「古代エジプトでは美人は死姦されないよう腐らせてからミイラ職人に渡す」←これはヘロドトスなんで、話半分でいいです
前に一度書いた気がしていたのだが、探したら見つからんかったので改めて書いておく。
「古代エジプトでは、美人が死んだらミイラ職人が死姦しないよう、腐らせてからミイラ職人に渡す」という話は昔から色んな本やマンガでネタにされがちなのだが、古代エジプトで一般的な事実ではなく、そのようなルールがあったとは認められていない。
出典元がヘロドトスなのである。そう、あのヘロドトス。
エジプトの旅行して色んな噂話や伝説を収集したのはいいが、現地人が面白おかしく語っただろうことや、事実とは異なることも多数入り混じって書かれている、あのヘロドトスの「歴史」である。
載っているのは巻の2、89。ここ。
「そういうことがあったらしいよ~」と噂話として書いているのだ。

しかし、これを裏付ける証拠はエジプト側には何もない。
「死姦されないためにわざと腐らせてからミイラ職人に渡す」が広く行われる事実であったなら、若い女性や美人のミイラほど腐敗した状態からミイラにされている傾向がなければならないが、そのような事実は認められない。
なのでエジプト考古学者は、この部分をガセと見做しているし、通常、エジプト本に書かれることはあまり無い。言及されるとしても、「ヘロドトスはこう書いてるけど実際は違う」という否定的な論調が一般的だ。
もし美人の遺体においたするミイラ職人がいたとしても、それはヘロドトスの生きていた紀元前5世紀、つまり古代エジプトも終焉に近い末期王朝以降の話であり、庶民の遺体が安くミイラ化されるようになった時代のことで、二束三文でミイラ化を請け負うようなミイラ職人が現れてからのことと考えるのが妥当だ。
そもそもミイラ化は高価な処置であり、より古い時代には王や貴族のみしかミイラにされていなかった。
それが時代が進むにつれ、安上がりな手法が広まって庶民も簡易的にミイラにされるようになっていく。ヘロドトスの生きた時代は、その時代に当たる。
王や貴族のミイラは伝統的な手のこんだ方法でプロの職人にミイラにされる一方で、庶民はそのへんの職人にミイラにしてもらっていたので、そのへんの大衆向けミイラ化サービスを請け負う職人に変なのが混じってた可能性はある。
このネタを創作物に使う時は、これらの前提を理解した上で出さないと、単なる「聞きかじり・うろ覚え」案件になってしまうのでご注意ください。
「古代エジプトでは、美人が死んだらミイラ職人が死姦しないよう、腐らせてからミイラ職人に渡す」という話は昔から色んな本やマンガでネタにされがちなのだが、古代エジプトで一般的な事実ではなく、そのようなルールがあったとは認められていない。
出典元がヘロドトスなのである。そう、あのヘロドトス。
エジプトの旅行して色んな噂話や伝説を収集したのはいいが、現地人が面白おかしく語っただろうことや、事実とは異なることも多数入り混じって書かれている、あのヘロドトスの「歴史」である。
載っているのは巻の2、89。ここ。
「そういうことがあったらしいよ~」と噂話として書いているのだ。
しかし、これを裏付ける証拠はエジプト側には何もない。
「死姦されないためにわざと腐らせてからミイラ職人に渡す」が広く行われる事実であったなら、若い女性や美人のミイラほど腐敗した状態からミイラにされている傾向がなければならないが、そのような事実は認められない。
なのでエジプト考古学者は、この部分をガセと見做しているし、通常、エジプト本に書かれることはあまり無い。言及されるとしても、「ヘロドトスはこう書いてるけど実際は違う」という否定的な論調が一般的だ。
もし美人の遺体においたするミイラ職人がいたとしても、それはヘロドトスの生きていた紀元前5世紀、つまり古代エジプトも終焉に近い末期王朝以降の話であり、庶民の遺体が安くミイラ化されるようになった時代のことで、二束三文でミイラ化を請け負うようなミイラ職人が現れてからのことと考えるのが妥当だ。
そもそもミイラ化は高価な処置であり、より古い時代には王や貴族のみしかミイラにされていなかった。
それが時代が進むにつれ、安上がりな手法が広まって庶民も簡易的にミイラにされるようになっていく。ヘロドトスの生きた時代は、その時代に当たる。
王や貴族のミイラは伝統的な手のこんだ方法でプロの職人にミイラにされる一方で、庶民はそのへんの職人にミイラにしてもらっていたので、そのへんの大衆向けミイラ化サービスを請け負う職人に変なのが混じってた可能性はある。
このネタを創作物に使う時は、これらの前提を理解した上で出さないと、単なる「聞きかじり・うろ覚え」案件になってしまうのでご注意ください。