"人文学"の記事一覧

ヒッタイトはメソポタミアと同じ「都市国家群の集合体」、実際は領域ではなく都市単位で支配していたのでは。という話

ヒッタイト帝国の始まり(つまり、ヒッタイトという政体が出来たはじまり)について調べていた時に、ふと、これって交易路で繋がってる都市国家群からスタートしてる、メソポタミアと同じ構造だな? と気が付いたので、軽くメモしておきたい。 古代エジプトの始まりやメソポタミアのシュメール時代に比べると、ヒッタイトの始まりについてはあまり詳しい資…

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あれから10年経ったので。忘れてはならないシリア・イラクの遺跡破壊の時代を思い出そう

考古学というのは、政治や世界情勢の影響を大きく受ける学問ジャンルである。何らかの思想によって解釈が歪められたり、為政者にとって都合よく使われたりすることも多いが、今回話したいのはそういう方向ではない。 「政治的に不安定になると文化遺産は真っ先に略奪対象となる」 「地域政治が不安定なままだと、その地域に関わる歴史を研究することは困…

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アマルナ王朝の未完成墓群と「作り切れなかった伝統」について/冥界神NGの世界観で墓を作るには

アマルナ王朝とは、アクエンアテンの一神教改革に伴いアマルナ(アケト・アテン)に遷都されていた二十年ほどの期間を指す言葉。この時代には、アテン一神教が邁進されるとともに、他の神々を否定して伝統を作り替えようとした時代でもある。 で、この時代って、一神教にして冥界神やミイラづくりの神も否定してしまっているのが問題なのだ。 オシリス神…

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現代基準でいうとオカルト思想に近い言語起源論の経緯説明本「言語起源論の系譜」

言語学の本か? と思うかもしれないが、この本はどちらかというと哲学寄り。そして現代基準でいうとオカルト思想に属すると思われる「言語起源論」について、その発生から近代にいたる流れを解説している本である。著者自身がツッコミを入れることはあまりなく、淡々と「誰それがこういう感じで考えました」「この時代はこんな感じの思想でした」みたいなのが続く…

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石材部分が消滅したストーンサークルの発掘風景、縄文時代の遺跡すぎる。

北アイルランドのベルファストで、未知のストーンサークルが新たに見つかったというニュースが流れていた。 が、畑の中にあり、邪魔な石材部分は19世紀に撤去されてしまったようで何も残っていない。発見のきっかけになったのはクロップマーク(畑の中に浮かび上がる色違いの地形)であり、何年か前に発生してニュースにもなっていた渇水がきっかけではないか…

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エジプト中部・ミニヤ県から初期王朝時代の墓が見つかる。木製構造物まで残ってるのすげえ…

エジプト中部・ミニヤ県で、先王朝時代の墓地と、初期王朝時代のマスタバ墓とが見つかった、というニュースが出ていたので、ほうほうと思いながら見ていた。 要するにピラミッドとか作り始めるより500年くらい前、まだ王権が確立しはじめて間もない時代の超貴重な墓が出てきた、ということ。なんかついでに末期王朝時代の墓も出て来てるらしいけど、メインは…

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ネアンデルタール絶滅の理由は北ヨーロッパと東アジアで違うかも? 新たな遺伝情報解析の研究結果が出る

ネアンデルタール絶滅の原因は、いまのところ不明である。有力そうなのは、気候変動に適応できなかった、現生人類との生存競争に負けて数を減らしていった、など。 いずれにせよ「だんだん数を減らしていき、最後に絶滅した」というストーリーが語られることが多かったのだが、北ヨーロッパで見つかってい要るネアンデルタールの人骨からゲノム採取してみたとこ…

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古代の識字率低い件のあるある勘違い。「人口が多いか少ないかで数%の意味が変わる」

古代エジプト本ではよく、「古代の識字率は数パーセントなのでそんなに多くない」という論調の文章が出てくる。しかし、これをそのまま「人数少なくて貴重だったんだな」と思ってはいけない。 以前書いたとおり、古代エジプトは古代世界で有数の人口集中地域である。数こそ力だよ兄者!! の勢いで、数の暴力で大国にのし上がっていったような地域だ。 …

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「ケルト語」はケルト人の言語ではない。「ケルト学(言語学)」と考古学の「ケルト人」の定義の違いまとめ

少し前に、ケルト学の定義をケルト学会自身が出来てなくて微妙すぎるんだが? というダメ出しを書いた。 こういうのは、研究者がスッキリまとめてくれないと困るだろ…。と思うのだが、出てくる気配がないので面倒だし自分で現状をまとめておくことにした。 まず最初に、「かつて」と「現在」のおさらいである。 かつてケルトについての本では、こん…

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アジアのみならず幅広い視点から語る本「モンゴルの歴史」

サブタイトルが「遊牧民の誕生からモンゴル国まで」と扱ってる時代が広いなので、通史なら面白そうだなと思って読んでみた。この手の本でサブタイトル詐欺ではなくほんとに現代国家モンゴルまで連続で扱ってる本ってはじめて見たかも。ごく最近の話題まで入っていて、専門ジャンルにかかわらず資料を追った痕跡が見られたのが大変良かった。 モンゴルの歴史…

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見つかっている古代の人類ホモ・ナレディは全員女性? 埋葬習慣のありなし論争再び

ホモ・ナレディとは、2013年に南アフリカで新たに発見された大昔のヒトの一種(絶滅済み)である。生きていた期間は、だいたい33万5千年前~23万5千年前くらい。 骨の見つかった場所が洞窟億の狭い場所だったため、意図的に遺体を運んだのでは? 埋葬の最古の痕跡では? という説があった。 謎の人類ホモ・ナレディが死者を埋葬した証拠、最…

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ニワトリが呪術に使われるようになった経緯: 元は「神託を告げる鳥」「犠牲獣」だった

ローマ時代の呪術では、エジプトの神が願いを叶える神霊として召喚対象に入っていることがある。異教の神が悪魔扱いになっていく経緯の一つである。 で、それを調べていたとき、ひょんなことから「ニワトリを使った占い」というものに辿り着いたのだ。キーワードはアレクトロマンシー(Alectryomancy)。特別な鳥としてのニワトリを使った神託の儀…

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5,500年前のバイカル湖周辺のペスト感染状況についての調査:これ全滅してる家系けっこうあるんでは?

古代のペストについての記事は過去に何本か書いているので、まずはそこからおさらい。 論文内でも言及されている過去研究は、↓のあたり。 「ヨーロッパの古代民はペストで壊滅した」ヤムナヤ文化との入れ替わりが病原菌起因という説について調べてみた https://55096962.seesaa.net/article/520407368…

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ヒッタイトの「鷹占い」が思ってたのとちょっと違ってた。いわゆる「バードウォッチング」

ヒッタイト帝国は、国政に占いを重んじたとされる。「xx神の祟りだから干ばつが起きた」とか「○○が死んだのは△△の呪詛のせいだ」とかが頻繁に出てくるので、なんとなく古代エジプトより神権国家に近いイメージもある。 そんな中、ちょくちょく出てくる「鷹占い」というものが気になっていた。鷹の飛び方で占いをするというのだが、どう飛び方を占うんだ……

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「古代エジプトでは美人は死姦されないよう腐らせてからミイラ職人に渡す」←これはヘロドトスなんで、話半分でいいです

前に一度書いた気がしていたのだが、探したら見つからんかったので改めて書いておく。 「古代エジプトでは、美人が死んだらミイラ職人が死姦しないよう、腐らせてからミイラ職人に渡す」という話は昔から色んな本やマンガでネタにされがちなのだが、古代エジプトで一般的な事実ではなく、そのようなルールがあったとは認められていない。 出典元がヘロド…

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