「死海」が消滅しかかっている。水汲み上げすぎてるんだから当然そうなる

死海の水位が下がりまくって、もはや消滅が時間の問題みたいになっているというニュースが流れていた。
いつかそうなるだろうな、とは思っていたのだが、予想していたより早かった。

縮小止まらず死にゆく「死海」、救う手立ても定まらず
https://www.cnn.co.jp/world/35248231.html

記事では「人間の活動と気候変動の影響を受けて」と書かれているが、人間の活動部分がデカいのである。流れ込む水より蒸発する水が多いから塩湖が出来たのに、その流れ込む水の部分を汲み上げまくっているので、バランスが崩れて湖が縮小に向かうのは当然と言える。

また、グーグルアースとかGoogleマップとかで見れば南半分は塩田になっているのが分かると思う。ここで塩やマグネシウムを採取、塩化ビニルの工場なども近くに作られている。1970年代に湖が南北に分かれたと書かれているが、皆が死海だと思って観光しているのは北半分だけで、南半分はとっくの昔に死んでいた。
そして、その時点から、既に水位低下の爆弾カウントダウンは始まっていた。

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現在影響を受けているのが主にイスラエル側だというのも明らかだ。

実は、数年前の死海部分の衛星写真をたまたま保存してある。
死海スパがクレオパトラを宣伝に使っていたので、「史実としてクレオパトラが死海を訪れたことはあるのか」を検証した時に書いた、以下の記事の下の方。

クレオパトラは死海にスパを作ったか。訪れた、までは史実のようだが現実は…。
https://55096962.seesaa.net/article/495911800.html

この衛星画像と今の衛星画像を見比べてほしいのだが、水位が低下して陸地が広がっているのは主にイスラエル側。
ヨルダン川はもともと死海に面したところが崖地形になっていて水が深いので、ビーチには向かないが、水が減っても影響を受けにくい。ビーチで売り出してるイスラエル側の影響が大きい。エン・ゲディもイスラエルの街だ。

マップを拡大してみると、ここ何年かで急激に水位が下がってきた履歴が、塩の痕として岸辺に刻まれている。
ある意味で面白い記録ではあるが、同時にゾッとする光景でもある。

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水位の低下を止めるには、流れ込む川の採水を止め、周辺で水を使っている経済活動の全てを止めなければならない。これは不可能だろう。
つまり死海は、これからも縮小しつづけ、アラル海と同じ運命をたどると思われる。

10年後、20年後、ここにはどんな風景が広がっているのだろう。
死海の観光業で食ってる町や村は暮らしが成り立たなくなる可能性はある。
干上がったかつての海底に船が点々と放置されたアラル海のように、かつてビーチだった場所に錆びたパラソルと寝椅子が放置されている風景が出現する日も、そう遠くはないのかもしれない。