"人文学"の記事一覧

「古墳は公共事業で作られた」説に対して切り込む本「前方後円墳」

「古墳は公共事業で作られた」説に対して怒っている研究者の人を見かけた。 はぇーそんなもんあるんや、「ピラミッド公共事業説」と似てんなー? と思ったら、ほぼほぼ同じというか、実質の焼き直しだったので真顔になってしまった。 エジプト考古学の人たちが最初からちゃんと否定しとけばこんなことにならなかったんじゃん~。もー。…いやあの…なんか……

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貨幣経済と代理通貨/現代社会ってもしかして「代理通貨」に戻ろうとしてない…?

絶対そういう研究してる人はいるだろ、と思ったのにパッと出てこなかったので、とりあえずメモがわりに書いておく。 現代のキャッシュレス、そしてビットコインなどの仮想通貨って、貨幣経済以前の古代世界で一般的だった「代理通貨」の世界に戻ってるんじゃない…? という話である。 代理通貨とは何かというと、たとえば、穀物や塩などをお金の代…

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「遊牧民は巨大モニュメントを作らない」の誤解はどこから来たか。もしかして全く定住していないと思われている…?

昔から、「遊牧民は巨大モニュメントを作らない」「騎馬遊牧民に遺跡はない」のような誤解を見かけるたびに、なんでそんな考えになるのかが分からなかった。 たとえば、ペトラ遺跡はナバタイ人という遊牧民が作った遺跡である。巨大かつ壮麗、文化レベルも高い。ペトラに限らず、アラビア半島には類似する遺跡が幾つも存在しているので、遊牧民でも巨大モニ…

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謎多きメディア王国の政治形態は「王なき国家」? 歴史記録が混乱している理由とは

数年前、ふと思い立ってメディア王国について調べてみたことがある。とにかく資料の無い勢力で、ペルシアの前にイランで栄えたらしい、くらいしか分からない。主にギリシャ語資料で研究されているのだが、その資料の内容と、実際に出てくる遺跡・遺物の内容が一致しない、という厄介な政体なのである。 そいうやメディア王国ってちゃんと調べたことなかった…

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古代エジプト人、ラクダにあまり興味がない…? 近隣から輸入された「珍しい動物」の中にラクダはいなかった理由について

古代エジプトの王や富裕層は、先王朝時代から継続して「珍しい動物を輸入する」ということをやっていた。いわゆる威信財の一種として動物を保有していたのである。 たとえば、↓こんなかんじ。 ※記事では「ペット」と書かれているが、実際には「所有財産」であり、副葬品の扱い 5000年前の古代エジプトのペット事情が明らかに https:…

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メンカウラー王のピラミッド内部に未知の空間(通路?)があるかもしれない。非破壊検査の結果が論文で出ていたぞ

ピラミッド内部の構造を外部から調べる、スキャン・ピラミッド・プロジェクト、クフ王のピラミッドの次はメンカウラー王のピラミッドもやっていたらしい。結果の論文が出ていたのでさっそくチェキしに行ってきた。 Detection of two anomalies behind the Eastern face of the Menkaure…

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大エジプト博物館、最初から遺跡化する想定の作りになっていた…あと入館料は約5千円

長らくオープンするぞするぞ詐欺やってたあと、11月にようやく開館した大エジプト博物館。 延々7-8年は保留になっていた公式ホームページも、なんかそれっぽい形にリニューアルされてお出しされてきた。 https://gem.eg/en で、最終的に入館料どうなったんかなーと思ってチケット見てみたら…おお。1450エジプトポ…

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イラクのカニ・シャイエ遺跡でウルクと同時代の記念建造物を発見。紀元前3千年紀の都市ネットワークに関連するか

イラク北部の山岳地帯、クルディスタンにあるカニ・シャイエ(Kani Shaie)遺跡の遺丘の頂上に近い部分から、記念的建造物、つまり民家などではない神殿か儀式用の建物らしきものが見つかった、という話を見つけた。 これがなんで重要かというと、時代的にメソポタミアで都市国家ウルクが栄えていたのと同時期だからだ。 そして場所的に、メソポタ…

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「言語を操るのは人間だけ」という常識はもう古い、動物言語学と神話・人類学が交わる箇所とは

こないだ「サピエンス全史」にツッコミを入れたが、本当はまだまだツッコミどころがある。というか書ききれないくらい全ページにツッコミどころがあるのだが、そのために真剣に読むのも面倒くさくてほとんどの内容はスルーしてしまった。 そんな、こぼれ落ちたツッコミどころの一つが「人間が言語を使うようになった理由」である。人間が言語を使うようにな…

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解けない謎を無理やり一冊の本に増量したらこうなった。「鳥獣戯画の世界」

本の内容としてはまあ分かる、だが全般的に同じ内容の繰り返しが多くて情報量が薄く感じる…という残念な感じの本。 カラー版 鳥獣戯画の世界 (宝島社新書) - 上野 憲示 鳥獣戯画は作者も目的も不明、そして近年の研究では失われた部分があったことも知られている…! みたいな感じで由来や作られた時代の説明などをしているのだが、せっか…

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大エジプト博物館、開館に「第二のクフ王の船」復元間に合わず→復元作業をライブで見せます! という強硬手段に

クフ王の船二隻並べて展示するって言ってたけど最近取り出された二隻目のほうは復元間に合ってないよな…? どうすんのかな。と思っていたら、二隻めはなんとライブレストアですって。復元室をそのまま展示物として見せるらしい。豊洲市場のマグロ競りみたいな扱いじゃんこれ。 https://english.ahram.org.eg/News/55…

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自分が図書館で一年間に借りた本をカウントしてみた。結果は…

去年の今頃、ふと思いついて「一年間に借りてる本の冊数かぞえてみるか…」とレシートをクリップボードに留めて貯めていた。 ちょうど1年経ったので、結果をカウントしてみた。 (なお、中の人がよく行く図書館は2個所、たまにしか行かない図書館が2個所。つまり合計4箇所の図書館に定期的に出没している。) 合計は―― 55冊。 平…

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マニキュアの起源は古代エジプト! という謎の説を見てしまったので、ソースを探しに行ってみたが…。

古代エジプト人は、オシャレに大変気を使っており、脇毛を沿った眉毛整えたりアイシャドウや頬紅に凝ったり、髪の毛に香油を塗ったり、実に色々な美容をやっていた。が、その中でも「ネイル」関連の美容だけは行った形跡がない。 理由はだいたい分かっている。古代世界にはカトラリー(フォークとかナイフ)が無く、食べ物すべて手づかみだからだ。 ネイ…

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古代エジプトのアラバスター製容器からアヘン化合物の成分が検出。香水・香油以外の中身もあった…?

古代エジプトの末期王朝時代、第一次ペルシア支配の時代に作られたと考えられるアラバスター製の容器がイェール大学に保管されていた。 その壺の中身を最新技術で分析してみたら、予想に反してアヘン化合物の成分が出てきたんですけど…という話。 アヘンというとケシから採られるが、ケシはエジプトに自生しているため、アヘン作ろうと思えば作ることは…

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世界最古のパンケーキ/古代エジプトの宰相ペピアンクがお墓に入れた「どら焼き風スイーツ」とは

古代エジプト人、お墓に好物入れてあの世に持っていこうとするんで墓の残存物の状態がいいと生前の好みとかが丸わかりなわけなんですが、ペピ2世(第6王朝)に仕えた宰相、ペピアンクさんの場合、お墓にパンケーキを入れていたらしい。4,000年前の好物がそのまま残ってた。なのでギネスブックに載ってて、「世界最古のパンケーキ」とか呼ばれてる。 …

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