古代世界のワインとビール:ワインはなぜ「高級」とされたのか→その価値観は「ぶどうが自生しない地域で生まれた」可能性
こないだ古代のビール作りについておさらいしていた時に、ふと思った疑問。「なぜ古代世界ではワインがビールより高級扱いされたのか」。
作る手間は、圧倒的にビールのほうが上。めちゃくちゃ手間がかかっている。
ワインの原料となるぶどうやほかの果実はもともと糖度が高いので、酵母を増やすのにそれほど苦労せず、ただ果実を潰してジュースにするだけで良いのだが、ビールの場合は原料となる穀物の糖度がそれほど高くないため、最初に無理やり糖度にブーストをかける作業が必要となる。
その作業が、麦をいったん麦芽にするとか、パンにしたもの入れるとか、ある程度発酵が進んだところに材料を追加して行う追発酵などだ。
ただ潰した果汁を寝かせておくだけでも出来てしまうワインに比べると手間も技術も要求される。
にも関わらず、高級品として神に捧げられ、王や貴族が飲むものとされたのはワインのほうだった。
これは何でだろうというのをふと疑問に思ったのだが、考えているうちになんとなく分かった。
・ワインの起源地はぶどうの自生する地方(コーカサスという説あり)
・ワインがビールより高級とされたのは、ぶどうが自生しないエジプト・メソポタミア
・エジプト・メソポタミアはは早くから灌漑農法を導入し、穀物は大量に取れた
→「製造」に手間はかかるが余ってる穀物で作れるビールより、「原料の栽培」に手間のかかるワインのほうが重んじられたのでは…?
というかビール作りの技術を開発したのもエジプト・メソポタミアが世界初なわけだが、古代のビール作りには、大量に取れるナツメヤシのワインで糖度を上げるブーストをかける手法が使われていたとも考えられている。
あくまで想像だが、もしかしたら、「ほんとはワインが飲みたいけど材料足りないから穀物で何とか容量増やせないか?」とか試しているうちにビールづくりの手法が誕生したのかもしれない。ビールが、最初からワインの代替品として誕生した飲み物だったのなら、ワインより格下扱いでも当然なのだ。
手間暇はかかるが原料が手に入やすく大量生産向きだったビールが庶民の飲み物とされたのは、エジプト・メソポタミアの地理を考えれば妥当。
それと、古代世界のビールは現代のように透明な液体ではなく、発酵を促す課程で入った麦のカケラやどろどろになったパンくず、酵母のカスなどいろんな「ゴミ」が混入した、ドロドロの液体だったと考えられている。このゴミを避けるために、ビールを使う時にストロー状のものを使っていた図も残されている。
かたやワインのほうは、潰した果肉や種をザルなどで濾せば、そこそこ透明な液体が簡単に作れるわけで、喉越しとか口当たりの面でもワインのほうが高級感はあったのではないだろうか。
ぶどうの自生する、ぶどう栽培が手間ではない地域の記録は、エジプト・メソポタミアからかなり遅れてしか登場しないため、同時代で比較することは出来ないが、少なくともギリシャではエジプト・メソポタミアほど高級扱いではないと感じる。庶民もけっこう飲んでるからだ。
ギリシャ・ローマで高級扱いされたワインは、ワインの中でも一部だけで、「xx産のワインは高級品」のような扱いなので、ワインそのものが高級という価値観ではなく、そもそもビールは論外の扱いで、「ワインあるのに何でビールなんてもの飲むの(笑)」くらい。
手間がかかるわりに、あまり報わてない酒種なんだよなあ…と思うのだ。
まあ古代世界に生きてたら、たぶん私もワインのほう飲みたいと思うんですけど。さすがに…麦カスだらけのドロッドロのちょっと酸っぱい液体は…飲みたくない…w
#エチオピアに行った時に地酒で似たようなものを試飲したことがあるが、一口でギブった
作る手間は、圧倒的にビールのほうが上。めちゃくちゃ手間がかかっている。
ワインの原料となるぶどうやほかの果実はもともと糖度が高いので、酵母を増やすのにそれほど苦労せず、ただ果実を潰してジュースにするだけで良いのだが、ビールの場合は原料となる穀物の糖度がそれほど高くないため、最初に無理やり糖度にブーストをかける作業が必要となる。
その作業が、麦をいったん麦芽にするとか、パンにしたもの入れるとか、ある程度発酵が進んだところに材料を追加して行う追発酵などだ。
ただ潰した果汁を寝かせておくだけでも出来てしまうワインに比べると手間も技術も要求される。
にも関わらず、高級品として神に捧げられ、王や貴族が飲むものとされたのはワインのほうだった。
これは何でだろうというのをふと疑問に思ったのだが、考えているうちになんとなく分かった。
・ワインの起源地はぶどうの自生する地方(コーカサスという説あり)
・ワインがビールより高級とされたのは、ぶどうが自生しないエジプト・メソポタミア
・エジプト・メソポタミアはは早くから灌漑農法を導入し、穀物は大量に取れた
→「製造」に手間はかかるが余ってる穀物で作れるビールより、「原料の栽培」に手間のかかるワインのほうが重んじられたのでは…?
というかビール作りの技術を開発したのもエジプト・メソポタミアが世界初なわけだが、古代のビール作りには、大量に取れるナツメヤシのワインで糖度を上げるブーストをかける手法が使われていたとも考えられている。
あくまで想像だが、もしかしたら、「ほんとはワインが飲みたいけど材料足りないから穀物で何とか容量増やせないか?」とか試しているうちにビールづくりの手法が誕生したのかもしれない。ビールが、最初からワインの代替品として誕生した飲み物だったのなら、ワインより格下扱いでも当然なのだ。
手間暇はかかるが原料が手に入やすく大量生産向きだったビールが庶民の飲み物とされたのは、エジプト・メソポタミアの地理を考えれば妥当。
それと、古代世界のビールは現代のように透明な液体ではなく、発酵を促す課程で入った麦のカケラやどろどろになったパンくず、酵母のカスなどいろんな「ゴミ」が混入した、ドロドロの液体だったと考えられている。このゴミを避けるために、ビールを使う時にストロー状のものを使っていた図も残されている。
かたやワインのほうは、潰した果肉や種をザルなどで濾せば、そこそこ透明な液体が簡単に作れるわけで、喉越しとか口当たりの面でもワインのほうが高級感はあったのではないだろうか。
ぶどうの自生する、ぶどう栽培が手間ではない地域の記録は、エジプト・メソポタミアからかなり遅れてしか登場しないため、同時代で比較することは出来ないが、少なくともギリシャではエジプト・メソポタミアほど高級扱いではないと感じる。庶民もけっこう飲んでるからだ。
ギリシャ・ローマで高級扱いされたワインは、ワインの中でも一部だけで、「xx産のワインは高級品」のような扱いなので、ワインそのものが高級という価値観ではなく、そもそもビールは論外の扱いで、「ワインあるのに何でビールなんてもの飲むの(笑)」くらい。
手間がかかるわりに、あまり報わてない酒種なんだよなあ…と思うのだ。
まあ古代世界に生きてたら、たぶん私もワインのほう飲みたいと思うんですけど。さすがに…麦カスだらけのドロッドロのちょっと酸っぱい液体は…飲みたくない…w
#エチオピアに行った時に地酒で似たようなものを試飲したことがあるが、一口でギブった