ヒッタイト人のサンダルはエジプト人のサンダルと材料違う。靴の素材についての覚書き
夏用サンダル買いたいな~と思って通販サイト見てた時に、ふと思いついて調べてみたヒッタイト人の履物の話。
古代エジプト人のサンダルは、各時代の実物が残っているうえによく研究されているので、検索すればいくらでも資料は出てくる。庶民はヤシの葉、パピルスなどを編んだサンダルを使い、王や貴族の埋葬用のサンダルには貴金属で作られたものもある。革製のサンダルも少し見つかっており、特に末期王朝以降だと外国人も増えるためかサンダルではなく「靴」と呼べるものも多く見つかる。
だがヒッタイト&アナトリアでは履物の実物はおそらく見つかっていない。ぜんぜん出てこないからだ。
ただ、素材などに言及している資料はいくつか見つかった。
‘Hattian’ Footwear with Upturned Toes in Bronze Age Iconography of the South Caucasus
※直接リンク張れなかったのでタイトルのみ
The development of sandals in different geographies
https://medcraveonline.com/JTEFT/JTEFT-11-00402.pdf
まず素材はおそらく牛やヤギの皮だろう、という。靴を履く、という表現に「縛る」という言葉が使われていることから、皮ひもで結んで足に固定する形式だったと考えられているそうだ。放牧をしていたならこれは納得の結果。皮が固いため素足で履かず、羊毛を使った厚めの靴下を着用していた可能性があるとのことだ。
アナトリアは5月くらいまで雪が残ることもあるくらい寒いので、寒さ対策としても靴下を使っていたかもしれない。
アナトリアは木材が少ないためか木靴があった証拠はないらしい。
また、↓の図で真ん中の人だけ靴の先端がちょっと立ち上がって見えると思うが、これは固有名詞として KUŠE.SIR ḫa-at-ti-liš と書かれているもので、「ヒッタイト式の靴」と呼ばれるくらい、限られた身分だけに許された履物なのだという。


この先っぽ尖った靴は、ハットゥシャ周辺のレリーフでもおなじみのもの。基本は神、あるいは王が身に着けている。
ヒッタイトの神・えらい人と言えば、とんがりハットととんがりシューズなんですよね。そんで多分、えらいほど、とんがり具合が上がる。

↓この図だと、とんがり部分はただ尖らせているというよりは、わっかをくっつけているようにも見える。

この「えらい人の履物」=尖った靴は、ヒッタイトが帝国になる前の時代から伝統として受け継がれていた可能性があるらしく、起源は不明だが、ヒッタイト滅亡後も周辺諸国に残っていたという。南コーカサスの事例が典型的だが、おそらくイラン高原までは伝わっていただろうという。

いかんせん実物が残っていないので作り方などは不明なのだが、図像としてはたくさん残っているので、ヒッタイト文化を判別する一つの目安にしていい装飾品かなと思うのだ。
古代エジプト人のサンダルは、各時代の実物が残っているうえによく研究されているので、検索すればいくらでも資料は出てくる。庶民はヤシの葉、パピルスなどを編んだサンダルを使い、王や貴族の埋葬用のサンダルには貴金属で作られたものもある。革製のサンダルも少し見つかっており、特に末期王朝以降だと外国人も増えるためかサンダルではなく「靴」と呼べるものも多く見つかる。
だがヒッタイト&アナトリアでは履物の実物はおそらく見つかっていない。ぜんぜん出てこないからだ。
ただ、素材などに言及している資料はいくつか見つかった。
‘Hattian’ Footwear with Upturned Toes in Bronze Age Iconography of the South Caucasus
※直接リンク張れなかったのでタイトルのみ
The development of sandals in different geographies
https://medcraveonline.com/JTEFT/JTEFT-11-00402.pdf
まず素材はおそらく牛やヤギの皮だろう、という。靴を履く、という表現に「縛る」という言葉が使われていることから、皮ひもで結んで足に固定する形式だったと考えられているそうだ。放牧をしていたならこれは納得の結果。皮が固いため素足で履かず、羊毛を使った厚めの靴下を着用していた可能性があるとのことだ。
アナトリアは5月くらいまで雪が残ることもあるくらい寒いので、寒さ対策としても靴下を使っていたかもしれない。
アナトリアは木材が少ないためか木靴があった証拠はないらしい。
また、↓の図で真ん中の人だけ靴の先端がちょっと立ち上がって見えると思うが、これは固有名詞として KUŠE.SIR ḫa-at-ti-liš と書かれているもので、「ヒッタイト式の靴」と呼ばれるくらい、限られた身分だけに許された履物なのだという。
この先っぽ尖った靴は、ハットゥシャ周辺のレリーフでもおなじみのもの。基本は神、あるいは王が身に着けている。
ヒッタイトの神・えらい人と言えば、とんがりハットととんがりシューズなんですよね。そんで多分、えらいほど、とんがり具合が上がる。
↓この図だと、とんがり部分はただ尖らせているというよりは、わっかをくっつけているようにも見える。
この「えらい人の履物」=尖った靴は、ヒッタイトが帝国になる前の時代から伝統として受け継がれていた可能性があるらしく、起源は不明だが、ヒッタイト滅亡後も周辺諸国に残っていたという。南コーカサスの事例が典型的だが、おそらくイラン高原までは伝わっていただろうという。
いかんせん実物が残っていないので作り方などは不明なのだが、図像としてはたくさん残っているので、ヒッタイト文化を判別する一つの目安にしていい装飾品かなと思うのだ。