる神の名前がいちばん書き文字でバラける、というのは、面白いなと思う。
ただ、この神名、実を言うと神の真の名前ではない。「ジェフウトという街のもの」という意味なので、名前は地名なのだ。
(「バストの街のもの」=バステト、のように、エジプトの神名では守護地が名前になるのは一般的)
ということは、外国人にとって発音がしづらかったのは、エジプトの地名なのかもしれない…。