"その他"の記事一覧

トンガ噴火で気候変動? その理由は火山性ガスではなくまさかの「水蒸気」

今年1月に起きたトンガの大噴火。 火山噴火は大量の火山性ガスを噴出するものだし、今回は成層圏まで到達するような大噴火だったので、寒冷化など気候変動に結びつく可能性はあるのでは…。と思っていた。 その研究で興味深い論文が出ていた。 今回の噴火は火山性ガスとしてはあまり出ていない。(おそらく海水に吸収されて放出されなかった) た…

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2022年夏、北半球の渇水まとめ。いろんな遺物が出てきましたよね

今年の夏は世界各地で渇水が発生、各地で「水没していた遺跡が出てきた」「川底の恐竜の足跡が出てきた」「川の中にあった昔の碑文や仏像が出てきた」のようなニュースがたくさん流れていた。 だが、結局どこが渇水だったのかのニュースを探していくと、なかなか面白い結果になっていた。 ほとんどの渇水地域は、普段より雨が降らなかった地域と、降った…

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エジプトさん、環境NGO団体の活動を締め付ける →実は今まで色々あったからです

こんな記事が流れてたんだけど、あーこれ書いた人は今までの経緯知らんのやなあ…ってちょっと思ったので代わりに書いておく。 エジプト、環境団体の活動困難に 政府が締め付け―国際人権団体 https://www.jiji.com/jc/article?k=2022091300636&g=int まずエジプトさんが厳しく扱…

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スパコン的な敵は排熱口を塞げば倒せる。リアルで考える近未来SF

最近はAIに絵を描かせるのが流行ったり、スパコンで演算処理された災害予測が日常生活でも触れられるようになってきたりと、何かとコンピュータの高性能化が取り沙汰されるようになってきている。 もっとSFや現代が部隊のファンタジー作品では、だいぶ前から「人間を越える知能を持つ人工知能」という存在が活躍していた。指示を出していたボスの正体がデカ…

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荒ぶるナイル川、スーダンは今年も洪水被害に

ナイルの増水は、毎年雨季から秋にかけて発生する現象だ。古代エジプトのイメージから「ナイルの恵み」と思われがちだが、それは自然を利用する側に灌漑などの準備ができていて、人間の予測範囲内で水位が上昇するから言えることであって、想定外の水位は深刻な被害をもたらす災いとなる。 ここのところ、ほぼ毎年のように異常な水位の上昇が発生しているスーダ…

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現代エジプトの地下水資源と、水争奪戦の行方とか

エジプトは国土の90%以上が砂漠で、ほぼナイル川沿いにしか人が住んでいない国だ。なにしろ水がないので人は住めない。 川沿い以外で水があるのは西方砂漠のオアシスくらい、――なのだが、実はエジプトの地下には巨大な帯水層が眠っている。 ヌビア砂岩帯水層(Nubian Sandstone Aquifer System)と呼ばれる、約3万…

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陸の氷、全部抜く。およそ40万年前、グリーンランドの氷床が全部溶けていた

グリーンランドが本当に「グリーン」に覆われていた時代があった、という研究。 過去100万年の間に2回は氷がほとんど溶けており、少なくとも1回、おそらく40万年ほど前には、氷が全くない時代があったはずだ、という。 この研究は、1966年にアメリカ陸軍の工兵隊がボーリングで回収していた氷床の下に眠るサンプルが、最近になってデンマーク…

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バッタの嗅覚がガン発見に役立つ…? サイボーグ・バッタは人類の未来を変えるか

科学系のニュースを適当にザッピングしていたら見つけたこれ。「バッタの嗅覚でガン細胞が発見できるかもしれない」という話に、ん…? となった。一瞬フェイクニュースかと疑う内容だが、ガチである。 Locusts Can Smell Cancer, And It Could Give Us a Brilliant New Way to S…

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ウニの美味しさを理解(わか)らせたい。カリフォルニア海岸にウニ大量発生→アメリカ人食べられない

アメリカ西海岸でウニが増えすぎて、ケルプ(大型コンブ)の森が食い尽くされ海底が焼け野原のようになってしまうという被害が出ているらしい。 ウニを食べてたラッコを乱獲したり、海が富栄養価したり、温暖化でウニにとって良い気候になったりと条件がいくつか重なったせいだそうで、駆除が追いつかないので食べてどうにか出来ないかと試みているのだが、そも…

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ノルウェーのネットオークションで購入されたアクセサリー、ヴァイキング時代の遺物が紛れていたと判明する

ネットオークションのガレージセールみたいなとこで、まとめて古いアクセサリー類を購入したら、その中にヴァイキング時代の本物の金の指輪が紛れていた、という嘘のような本当の話。これは気づいた購入者がエライな…という感じ。 Gold Viking ring unexpectedly found in stash of 'cheap jew…

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エジプト、発電大国へ。何といっても太陽が…輝いてるから…

エジプトはかつて、ナイル川に作った巨大なダムらか得られる水力発電にかなり依存していた。 国内で産出した石油を使った火力発電を足しても需要をまかない切れず、停電が頻発していた時代もあった。しかし、もはやそれは過去のものになろうとしている。 エジプトからスーダンへ売電開始、太陽光・風力発電が増加 https://www.jetro…

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「投票」は果たして本当に民主主義の基本なのか。現代における意味合いの変化について

選挙があるたびに報道されるのが、投票率である。 かつては70%くらいだったものが、近年はだいたい50%程度で推移している。高齢者ほど投票率が高い、という統計も出ているが、投票を自然な義務と感じている世代がそこまでなのだろう。今の40代以下が、60歳以上になった時に投票場に通っているかというと、ちょっと怪しい。 つまり今後も上がる…

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サウジアラビアで2年ぶりの「ハッジ」開催、全世界からイスラム教徒が詰めかけ大混雑に。

コロナ禍も薄れ、日本でも最近では観光産業などが復活の兆しを見せ始めている。 そんな中、世界最大級の「祭典」、イスラム教徒にとって一生に一度の旅行である大巡礼(ハッジ)が、今年はニ年ぶりに開催されている。 どんなことやるの? というのは以下を参照。 ハッジ2022ガイド:期間中に巡礼者が行うこと https://www.a…

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生命の冒涜か、新たな可能性か。「三倍体」海産物の台頭

デパ地下の海産物売り場に三倍体牡蠣が並んでいて「ん?」となった。少し前まで実験段階だったはずなのだが、いつのまにか広く流通するまでに実用化されていたらしい。 【研究報告】「交配×三倍体」で作られる新しい牡蠣品種。「収益改善×環境配慮」を実現するこれからの養殖業を支援 https://prtimes.jp/main/html/rd…

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日本のバッタ研究者たちの本気。「バッタの大発生の謎と生態」

いい本が出てるんじゃーん! ということで早速読んでみた。 コロナ禍が始まった頃に話題になっていた、サバクトビバッタ大発生に関する本である。ついでに、日本で大発生を引き起こすトノサマバッタについても説明してあり、両者の違いや、日本にいるトノサマバッタの遺伝的多様性などについても解説があるので、幅広く面白い。 バッタの大発生の謎と生…

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