古代エジプトの「最古のカレンダー」はヤシの葉脈。使い方などを軽く調べてみた

古代エジプトにおける、最古の「カレンダー」として知られるのはナツメヤシの葉脈である。
数学や計測を司る、書記の女神であるセシャトが手にしている道具としても知られている。道具としての名前はレンペト、「一年」の「年」を意味する言葉だ。

下の方にカエルがいるのは、カエル=たくさん卵を生む=めっちゃ多い数、という意味だったからで、その下にある輪っかは永遠を意味する「シェン」というヒエログリフである。
セシャト女神は王の治世を数える女神でもあるため、日本で言うところの「千代に八千代に」の意味でカエルと輪っかがくっついているのである。

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セシャト女神の手に持ってる曲がった細長い棒みたいなものはヤシの葉っぱの芯の部分なのだが、ヤシの葉っぱを思い浮かべてほしい…ぱさぱさした葉っぱを取り払った、真ん中の硬いところが、この棒みたいな形になっているはずだ。

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ヤシの木は柱の意匠としても人気だったが、葉っぱ部分に一筋、線が入っているのが分かると思う。この線になってる部分が葉っぱの芯。セシャトが手にしている棒の先端がちょっと曲がっているのは、ヤシの葉っぱをデザインした時の形と同じなのだ。

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と、いうところまではエジプト神話の本などに普通に載っているのだが、そもそもなんでヤシの葉っぱなん? というところと、これでどうやって一年数えるん? というのがフト気になったので、ちょっと調べに行ってきた。


結論から言うと、なんでヤシの葉っぱなのかは「わからん」。
というか古王国時代から既にこの図像が登場すること、何の説明もなく「レンペトを刻む」という言い回しが書かれていることから、かなり古い時代から使われていた、原始的なカレンダーの一種だったことが推測すれる。また、「刻む」という単語になっていることから、棒みたいな硬い部分に刻み目をつけて日数を数えていくスタイルだったらしいことが分かる。

セシャト女神が右手に持っているものが、まさにその「刻む」ための道具で、これは動物の骨とされている。つまり動物の骨を削った簡易ナイフでヤシの葉っぱに刻み目つけて日数を数えていっていたのだ。そして「レンペト」という名前からして、おそらく一年に一本の葉っぱの芯を使い、芯の数で何年経ったか数えていたのではないだろうか。

使い方を具体的に考えてみると、メソポタミアで文字の発明以前に使われていた「ブッラ」という粘土駒の仕組みに何となく似ていることが分かる。
古代エジプト人が日数を数えはじめた切っ掛けは、次のナイルの増水がいつ始まるかを知るためだったとも言われる。
古代メソポタミアが家畜の数を数えるためにブッラを使うことから文字を生み出したように、古代エジプトでは日数を数えるためにレンペトを
使い、そこから文字の概念にたどり着いたのかもしれない。

だとすれば、セシャト女神の名前自体が「書く」ことを意味しているのも、「書記の守護神」とされた理由にも、納得がいくのではないだろうか。