「蒙古斑」のルーツはどこなのか。調べてみたらアフリカ人にもある=ヒト祖先の時代からある…?
ふと、蒙古斑ってどういう仕組で、どういう発展をして出来たものなのかなぁ、と思った。
かつて日本でも研究しようとした人はいたらしい(科研費DB情報)のだが、やり方がマズかったようでポシャっていた。というか、そもそもの手法からしてアカンなこれ、と思ってしまった。
まず、蒙古斑は、その名前に反してアジア人特有のものではない。
アジア人、特に日本人・韓国人・モンゴル人に多いのは事実のようだが、そのアジア地域に「だけ」存在する現象ではないのだ。
実はアフリカ人やインド人でも発生する。これは英語ソースを追っていくと出てくる。
例)
What to Know About Mongolian Blue Spots
https://www.webmd.com/parenting/baby/what-to-know-about-mongolian-blue-spots
https://cligen.org/english/mongolianspot.html
「蒙古斑」(Mongolian Blue Spots)という名称は、日本にやってきたドイツ人医師が日本人の赤ん坊を見て名付けた。ヨーロッパ人では蒙古斑の発生は10パーセント以下とされるため、その医師にとっては珍しい現象だったのだろう。
しかし現在では、移民もありヨーロッパでも広く見られる。珍しいものではなくなり、医療サイトにも「肌の色が濃いめの赤ちゃんには出やすい」と書かれるようになったのだ。
人種に結びつけた名称だと誤解を生むということから、最近では slate grey nevi とかbirth markという言い方もあるらしい。
で、重要なのが発生のパーセンテージ。
ヨーロッパ人(いわゆる白人系)の発生率が低いだけで、他の地域の人たちにはかなり発生しているというのだ。
アジア人約80%
ネイティブアメリカン 80%~85%
ポリネシア人・ミクロネシア人 約90%
ラテンアメリカ 約46%
アフリカ系アメリカ人 90%以上
ということは、むしろ「生まれた時に青痣のないほうが少数派」と言える。
発生するメカニズムははっきりしていないのだが、どうも皮膚の色と関連しているという説があるようで、「皮膚の色素が完全に皮膚に移動せず、表皮より奥で留まっているものが黒ずんで見えている」という説が有力らしい。
https://www.sciencedirect.com/topics/medicine-and-dentistry/mongolian-spot
これはチンダル現象で説明されている。光がメラニン粒子に当たって拡散した際、波長の長い光線(赤、オレンジ、黄色)は皮膚の奥まで浸透するが、波長の短い青系だけは反射されて観測者の眼に届く。したがって皮膚が青や灰色のように見える、ということだそうだ。
皮膚の下に色素が沈殿している状態だと理解すれば、数ヶ月で薄れるのは皮膚が新陳代謝されて沈殿していた部分が解消されるから、と分かる。
また、白人系の赤ちゃんでの発生率が低いのは、実際には発生しているが確認できないだけ、つまり肌の色が薄い赤ちゃんだと実際には色素が沈殿していても色素自体の色が薄いので青くは見えないという可能性が高い。
情報を整理すると、蒙古斑は全人類の赤ちゃんで発生しうる表皮の色素エラーで、蒙古斑のある/ない は滞留している色素が多い・濃いために観測できるか、少ない・薄いために観測できないかの違いでしかない、となる。
発生メカニズムが仮説段階の今は未確定の要素も含むのだが、整理してみると、いま知られている情報だけでもおおむね筋のとおった解説が出来る現象であることが分かった。
少なくとも、蒙古斑は人類が「最近」獲得した特性なり遺伝的なエラーなりではなく、かなり古い時代から発生していたものだろうということが見えた。ちゃんと調べてはいないが、一部の類人猿にも蒙古斑に該当するアザは多分あるんじゃないかな。
これだけ全世界の赤ん坊で頻度も高く発生しているのなら、ヒトがサルから分岐する前から発生してた現象だと思うんですよね、これ。
かつて日本でも研究しようとした人はいたらしい(科研費DB情報)のだが、やり方がマズかったようでポシャっていた。というか、そもそもの手法からしてアカンなこれ、と思ってしまった。
まず、蒙古斑は、その名前に反してアジア人特有のものではない。
アジア人、特に日本人・韓国人・モンゴル人に多いのは事実のようだが、そのアジア地域に「だけ」存在する現象ではないのだ。
実はアフリカ人やインド人でも発生する。これは英語ソースを追っていくと出てくる。
例)
What to Know About Mongolian Blue Spots
https://www.webmd.com/parenting/baby/what-to-know-about-mongolian-blue-spots
https://cligen.org/english/mongolianspot.html
「蒙古斑」(Mongolian Blue Spots)という名称は、日本にやってきたドイツ人医師が日本人の赤ん坊を見て名付けた。ヨーロッパ人では蒙古斑の発生は10パーセント以下とされるため、その医師にとっては珍しい現象だったのだろう。
しかし現在では、移民もありヨーロッパでも広く見られる。珍しいものではなくなり、医療サイトにも「肌の色が濃いめの赤ちゃんには出やすい」と書かれるようになったのだ。
人種に結びつけた名称だと誤解を生むということから、最近では slate grey nevi とかbirth markという言い方もあるらしい。
で、重要なのが発生のパーセンテージ。
ヨーロッパ人(いわゆる白人系)の発生率が低いだけで、他の地域の人たちにはかなり発生しているというのだ。
アジア人約80%
ネイティブアメリカン 80%~85%
ポリネシア人・ミクロネシア人 約90%
ラテンアメリカ 約46%
アフリカ系アメリカ人 90%以上
ということは、むしろ「生まれた時に青痣のないほうが少数派」と言える。
発生するメカニズムははっきりしていないのだが、どうも皮膚の色と関連しているという説があるようで、「皮膚の色素が完全に皮膚に移動せず、表皮より奥で留まっているものが黒ずんで見えている」という説が有力らしい。
https://www.sciencedirect.com/topics/medicine-and-dentistry/mongolian-spot
これはチンダル現象で説明されている。光がメラニン粒子に当たって拡散した際、波長の長い光線(赤、オレンジ、黄色)は皮膚の奥まで浸透するが、波長の短い青系だけは反射されて観測者の眼に届く。したがって皮膚が青や灰色のように見える、ということだそうだ。
皮膚の下に色素が沈殿している状態だと理解すれば、数ヶ月で薄れるのは皮膚が新陳代謝されて沈殿していた部分が解消されるから、と分かる。
また、白人系の赤ちゃんでの発生率が低いのは、実際には発生しているが確認できないだけ、つまり肌の色が薄い赤ちゃんだと実際には色素が沈殿していても色素自体の色が薄いので青くは見えないという可能性が高い。
情報を整理すると、蒙古斑は全人類の赤ちゃんで発生しうる表皮の色素エラーで、蒙古斑のある/ない は滞留している色素が多い・濃いために観測できるか、少ない・薄いために観測できないかの違いでしかない、となる。
発生メカニズムが仮説段階の今は未確定の要素も含むのだが、整理してみると、いま知られている情報だけでもおおむね筋のとおった解説が出来る現象であることが分かった。
少なくとも、蒙古斑は人類が「最近」獲得した特性なり遺伝的なエラーなりではなく、かなり古い時代から発生していたものだろうということが見えた。ちゃんと調べてはいないが、一部の類人猿にも蒙古斑に該当するアザは多分あるんじゃないかな。
これだけ全世界の赤ん坊で頻度も高く発生しているのなら、ヒトがサルから分岐する前から発生してた現象だと思うんですよね、これ。