"その他"の記事一覧

生命の冒涜か、新たな可能性か。「三倍体」海産物の台頭

デパ地下の海産物売り場に三倍体牡蠣が並んでいて「ん?」となった。少し前まで実験段階だったはずなのだが、いつのまにか広く流通するまでに実用化されていたらしい。 【研究報告】「交配×三倍体」で作られる新しい牡蠣品種。「収益改善×環境配慮」を実現するこれからの養殖業を支援 https://prtimes.jp/main/html/rd…

続きを読むread more

日本のバッタ研究者たちの本気。「バッタの大発生の謎と生態」

いい本が出てるんじゃーん! ということで早速読んでみた。 コロナ禍が始まった頃に話題になっていた、サバクトビバッタ大発生に関する本である。ついでに、日本で大発生を引き起こすトノサマバッタについても説明してあり、両者の違いや、日本にいるトノサマバッタの遺伝的多様性などについても解説があるので、幅広く面白い。 バッタの大発生の謎と生…

続きを読むread more

月のカケラとゴキブリとオークション。アポロ11号の遺産、NASAが返還要求を出す

アポロ11号といえば、人類史上はじめて月面に人間を送り込んだ、歴史に残るミッションである。 映画化もされているし、書籍も沢山出ているので詳しくはそちらで調べてね、というところだが、その時に宇宙飛行士たちが持ち帰ったものに「月の石」がある。 その「月の石」を砕いた塵が、なんとどういうルートでか流出、オークションにかけられ、NASA…

続きを読むread more

イカの持つ意外な知性と、「それでもやっぱりイカは美味しい」

イカは体に見合わない巨大な脳を持ち、社会性があり、一部の動物にしか確認されていない自己認識すら機能として持っている―― そんな内容なのに本の帯が「それでもやっぱり、イカは美味しい」になっているあたり、イカ食いまくってきた日本人ならではの胃袋の呪縛を感じてちょっと笑ってしまう。そんな本である。 イカの心を探る 知の世界に生きる海の…

続きを読むread more

キリンの首はなぜ長い? お前の命<タマ>を狙うため。ロマンの欠片もない研究結果が発表される

キリンの首が長いのは、星のキャンディー舐めるためはなく、あの首を武器として敵をブチのめすためだったのでは、という研究が出ていた。 最初半笑いで、いやいやwみたいな感じで読んでたけど、わりとガチな内容だったので途中からスッ…て真顔になってた。え、そうなんだ。ダーウィンの言うように高いところの食べ物をとるためじゃ…無かったん… Se…

続きを読むread more

エバーグリーン事件は布石だった…? エジプトさん、観光産業の大打撃をスエズ運河でカバーする

スエズ運河で台湾のエバーグリーンが所有するコンテナ船が座礁したのは2021年4月のこと。 その時に「損害賠償」として多額の要求があったことは記憶に新しい。 参考 https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/07/436e13cb844937c9.html "現地報道によると、スエズ運河庁は水…

続きを読むread more

蝶の羽根の色は曜変天目に似ている。自然界の「美」と人工の「美」の違いとは

5月目前ともなれば春生まれの蝶も舞い始める頃。晴れた日に外に出ると、優雅に花々の間を舞っている蝶たちの姿が見られるようになった。 それでなんとなく眺めていて、ふと、曜変天目っぽい蝶がいるな、、、と気がついた。 ルリタテハである。 写真だけだと全然伝わらないが、この蝶は羽根に瑠璃色の筋を持ち、その部分は、光の当たる加…

続きを読むread more

その気候は「令和ちゃん」のせいではない。~地球の気候は昔から不安定だという話

4月の半ば頃、前日まで20度まであがった気温がいきなり10度まで叩き落されるような変動があり、周りではわりと体調を崩している人がいた。「令和ちゃんは気候調整が苦手」というのがSNSの定番ネタになっているところもある。 しかし、…しかし、である。 そんなの毎年なんである。 いや、つか、みんな記憶消えてない?? もう20年も前…

続きを読むread more

トンガ噴火から三ヶ月と半。支援ビール発売中の話とコロナ対策問題

人の噂も七十五日、と古来より言われるとおり、三ヶ月も経つとほとんどの人に忘れられている気がするトンガ噴火。 だがこちとら、夜中に津波警報で叩き起こされたことは忘れないぞ、あと噴火でソニックブームが地球二周するとか、あれで日本まで届く津波来るとか、ちょっとソッチ系の学者が論文アップ始めるくらいのインパクトはあった。 という話は置い…

続きを読むread more

地球の酸素濃度と生物の今後。長いスケールで見た進化の行く末は

どういうわけか地球の酸素濃度の変化について調べることになった。 というか環境団体とかかが「山火事など人間の活動で酸素が減っていきます」という感じの論調で宣伝を展開していて、「たかが人間の活動ごときでそんな変化するわけないやろ(笑」と思ったのがキッカケである。 そもそも地球の酸素濃度が濃いのはなぜかというと、過去の地球は酸素が…
トラックバック:0

続きを読むread more

その墓、本当に大丈夫?? 海底人向けの墓地、フロリダ沖にオープン。

なんかこれすげぇな…と思いながら見てた話。 墓が海に沈んで遺跡と化したのではなく、最初から海底遺跡になるように墓を作ったというもの。作られたばかりなのに古めかしい雰囲気を出し、さながら人工アトランティス。うん…うん?  The world's first underwater burial site https://bbc.c…
トラックバック:0

続きを読むread more

高山植物の知られざる経歴、最近の植物DNA分析すごいなって話

高山植物の経歴といえば、一般的には寒冷な時期に北から日本に侵入し、温暖化すると消えて高地にしか残らなかった、という考え方が一般的である。特に日本はそうで、多くの高山植物、そしてライチョウのような高地特有の生き物が、「氷期の生き残り」と説明されている。 だが最近の研究で、実際には、そんな単純な話では無いことが分かってきているらしい。…
トラックバック:0

続きを読むread more

首桶は意外と重い、という豆知識。だいたいスーパーで買う5キロの米袋

春めいてきたのでどこか出かけたいけど、まだまだコロナちゃんが流行ってて観光地はちょっとな…みたいな感じの中の人は、人のいない山にひたすら登っている。 人の居ない山=人里からは近いけど道が急だったり登山地図にあまり載ってなかったりしてほぼ人に会わない山。 いやうん、道はちゃんとあるんだ。道はあるんだけど、マイナーっていうか。 …
トラックバック:0

続きを読むread more

サバクトビバッタの大量発生も例年通りのレベルに収束。そして人間の元にはナレッジが残った

話題に上らなくなってからもひっそりバッタウォッチャーしていた中の人ですこんばんは。 最後まで繁殖の続いていた東アフリカ(「アフリカの角」と呼ばれる地域)も、ようやく大発生は収束。2月中の警戒期間が終われば、完全に例年通りに戻ったとなるのかなと。例年、一部地域に集中した発生はあるけれど、その地域の対処さえできれば特に広がりもしない。 …
トラックバック:0

続きを読むread more