エジプトさん、ネフェルティティ奪還運動で盛り上がる。今回は訴訟準備もしているらしい
エジプトのSNSなどでそこそこ盛り上がってそうに見える「ネフェルティティ奪還運動」、署名は100万件を越えたとのこと。
15年前は政権打倒に使われたツールがいまは国威発揚にも使われる時代…なのだろうか。
https://english.ahram.org.eg/NewsContent/50/1207/566405/AlAhram-Weekly/Heritage/The-return-of-Nefertiti.aspx
ここに来ている人だと知らない人はあまりいないと思うが、ネフェルティティの像とは、アマルナ時代につくられた胸像で、古代エジプト美術の最高傑作の一つである。ネフェルティティはツタンカーメンの義理の母親、もしくは伯母、あるいは兄嫁にあたる人物。
アマルナで発見されたが、その後、ドイツへ持ち出され、現在はベルリンにある。
中の人も現地まで見に行ったことがあるが、目玉扱いで一つだけ二階の特別室にあるんですよね。写真撮影禁止で物々しい警備員が配置されてるわりに、スマホで隠し撮りしる人多くて治安悪めのイメージ(笑)
で、エジプトさんは、この胸像を取り戻そうと、ずーっと返還要求を出し続けているのだ。
今回は署名に加え、国際弁護士も準備しているという。これは持ち出しの経緯に違法性があったと主張して圧をかけるためなのだろう。まあそもそも持ち出されたのは100年以上前だし、国際法が死んでる今の世の中では法の力に頼っても勝算は薄いと思うのだが。
それよりも、エジプト大統領シーシ氏がネフェルティティを抱いている絵↓は、あまりにも「趣味が悪い」。

これ政府系メディアのアハラムが載せてるので、風刺とかじゃなくガチなのだと思うが、ドイツに攫われたお姫様を「救出」しているように見せかけているのがあからさますぎて下品。
人類の遺産、美術品を私有財産扱いしているようにも見えて不快でもある。せめて第二次世界大戦の混乱から無事守ってくれたことに礼は尽くせよ。現在金儲けのネタにされていることは別としても。
エジプト政府は「今回はマジだ、絶対取り戻すぞ!」と気炎を上げているが、この奪還運動が成功するかどうかは未知数だ。
私としては、いつかエジプトでネフェルティティが見られるようになる予感は全く無い。ていうか、そんなことより村が拡大して呑まれそうになってるアマルナの遺跡自体の保護をどうにかしろよ、と言いたい。
(アマルナ王宮は畑のど真ん中。発見された直後、観光客が来るようになるのが鬱陶しいからと近所の農民がぶち壊した経緯がある。床絵が大きく破損しているのはそのためである…)
******
このネフェルティティの胸像が有名すぎて、ほかのアマルナ時代の胸像の影が薄いのだが、実はそっちのほうが面白いものがたくさんある。
アマルナはリアル志向の時代なので、当時生きていたエジプト人の「顔」がたくさん残っているのだ。
ネフェルティティの胸像とともに発見された遺物、知られざる習作の「顔」たち
https://55096962.seesaa.net/article/495878114.html
それと、エジプトさんが出している遺物返還要求について。
ルーブルは最近ガタガタなので、デンデラの天宮図の返還を迫ったほうが早い気もするのだが。
文化財の「返還」要求と文化の公共性について
https://55096962.seesaa.net/article/492242149.html
15年前は政権打倒に使われたツールがいまは国威発揚にも使われる時代…なのだろうか。
https://english.ahram.org.eg/NewsContent/50/1207/566405/AlAhram-Weekly/Heritage/The-return-of-Nefertiti.aspx
ここに来ている人だと知らない人はあまりいないと思うが、ネフェルティティの像とは、アマルナ時代につくられた胸像で、古代エジプト美術の最高傑作の一つである。ネフェルティティはツタンカーメンの義理の母親、もしくは伯母、あるいは兄嫁にあたる人物。
アマルナで発見されたが、その後、ドイツへ持ち出され、現在はベルリンにある。
中の人も現地まで見に行ったことがあるが、目玉扱いで一つだけ二階の特別室にあるんですよね。写真撮影禁止で物々しい警備員が配置されてるわりに、スマホで隠し撮りしる人多くて治安悪めのイメージ(笑)
で、エジプトさんは、この胸像を取り戻そうと、ずーっと返還要求を出し続けているのだ。
今回は署名に加え、国際弁護士も準備しているという。これは持ち出しの経緯に違法性があったと主張して圧をかけるためなのだろう。まあそもそも持ち出されたのは100年以上前だし、国際法が死んでる今の世の中では法の力に頼っても勝算は薄いと思うのだが。
それよりも、エジプト大統領シーシ氏がネフェルティティを抱いている絵↓は、あまりにも「趣味が悪い」。
これ政府系メディアのアハラムが載せてるので、風刺とかじゃなくガチなのだと思うが、ドイツに攫われたお姫様を「救出」しているように見せかけているのがあからさますぎて下品。
人類の遺産、美術品を私有財産扱いしているようにも見えて不快でもある。せめて第二次世界大戦の混乱から無事守ってくれたことに礼は尽くせよ。現在金儲けのネタにされていることは別としても。
エジプト政府は「今回はマジだ、絶対取り戻すぞ!」と気炎を上げているが、この奪還運動が成功するかどうかは未知数だ。
私としては、いつかエジプトでネフェルティティが見られるようになる予感は全く無い。ていうか、そんなことより村が拡大して呑まれそうになってるアマルナの遺跡自体の保護をどうにかしろよ、と言いたい。
(アマルナ王宮は畑のど真ん中。発見された直後、観光客が来るようになるのが鬱陶しいからと近所の農民がぶち壊した経緯がある。床絵が大きく破損しているのはそのためである…)
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このネフェルティティの胸像が有名すぎて、ほかのアマルナ時代の胸像の影が薄いのだが、実はそっちのほうが面白いものがたくさんある。
アマルナはリアル志向の時代なので、当時生きていたエジプト人の「顔」がたくさん残っているのだ。
ネフェルティティの胸像とともに発見された遺物、知られざる習作の「顔」たち
https://55096962.seesaa.net/article/495878114.html
それと、エジプトさんが出している遺物返還要求について。
ルーブルは最近ガタガタなので、デンデラの天宮図の返還を迫ったほうが早い気もするのだが。
文化財の「返還」要求と文化の公共性について
https://55096962.seesaa.net/article/492242149.html