人類はいつから履物を履くようになったのか。足の骨の形状から見る研究について

雨続きなので家で出来ることするかなーと適当に集めてきた本を読んでいた時に、ふと見つけて「ん?」って思った研究。
「人類はいつから履物を履くようになったのか」「いつ靴を発明したのか」について、「足の骨の形状」から4万年くらい前ではないかとしている説だ。
これは、「履物で足を保護すれば足にかかる負担が減るため特定部位の骨が華奢になっていくはず」という推測から。

なるほど…そういう見方もある…?

人間は4万年前から靴を履いていたことが判明
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/121/

タイトルは「判明」と断定形だが、実際は「可能性がある」くらいの話だと思う。何しろ靴の実物が出ていないので。
ただ、可能性としては有り得るなと思った。

"トリンカウス氏が以前に行った研究では、靴を履いていた人々と裸足で暮らしていた人々を比べると、つま先の中央部にある骨のサイズと強度に差異が認められた。つま先の中央部にかかる力は歩行時に履物を身に付けると軽減されるので、靴を履き続けていると骨の構造は弱くなる。"


これに関連する研究は、探してみるといくつか見つかった。

Walking, running and the evolution of short toes in humans
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19218523/

Do Shoes Alter the Form and Function of Your Feet?
https://sites.nd.edu/biomechanics-in-the-wild/2022/04/30/do-shoes-alter-the-form-and-function-of-your-feet/

2つ目のリンク先に載ってる写真が分かりやすいかなと思う。
まず基本事項として、人間が裸足で行動する場合には、足の裏に均等に重量がかかるよう指を開いて歩く。そうしないと足に傷がついてしまうし痛いからだ。
しかし靴を履くと、靴の裏のクッションが重量を分散させてくれるので、靴に沿って指をやや折りたたむようにしてしまい、重量が真ん中あたりに集中する。

↓この3つは左から、普段靴を履かない人の素足で立った場合、その人が靴を履いた場合、普段から靴を履いている人、の三種類で、体重のよの多くかかっている部分を濃い色で示したもの。足に対する体重のかけ方がかなり違う事がわかる。

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↓これは左が素足で暮らしている人の典型的な足の形。右の図は、Bが素足で暮らしていた10代の元の足の形で、Aはその人が靴を履いて6週間経った状態。たった6週間で指の開き方が変わり、とくに小指部分は折りたたまれて小さくなっているのが分かる。

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これは言われてみればなるほどというか、サルの足とかも指はかっぴらいてるもんなあ…。という感じ。素足で歩くからには指を開いて、足の裏に均等に重量がかかるようバランスよく歩かないといけないわけだ。ていうかデコボコの多い山道歩いてる時の登山者も、バランス取るために無意識に足の指開いちゃってるんだが、こういう理屈かー。

本来の人間の足は、指を開くほうが歩きやすい本来の形態で、いわゆる「靴」の形状に指をあわせてしまうと、足が変形しちゃうんだねえ。


というわけなので、足の指の形状や骨の状態は、普段から靴を履く生活をしてると確かに変化しそうだな、ということが分かった。
掃いてたのが靴なのか、足袋みたいなやつなのか、サンダルなのかは不明だが、足の骨の状態見れば靴を履き始めた時代はそれなりの精度で出せそうな気がする。まあ問題は、最初のナショジオのドキュメントにあるとおり、「足先の骨は出てくることが少ない」ってところなんですけどね…。
骨自体も小さいしね…。