エジプトのミイラから「イーリアス」の断片が見つかった件…エジプトではよくあることすぎてスルーしてた

山から降りてきたら、エジプトのミイラから「イーリアス」の断片が見つかった件を知ってるかと言われなんのこっちゃと聞いてみれば、オクシリンコスで見つかったミイラの話だった。先月末くらいに記事は見たけどスルーしてた…。

ミイラ包みの中に、守護の呪文などを書いたパピルスといっしょに文学作品を書いたパピルスも巻き込まれていたというのだ。
時代が4-5世紀、ローマ支配時代、場所がギリシャ人入植地の一つオクシリンコス(Oxyrhynchus)、現代都市でいうアル・バフナサなので、特に不思議ではない。被葬者はギリシャ系か、ギリシャ語に通じた知識階層だと思う。このくらいの時代になると「死者の書」は簡略化され、以前のように長い呪文書を墓に入れることはほぼ無くなっている。
代わりに「民間敵なおまじない」の呪文書や、移民の場合はルーツに関わる文書を持って墓に入ることも多かったので、そうした風習の一種だと思う。

Egyptian mummy unearthed with literary text on abdomen in first ever find
https://edition.cnn.com/2026/04/30/science/egyptian-mummy-iliad-scli-intl

Egyptian mummy has part of the 'Iliad' in its abdomen, archaeologists discover
https://www.livescience.com/archaeology/ancient-egyptians/egyptian-mummy-has-part-of-the-iliad-in-its-abdomen-archaeologists-discover

↓これが見つかったイーリアスらしい。マジ断片。
第ニ巻の船荷目録に関する部分だというが、よく判別出来たなと思う

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↓オクシリンコスの場所はここ、現代だとミニヤ県

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で、エジプトから、こうした「他に残っていない文書」が出土するのは、時々ある。
たとえば、エトルリア文字を使った最長の文章は、エジプトミイラに書かれていたものだ。

現存するエトルリア語の最長テキストがエジプトミイラだった件
https://55096962.seesaa.net/article/201906article_15.html

エトルリア人はローマに吸収されて言語消えてしまうのだが、消滅以前に書かれた文章はほぼ残っていない。本国イタリアでは、墓に書かれた短い碑文や人物名しか残っていないのに、エジプトでは230行分ものテキストが残されていた。今回のケースに近いのはこれかと思う。

また有名どころでは「ユダの福音書」がある。
これは異端として歴史から消されてしまった福音書なのだが、エジプト人はきっちり保管しており、現在では翻訳本も出ている。

他にはグノーシス主義に関するテキスト諸々。これも他の地域では消滅してしまったものがエジプトには残っていて、内容を知ることが出来る。


というわけでまあ、エジプトから他には現存しないテキストが出てきても、「エジプトだしな」という感じなのだ。多分ほんとはすごいことなので、この感覚に慣れて流してはいけなかったのだろう…。でもまあエジプトだしな…。多分まだ色々眠ってると思うよ…。